社会貢献教育とは
社会貢献教育とは、社会貢献について、子どもたちが楽しみながら考え、体験する教育プログラムです。教室で完結する「疑似体験」型から年間を通じて体験するものまで様々なモデルがあります。日本ファンドレイジング協会では、2010年から社会貢献教育プログラムを提供しています。
活動の背景、社会課題について
日本では、「社会に役立ちたい」と考える人が7割近くに達している一方、実際に寄付やボランティアなどを行っている人は3〜4割と、意識と行動の間にギャップが生じています。更に、年代別では20代が最も寄付・ボランティアを行っている割合が低く、10〜20%に留まります。この背景にはいくつかの理由が考えられますが、ひとつには学校教育の中で正しい形で寄付や社会貢献について教えられていないことが考えられます。事実、日本では授業で寄付を学んだことがある人は7.2%と1割以下に留まっており、殆どの日本人が寄付の役割や寄付を通じた社会とのつながりなどを教えられてきていないのです。
社会貢献教育の内容、実績について
私たちは、「Learning by Giving」「寄付の教室」「社会に貢献するワークショップ」という3つのプログラムを開発し、併せて進行役のファシリテーター(全国で約200名)の育成も行っています。
Learning by Giving
あなたの寄付を子どもたちに託すプロジェクト Learning by Giving。米国のLearning by Giving Foundationが提供しているプログラムをベースに日本独自で開発提供。寄付者から託して頂いた寄付を元に、子どもたちが寄付や社会貢献について学び、寄付先候補のNPOを調べて、受講者同士、寄付者との、NPOとのそれぞれの対話を通じて、最後にNPOに寄付するプログラムです。
寄付の教室
子どもたちが社会課題を知り、社会的な活動を応援することの楽しさを知り、そのために何ができるかを考える寄付の模擬体験を教室内授業として行います。様々な価値観や考え方の違いを認識し、互いに助け合い自分たちがベストだと考える応援方法を選択していくことの難しさなどを学ぶ機会を提供します。
社会に貢献するワークショップ
社会貢献について国際社会でも通用する柔軟で幅広い考え方を学ぶワークショップです。プログラムでは、書籍『社会に貢献する』を元に、社会の色々な課題を自分の身近にも起きうることとして考えるために、「災害・不登校・子どもの貧困・難病」という4つのテーマに添って考えていきます。
これまで、全国で436教室・13,771名の児童生徒たちに届けてきました。
大切なことは、子どものうちから、「自分の価値観で支援先を選択する楽しさ」「支援することで達成感を得る感覚」を体感してもらうこと。このことを通じて、自分にはこの社会でかけがえのない役割があるという、「自己肯定感」を養います。
また、社会貢献教育を通じて、教科の枠を超えて地域と学校の相乗効果が生まれ、子どもの人格的な成長にもつながる点は、諸外国でも一般的です。
社会貢献教育事業:日本ファンドレイジング協会の社会貢献教育事業ページです。
社会貢献教育ポータルサイト:日本ファンドレイジング協会が運営する、社会貢献教育に関する実例や教材などを集めてご紹介した情報サイトです。
事業責任者からのメッセージ
私は、社会貢献教育は、未来への種まきであると同時に、今の子どもたちに多様性のきっかけを与えるものだと思っています。暮らしに困っている人、災害にあわれ方、難民の人たち、まちを良くする活動をする人たちなどとの寄付を通じての出会いや体験の共有は、社会の多様性を直接に得られる最良の機会となります。
寄付からつながる社会の広さや深さは、普段の生活圏からはなかなか得にくい、多様である社会の現実を垣間見させ、感受性を刺激し、やさしさと良心に働きかけます。これは、多様で豊かな未来社会の実現に必ず繋がっていくものと思っています。
10年後、20年後、30年後に、社会貢献教育を受けた子供たちが、寄付を当たり前のこととして自然と自分らしい寄付を行うことで、社会に大きな変化を生み出す。そんな未来を目指して社会貢献教育を大きく育んでいくために、マンスリーサポーターとしてご寄付を頂けますと幸いです。
大石俊輔(日本ファンドレイジング協会 マネージング・ディレクター)
寄付金の使い道について
皆さまからのご支援を元に、「Learning by Giving」「寄付の教室」「社会に貢献するワークショップ」といったプログラムの提供、普及と啓発の活動、ファシリテーターの養成、子どもたちの寄付金の原資などとして、大切に活用させて頂きます。
税制上の優遇措置(寄付金控除):
公益性や社会的信頼性が高い団体として東京都が認定する「認定NPO法人」である日本ファンドレイジング協会へのご寄付は、税制優遇(対象:所得税・一部自治体の住民税・法人税・相続税)の対象となります。詳しくはこちらをご確認ください。