アフガニスタンでは、紛争や自然災害、新型コロナ、政変による経済制裁が重なり、国民の約半数にあたる約2,290万人が人道支援を必要としています。生活再建の兆しは見えず、多くの人びとが日々の暮らしに希望を持てずにいます。さらに、隣国パキスタンに滞在していた約170万人ものアフガニスタン出身者やその子孫たちが、突然の通告により帰還を余儀なくされ、殆どの人が家財も持たずに国境を越えました。その数は今も増え続けており、ジェンが活動するナンガルハル県では、もともと高かった支援ニーズが更に膨れ上がり、地域に深刻な影響を及ぼしています。
ジェンはこの厳しい状況の中、男女を問わず収入を得て暮らせるよう、生計支援活動を実施しています。特に働く機会を持つことすら難しい女性たちは家族を守りたいという思いで一歩を踏み出し、裁縫や商売の技術を学んで子どもを学校に通わせ、生活に少しずつ希望を取り戻し始めています。
「自分の力で暮らしたい」と願う人びとの挑戦を支え、子どもたちが学校に通える未来を実現するために、どうかこのクラウドファンディングにご協力ください。あなたのご支援が、希望ある社会を築く大きな力になります。
2025-07-06 18:00
急増する帰還民と深刻な人道危機

アフガニスタンへの帰還民は、パキスタンだけでなく、イランからも急増しています。
国連IOM(International Organization for Migration:国際移住機関)によりますと、イランからアフガニスタンに帰還を余儀なくされた人びとは6月だけで25万6,000人以上。着の身着のまま到着する人びとは、緊急に、生きていくための支援を必要としています。
これを受けて国際機関やNGOも帰還民支援を行っていますが、大規模な支援ニーズに対して資金が不足しており、支援が全く足りません。
既に人道危機下にあるアフガニスタンが、帰還民の急激な流入に対応することは、極めて困難です。
アフガニスタンでは、今年5歳未満の子ども350万人以上が栄養失調に苦しむとの予測もあります。そのうち140万人は命にかかわる深刻な状況で、120万人以上の妊婦と授乳中の女性が急性栄養失調を経験するとも見込まれています。
アフガニスタンの人びとの5人に1人は次の食事を確保できるか分からず、10人に9人の幼い子どもたちは最低限の栄養を含む食事をとることができないという状況にあるとも言われています。
このような厳しい状況にあるアフガニスタンで、帰還民の方々が暮らしを立て直すのは、困難を極めます。
私たちジェンは、アフガニスタンに現地事務所を構え、地域の支援ニーズを、人びとと対話しながら丁寧にすくい上げ、支援活動を行ってきました。大規模な人道危機を前に、ジェンが支えることのできる方の数は限られているという現実があります。それでも、自分や大切な人の未来を描くことすら難しい人びとの希望をつなぎたいと強く願い、生計支援を継続したいのです。どうか、この取り組みを応援していただけませんか。アフガニスタンの人びとの未来を、ともに支えてください。
※写真は、他団体スタッフとの情報交換の様子