北野病院で行っている医学研究のご紹介
鼓膜再生療法
当院で研究開発された世界初の鼓膜再生療法が世界初の鼓膜再生治療薬であるリティンパ®とともに2019年11月に健康保険の適用となりました。これに伴い、北野病院のみならず全国の病院/クリニックで単純な鼓膜穿孔に対し、低侵襲な再生療法が可能となりました。さらにこの治療を日本発の再生医療として世界のスタンダードな治療とするため、米国、ヨーロッパで臨床試験をする予定です。 一方、その大半を占める慢性中耳炎などによる重症の鼓膜穿孔を有する患者は、従来の侵襲の大きい鼓室形成術が必要です。これに対し、鼓膜再生療法を応用した内視鏡による低侵襲な新鼓室形成術の開発および鼓膜と連なる外耳道軟部組織の再生療法の臨床治験に取り組んでいます。また、鼓膜再生療法は鼓膜穿孔辺縁の細胞を誘導することによって細胞移植を要することなく、鼓膜の組織を再生することができます。鼓膜再生の源になる前駆細胞の局在や動態を解明することで、効率的な細胞誘導を行い、鼓膜再生療法の成功率向上を目指しています。

先天性無歯症に対する歯の再生治療薬の開発
生まれつき歯が欠損している場合は先天性無歯症とされ、先天性無歯症の無汗性外胚葉異形成症(Ectodernal Dysplasia Anhidrotic:EDA)は、発症率が10万出生あたり15.8人と希少疾患に該当します。先天性無歯症患者は、顎骨の発達期である幼少期から無歯症となるため、義歯や歯科インプラントの適応が困難です。成長期にオーラルフレイル(かんだり、飲み込んだり、話したりするための口腔機能が衰える)の状態となり、栄養確保や成長に悪影響を生じやすいのが特徴です。治療は義歯や歯科インプラントによる人工歯を用いた成人以降の代替え治療などに限定され、根治的な治療として歯の再生治療の開発が強く望まれています。
- 「歯生え薬」安全性試験へ - 日本経済新聞
- トレジェム・バイオファーマ社 - 当院の歯科口腔外科・高橋主任部長の研究成果を元に設立された京大ベンチャー。高橋医師も共同創業者となり、北野病院も研究を支援しています。
その他の主な研究活動のご紹介
北野病院ではこの他にも様々な医学研究を行っています。詳しくは病院ホームページをご参照ください。これら医学研究の支援のためにも、ぜひご寄附をお願い申し上げます。
寄附者の顕彰等
ご寄附いただきました皆様方に、下記の通り顕彰させていただきます。
・院内銘板(デジタルサイネージ)へのお名前の掲載
個人様は50万円以上、法人様は100万円以上のご寄附が対象となります
・広報誌『きたの広報』へのお名前の掲載
すべての寄附者の方が対象になります。
※匿名希望の方はお申し込みページの「広報物への氏名の掲載を許可する」のチェックを外してください。
※特定の診療科へのご寄附希望や使途についてご希望ございましたらお申し込みページの備考欄にご記入お願い致します。
その他、詳細について
税制上の優遇措置など、詳細については本法人 公式Webサイト内にある「医学研究募金」のページをご参照ください。