〝負の連鎖〟から離れなければ・・・。
「家族関係が上手くいかず、中学卒業してすぐに家を出たました。生活するために、年齢をごまかして風俗で働くしかなかった・・・変わりたい・・・せめて高卒の資格が欲しい」
「旦那の暴力に耐えられない・・・貯金は無く、子ども達を連れて新しい生活に進む術はないし、だからといって、中学生の息子を置いて保護施設に行けるわけがない。」
「一番安いやつで精一杯だけど、粉ミルクや紙おむつは買わないわけにいかない・・・。こんな状況に陥った原因はもうわからない・・・私は水道水を飲んで空腹をごまかせばいいと・・・」
当会に寄せられる女性からのSOSには、耳を疑いたくなるような内容が多々あります。自身の意思だけではどうする事も出来ず、限られた選択肢の中で忍耐強く生きてきた女性達。
「こでまでよく頑張ってきたね・・・SOSを出してくれてありがとう」と感じる日々。
それぞれ違う〝負〟の原因
困窮世帯と言ってもその原因は様々で、家庭環境の影響で気づくと多額の借金返済に追われる日々のシングルマザー。法律を基準とする行政や既存の保護施設の意義に沿わず、困窮状態にあっても網の目からこぼれ落ちてしまう世帯。そもそも行政支援の情報を知らない、または誤った情報を鵜呑みにして支援要請すら行っていない若年層。
生きていくために、少しでも楽に暮らせるために一生懸命頑張ってきた・・・にも関わらず、現状から抜け出せず、前へ進むどころか立っていることすらやっとの状況に陥ってしまっている。
背中を支え、〝負〟の原因と〝負〟から離れて一歩でも前に進む方法を一緒に考える。それだけで自ら本来の在り方を見つけ出し、〝負の連鎖〟を断ち切り自立出来る可能性のある女性達が多くいます。
〝女性を元気にする〟=〝明るく誰もが生きやすい未来〟
多様な家族構成が構築されつつありますが、殆どの家庭では未だ家を守る中心にいるのは母親。その母親に余裕がなく、不安と闘いながら生活していて明るい家庭を構築する事ができるでしょうか?・・・そんな母親を身近に見て育った子供たちの将来は・・・。これもまた負の連鎖に繋がると考えます。
心配事に追われる毎日を「耐える強さ」を、胸を張って立ち上がり「前に進む強さ」に変えられることで、自己肯定感が高まった女性は眩しく輝きます。そんな女性が増えたら、明るく強い社会になる。その為に、女性ひとりひとりにあったサポートを続けてきました。
・食料品と日用品を持って、SOSのあった女性と直接顔を見て話しを聞く『アウトリーチ型の宅食支援』
・短い期間だけでも、安全な場所で生活し新たな生活に向けて力を蓄える『女性自立自立支援施設』
どちらも絶対に必要な事業で、多くの方の支援をうけ成り立っています。
代表者メッセージ
困窮状態にあっても行政や保護施設の支援に至らない女性。または、支援結果を待つ期間にある女性。そんな不安定な状況の女性を社会から孤立させないため、ひとりぼっちにしないため・・・と必死に活動しております。
活動当初は「なんでそんな事を?」「役所がやるべき事でしょ?」という、非難ともとれる言葉も多くありました。しかし、今では「行政に出来ない尊い活動」と理解を得られ、応援くださる個人や企業からのご支援でここまで活動してこれました。
パンデミック、失業、物価高騰・・・活動開始から10年を経てなお、社会情勢の変化が我々の生活を脅かします。夫婦揃った家庭でも余裕のない世帯も珍しくなく、シングル世帯など困窮状態にある世帯にとっては凌ぐ術もありません。まだまだ小さな団体ですが、小さな団体だからこその強みを活かし、それぞれの状況に合わせて臨機応変に対応しながら、行政機関、企業と連携を図りながら多くの女性を元気にするために活動に精進して参ります。皆様のご理解、ご協力をお願い致します。
寄付金の使い道について
皆様からお預かりしたご寄付や会費は、下記の事業と合わせ多くの女性の自立にむけた伴走支援活動の大切な資金として活用させていただきます。
・SOSのあった世帯へのアウトリーチ型の宅食支援事業配布事業
・一時避難居住施設(自立支援施設)の運営、管理事業
・その他、前各号に附帯又は関連する事業