全国こども福祉センターとは
わたしたちは、毎週繫華街に出向き、子どもたちや路上生活者への声かけや対話、交流活動を行っています。「支援につなぐ、救済する」という姿勢で子どもたちとかかわるのではなく、ともに考え、交流の拠点を築き、それぞれが課題を追求できる環境を提供します。
「制度や組織に当てはめる」のではなく、「福祉を自分たちの手で創る」という考えのもと、共同体自治を重視した活動を2012年から続けています。
設立当初は、相談所や福祉施設にアクセスできない困窮者に対して、繫華街で声かけを行い、支援の提供(声をかけること)を第一の目的として活動を始めました。この手法は、アウトリーチ¹と呼ばれています。
犯罪や勧誘行為より先回りすることで犯罪の抑止と、「助けて」や見えにくいSOSを見つけることが全国こども福祉センターの使命でした。しかし、次第に支援等を押しつけるのではなく、違いや互いの理解を深める活動に転換していきます。
公的支援を利用した若者は、「屈辱的」「窮屈で自由がない」と言います。支援と引き換えに管理支配の対象とし、人間としての尊厳を奪ってきたのです。
わたしたちは、支援を拒否する子どもや若者、路上生活を続ける方々と出会い、声を聴くなかで、権威的で支配的な従来の支援関係を結ぶよりも、コミュニケーションを絶やさないことが大切と学びました。
全国こども福祉センターでは、要支援対象者としてではなく、「参加者」「活動者」として皆さんをお迎えします。
ようこそ、全国こども福祉センターへ。
1)アウトリーチとは、援助機関を利用しない人々にこちらから働きかけることを意味します。音楽芸術分野では、協働協奏などの意味もあり、双方向性が重視される活動も含まれます。
ご支援のお願い
ご寄付は、声かけで出会った子どもやボランティアが活動できる拠点の確保(賃借料)や交通費、相談活動や支援情報の発信等を目的とした通信費等に使用させていただきます。
現在、暴力被害等により、若者が避難できる場所の確保が課題となっています。無料の宿泊支援がない自治体も多く、対人不安を抱えた若者が安全に過ごせる個室やホテル代等の費用が必要です。
家庭内の暴力から逃れるためには、物理的に離れるしかありません。家出しても行先なく、性被害に遭う少女もいます。毎日、泊まるところを探している状態です。「名古屋市なら」「一宮市なら」というお話もいただくのですが、大きな移動を伴うことを負担と感じ、利用に至らない状況です。対人不安が進み、支援につながれないケースが増えています。ご支援ご協力、お願い申し上げます。