保護犬が、たくさんの不登校やひきこもりの子ども達を、救っていることを知っていますか?
「まだ不安だけど、少しずつ学校に戻ってみようかな。」
「もう一度、進学に挑戦してみようかな。」
「やりたいことが見つかったから、就職活動を始めようかな。」
保護犬と接した子どもたちからは、こんな前向きな言葉が出てきます。
一度は、生きる希望を失った子ども達に、一体、どんな奇跡が起きたのでしょうか?
高校に通えなくなった「はるかさん(仮名)」も保護犬と時間を共にし、復学・進学を果たした一人でした。
はるかさんは、幼い頃に親の離婚を経験し、いつも周囲の人の顔色を伺いながら育ちました。
元々、内気で心優しい性格。自己主張が苦手でした。
中学校までは地元の友人と仲良く過ごすことができていましたが、高校に進学すると一変。
新しい友達の輪に入れず、学校をお休みする日が増え、ついには不登校に。
「なんで学校に行かないの?」
「たまには学校に行ってみたら?」
親や親戚からかけられる言葉に疲れ、イラつき、
「私はどうしてこうなってしまったんだろう・・・」
自分を責め続けました。
気分が落ち込むことが多くなり、気力もなくなり、だんだん朝起きることもできなくなってしまいました。
「こんな姿を人に見られたくない・・・」
胸の内を語ることができなくなり、引きこもり生活は気づけば3年が経とうとしていました...。
犬を飼っていた、はるかさん。
「このままではいけない..好きな犬のためなら何かできるかも?」
ネットで見つけた、近くの保護犬と出会えるカフェに様子を見にいきました。
このカフェは運営はもちろんのこと、保護犬の世話・トレーニングは不登校やひきこもりの子どもたちが主体。
「犬の世話で、世の中の役に立つことができるんだ・・・」
はるかさんは考えた末に、週に1回から施設に通ってみることにしました。
保護犬のお世話は予想以上に大変でした。
毎日必ず行われる1時間程度の犬の散歩に、ドッグランの草むしりや犬舎の掃除。
一日動いても大丈夫な体力が求められました。
それに、お世話するのは人間恐怖症の犬たち。
もともと路地裏で暮らしていた野犬や、飼い主から虐待を受けて動物愛護センターに引き取られた犬など。
一筋縄にはいきません。
保護犬の気持ちがさっぱり分からず、戸惑うこともありました。
しかし、保護犬が人を怖がる気持ちは、はるかさんにも共感できる部分がありました。
「この仔のためにがんばりたい!」
週に2度、3度と通う頻度を増やして、ひたむきに取り組みました。
気づけば、はるかさんは「担当する犬の一番の理解者」になっていました。
ゴロンと地べたにくつろぐ仔。
散歩が一向に進まないマイペースな仔。
好奇心たっぷりにじゃれてくる仔。
犬と仲良くなればなるほど毎日通うのが楽しみに。前向きな気持ちを取り戻していきました。
すると不思議。あれだけ苦手だと感じていた対人関係にも変化が起こり始めました。
一緒に犬の世話をするスタッフと声をかけあって協力したり、他の子どもたちと雑談をしたり。
周囲の人との信頼関係を築けるようになってきました。
数ヶ月後には、みなと一緒に楽しそうに笑う「本来のはるかさん」の姿に戻っていました。
親や先生、友人などの「対人関係」が引き金となり、不登校・ひきこもりになる子ども達は、実に50%以上にのぼる、と言われています。(文部科学省「不登校児童生徒の実態調査(令和2年度)」より)
その多くが人との関わりを恐れ、自分の殻に閉じこもっています。
「自分のことをわかって欲しい。でも、どうしたらいいか分からない。」
そんな心の声を持つ子どもにとって、犬や猫などの身近な動物は『救世主』になります。
先行する米国では、少年院の受刑者が保護犬の世話を通して更生する活動・Project Poochが大成功を収めています。
Project Poochで保護犬の世話をした受刑者の再犯率は「0%」!
世界中にこの活動が広がりました。
「人には心を開けないけど、犬には自然に開ける。」
「犬といるだけで癒されて、嫌なことを忘れられた。」
「今を生きる犬を見て、前向きなエネルギーをもらった。」
施設に通ってくる子どもの口から、よく出る言葉です。
これは専門用語では『アニマルセラピー』と呼ばれ、犬(動物)が人のストレスを軽減し、メンタルヘルスを向上させる力を持っているためです。
保護犬トレーニングには、子どもたちの自立力を高める『5つの効能』があると考えています。
「隅で怯えていたあの仔が、私を見たら尻尾をふって寄ってくるようになった。」
「愛情を注いだ仔ができることが増えて、自分のことのように嬉しい!」
はるかさんが世話した保護犬は、新しい家族(里親)に出逢い、巣立っていきました。
手紙を読んだはるかさんは、すでにあることを心に決めていました。
「あの仔も新しい環境でがんばっている。私も次の場所でがんばろう。」
動物に関わる仕事に就くことを目指して、復学の準備を始めました。
これまで多くの子どもたちが犬と二人三脚で成長し、巣立っていきました。
復学・進学・就職などそれぞれの道に進み、自分の力で未来を切り拓いていっています。
卒業生の言葉
一人でも多くの「子ども」と「保護犬」に、人との信頼関係や自信を回復させ、未来を切り拓いていく手伝いがしたい。
そのためには多大な活動資金が必要です。
24時間冷暖房完備、ドッグラン付き広い施設の維持・管理費、フード代、医療費、子ども支援など...施設全体の運営には「月300万円の支出」がかかります。過酷な環境で育った保護犬は病気を抱えていることも多く、突発的に数十万円規模の手術が必要になることもあります。さらに事業のコアである、子ども・犬両方の万全サポート。就労支援員や相談員、ドッグトレーナーに動物看護士などの専門員の人件費も欠かせません。
「どんなにコストがかかっても、子どもも犬も見捨てたくない!」
そんな想いで活動しています。
この活動を「いいな」と思っていただけたら、1ヶ月1000円からでもサポートいただけないでしょうか?1日33円です。
ご寄付で「子供」と「犬」の両方を、早期に、救うことができます。
キドックスはその名の通り、「KIDS(子ども)」と「DOGS(犬)」が支え合い、成長する居場所を作りたい。という想いの元、2010年に茨城県で活動を開始しました。
これまで茨城県内の380人を超える、生きづらさを抱える子ども・若者、捨てられた保護犬を支援し、社会への再出発を後押ししてきました。
2020年には、NPO全体の2.5%しか認められていない「認定NPO法人」に指定されました。
企業からのサポート・助成(過去含む)
ドコモ、JT、花王、株式会社LUSH、株式会社プロアクティブ、ソーケングループ、株式会社ROUNDABOUTみんなのサポートセンター、Amazon動物保護支援プログラム、その他
子どもは、安心できる居場所があると才能を花開かせることができる。
私たちは、この活動を始めて12年間で「子どもと犬のたくさんの奇跡」を目のあたりにしてきました。
場面寡黙症で人前では話すことができない子どもが、担当犬が隣にいるときだけは話ができる。
繊細な性格のおかげで、誰よりも敏感に犬の気持ちを察知し、代弁することができた子ども。
対人不安でオドオドしていた若者が、1年足らずで巣立ち、就労先で安定した人間関係を築いている。
※キドックスを卒業し就職した若者の就職定着率は、高い傾向にあります。
皆さんのご支援で、もっとたくさんの奇跡を日本中に起こすことができます。 一人でも多くの子どもと犬に、早期に、救いの手を差し伸べられるように。
この活動に共感していただけたら、月1,000円からの寄付で応援いただけませんか?寄付の解約・退会はいつでも可能です。
人と犬の無限の可能性を引き出し合うこと。
それは、不登校・ひきこもりで苦しむ子ども、殺処分される犬、両方を救う「突破口」になると信じています。
皆様の温かいご支援をお待ちしています。
この活動を「いいな」と思っていただけたら、月1,000円からでもサポートいただけないでしょうか?寄付の解約・退会はいつでも可能です。