
アフガニスタン全体で、子どもの教育環境は厳しい状況にあり、学校に通えていない子どもたちが数多くいます。特に女子が通える学校の数は十分ではなく、国連のデータによりますと、全体の16%しかありません。あってもトイレ等の衛生設備が整備されておらず、女子生徒の通学を妨げる要因となっています。衛生知識の不足から下痢を患い、学習の継続が難しい子どもたちも数多くいます。また、教師の質にも大きな課題があります。本クラウドファンディングの生計支援の事業地であるナンガルハル県は、パキスタンと国境を接し、帰還民が数多く流入していて、学齢期の子どもも多数含まれています。しかしながら、教育を取り巻く環境は厳しく、学校に通えていない子どもの数が最も多い県と言われています。
このような状況を改善するため、ジェンはナンガルハル県の女子小学校でトイレや手洗い場を整備し、衛生教育の実施、石けんや文具等の配布、宗教指導者やコミュニティの長老、保護者などに対する、子どもたちの教育促進に関する啓発活動を行い、教育環境を改善する支援を行っています。また、教師に対しては基礎的な教育法の研修、心理カウンセリングの研修も行います。特に国内避難民や帰還民の子どもたちは、長年の紛争や、移動を強いられることにより、物理的のみならず心理的なストレスも抱えています。研修では、教師がストレスマネージメントや心理カウンセリングの方法について学び、その方法を活用していく計画を立てます。この取り組みは、教師の質の向上と子どもたちの心のケアに繋がるものです。
写真は、教師への研修の様子です。グループワークで熱心に話し合っています。
人道危機が深刻化するアフガニスタン。生計支援で人びとを支えることができれば、子どもたちが学校に通える未来に繋がっていきます。学校に通える子どもたちが増えることは、平和な社会が築かれる礎となります。どうか、ともにこの取り組みを支えていただけませんか。引き続き、皆さまのご支援と応援を、よろしくお願いいたします。