日本東洋医学サミット会議

日本の東洋医学の未来のため、日本東洋医学サミット会議(JLOM)への寄付をお願いします

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日本東洋医学サミット会議は伝統医学(漢方・鍼灸)の国際標準を支援する団体として、国内の漢方、鍼灸に関わる12の団体から構成される組織です。これまでにWHOやISO等の国際機関で、伝統医学分野の国際規格の開発に関わってきました。

活動・団体の紹介

Q: 日本東洋医学サミット会議(JLOM)とは何ですか?
A: 日本東洋医学サミット会議は2005年に設立された、漢方や鍼灸といった伝統医学に関する12の団体(学会・業界団体・WHO協力センター)が連携して結成した任意団体で、東洋医学に関わる団体としては日本で最も大きい組織です。

活動の背景、社会課題について

Q: どのような活動を行っているのですか?
A: WHO(世界保健機関)やISO(国際標準化機構)で推進されている国際標準の策定において、日本の伝統医学を守ると同時にこれを発展させるために必要な国際対応を行っています。

Q: なぜこの活動が重要なのですか?
A: 国際規格は本来、貿易上の障壁の除去を目的として策定されますが、しばしば他国製品を排除し市場を占有する目的で開発されます。たとえば日本が誇るSuicaやPasmoの技術も当初、欧米諸国の圧力で市場から排除されていた時期がありました。同じようなことが伝統医学の世界でも起きようとしています。古代中国からもたらされた日本の漢方、鍼灸は、韓国やベトナムの伝統医学と同様、長い歴史の中で日本人の体質や自然環境に合わせた形で大きく変化していきました。ところが中国は今世紀に入ってから中医学を基軸とした国際標準化を進めており、これをそのまま放置すると、日本漢方や鍼灸で使われる医療機器や薬品が国際規格外と見なされるケースが出現する可能性が高まっています。こうした中で、日本は長い歴史の中で培ってきた自国の伝統医学を国際規格に反映させるだけでなく、国際的にもアピールし、世界に貢献していくことが求められているのです。

Q: 具体的にどのような課題に直面していますか?
A: 同じ漢方や鍼灸といっても国によって鍼の太さ、長さが違ったり、漢方処方(たとえば葛根湯)に含まれる生薬の種類が異なったりと、バラエティに富んでいます。そのため、どこか一国の標準をベースに国際規格を作ると、日本で流通している優れた製品が国際規格外になったり、価格が上がってしまう、などといったことが起こる可能性が出てきます。日本には日本人の体質や風土に合わせて発達した技術や考え方があるので、これを他国の代表者に粘り強く説明して理解してもらい、国際標準に反映させていくことが必要です。

Q: これからの活動についてどのような課題がありますか?
A: 政府からの支援が年々減少しており、このままでは活動の継続が難しくなる恐れがあります。そのため、皆様のご支援が不可欠です。

Q: 将来に向けてどのような課題がありますか?
A: WHOやISOの国際会議には多くの若手研究者が参画し、積極的に活動をしていますが、中国や韓国ではこのような人材育成に莫大な国家予算を投下しているのに対し、日本では政府の援助も乏しいことから次代を担う若手が不足しており、人材育成が喫緊の課題となっています。

活動内容の詳細、実績について

Q: JLOMはこれまで国際機関でどのような国際標準を作ってきたのですか?

A: WHOでは国際疾病分類(ICD)の中に、初めて伝統医学の病気の分類を組み込むことに成功しました。これは電子カルテなどに東洋医学的な病気の分類を記載し、患者さんの病態により即した臨床を可能にするものです。一方、ISOでは鍼灸臨床で用いられる使い捨ての鍼をはじめ、鍼に電気を流す鍼電極治療器や漢方のエキス剤を製造するために必要な事項をまとめた規格など、17の規格開発を主導してきました。

Q: JLOMは国内ではどのような活動をしていますか?
A: JLOMは国際標準化への取り組みを目的として出発しましたが、国内的にも厚生労働省や経済産業省と連携し、国民の皆様によりよい臨床とサービスを提供できるように活動していきます。

代表者メッセージ

日本伝統医学(漢方、鍼灸)は国民の健康寿命の延長、薬漬け医療の改善に貢献しています。国民皆保険下の西洋医学医療体制の中で伝統医療を行なっている日本のやり方には世界の範となるものがあります。

一方で、我が国には行政内に伝統医学の部門がないことに起因する種々の問題があります。医師の漢方薬処方の多くが伝統医学的判断に基づかず西洋医学的に行われていること、漢方薬に不可欠な生薬の国内生産量が少なく、そのほとんどを他国からの輸入に頼っている、などです。

WHOでは、東洋医学関係者の長年の努力により2022年1月発効のICD-11に伝統医学章が新設されたのですが、わが国では研究レベルの扱いであり、日常診療における導入にはなお道遠いものがあります。

2009年に設置された、ISO/TC249”中医学”は中国の国策に基づいた委員会であり、同国国内基準の国際化を目指しています。日本の医療(伝統医学を含めた)、薬局方等が他国提案の国際標準によって支障をきたすことがあってはなりません。JLOMは経済産業省よりTC249の国内審議団体として認定され、その支援を受けて対応活動をしています。

現状を打破していく上で長期的に必要なことは、後継者の育成です。JLOM活動においても若手研究者の育成、登用が必要です。現在2026年のISO/TC249総会の日本での開催を検討しておりますが、その目的の一つはより多くの若手研究者に国際標準策定の現場を体験してもらうことにあります。

国際標準は遠い出来事のように思われがちですが、規格の作り方ひとつで、例えば鍼の仕様や価格が変更されたり、日本の薬局方で規定されていない製剤が健康食品などの形で流通し、臨床家にも患者さんにも影響を与えることがあります。日本伝統医学のよりよい未来のためにお力を貸してください。

寄付金の使い道について

Q: JLOMへの寄付金はどのように使われますか?
A: 皆様からの寄付金は主に以下の目的で使用させていただきます。
  1)ISOで提起されている個々の国際規格案に関する基礎調査(資料収集・聞き取り調査)
  2)国際規格、国内の漢方鍼灸の規格作成に関わる次世代の人材育成
   (国際会議への派遣・研修の実施)
  3)国内での漢方・鍼灸分野の規格、取り決めに関する報告会の開催(オンライン・リアル)
  4)日本の伝統医学の未来に向けたシンポジウムの開催(オンライン・リアル)
寄付金の用途については毎年1回ホームページ上(http://jlom.umin.jp/page6.html)で報告いたします。

団体情報
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このページは寄付・ 会費決済サービス
コングラント」で作成されています。
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