
2023年12月6日をもちまして、官休庵建物修復プロジェクト「五百年以上歴史ある茶の湯文化を次世代へ」クラウドファンディングは、予定期限の1ヶ月と25日を前にネクストゴールの目標額である3,000万円を達成、12月10日現在377名のご参加、ご支援を賜り、総額30,275,000円の浄財をお預かりいたしました。本プロジェクトにご参加ご支援いただいた皆様、企画の立案に当たってご助力いただいた公益財団法人官休庵の理事・評議員の皆様、社中各位、職分、事務局、そして茶道流儀として初めての試みに対しアドバイスとご助力を惜しまず頂いたコングラント(株)様には衷心より厚く御礼申し上げます。
3年に及ぶコロナ禍で、心と心が直に通う「直心の交わり」に基づく人と人の礼を尽くした密なる交流を良しとする茶の湯の世界は苦境に立たされました。新年の大規模な茶会「初釜」は開催中止に追い込まれ、ほとんどの茶会は中止または延期、生徒さんの減少と指導者の高齢化により閉鎖を余儀なくされた茶道教場も多いと聞きます。そんな中、千利休以来450年に亘り茶の湯の「伝燈」を守り受け継いできた武者小路千家においても影響は避けられず、さらに茶室、茶庭、旧学院棟といった財団が保持活用すべき文化財的建築物にも無視できない傷みが目立ち、その修復及び改築は喫緊の課題となりました。ただコロナ禍や近年問題視されている資材の高騰、物価高の影響は避けられず、加えて茶室茶庭の重要文化財指定を受けていないため国庫の補助が望めない状況は如何ともし難いものでした。そこでクラウドファウンディングをお勧めくださるお声をいただき、恐る恐るチャレンジいたしましたが、このように早期にネクストゴールを達成するとは夢にも思わず、改めて皆様が日本の伝統文化・茶の湯に寄せる熱い想いを感じ、今はただ感謝の気持ちでいっぱいです。
しかし、本プロジェクトはまだ始まったばかり。今後老朽化が進んだ各茶室の被害調査によってその予算が膨れ上がることも十分予想されます。計画している流儀を超えた茶の湯を愛好する皆様に親しんでいただける「新茶道会館」(仮称)の建設の前段階として行う調査並びに解体のみで2,000万円を有に超える費用が試算されています。よって第一弾プロジェクトはさらにサードゴールとして5,000万円の目標額を設定し、多くの日本文化、茶の湯を愛する方々のご参加、ご支援を募りたいと思っております。
どうか引き続きのご理解、ご参加、ご支援をよろしくお願いいたします。
表千家不審菴に産まれ当家十二代家元愈好斎宗守(1889~1953)に嫁した私の曽祖母・千 恒子は現家元不徹斎の幼少期につねづね「こういう家は常に人様に集っていただき、その拠り所になってこそ存在する意味がある」と申していたと聞いております。今回の皆様からのご厚志によりその言葉の重さ、意味を改めて噛み締めさせていただいております。
流儀に、そして茶の湯に関わる多くの方々にとってまさに「家の元」として武者小路千家官休庵が存在するよう、一層奮励努力致しますので引き続きのご参加、ご支援をよろしくお願いいたします。
令和5年12月10日 武者小路千家家元後嗣
公益財団法人官休庵常任理事 隨縁斎 千 宗屋
金額3,000円 |
金額5,000円 |
金額10,000円 |
金額30,000円 |
金額50,000円 |
金額100,000円 |
金額200,000円 |
金額3,000円 |
金額5,000円 |
金額10,000円 |
金額30,000円 |
金額50,000円 |
金額100,000円 |
金額200,000円 |