東蔵再生プロジェクトの背景
現在、酒離れや酒類の選択肢が多様化していく中で、日本酒市場は直近50年間で4分の1まで縮小し、日本酒は飲まれなくなっています。
しかし、日本酒は単なるアルコール飲料と言う枠にとどまらず、2,000年前から続く日本の食文化であり、神事に使われる神聖なものであり、職人の技が織りなす伝統産業です。「伝統的酒造り」は2021年に登録無形文化財に登録されており、2024年にユネスコ無形文化遺産として登録するよう提案しています。
伝統的酒造りを未来につなげていきたい。そのためには、古い酒蔵を保存し、そのすばらしさを日本から世界に発信していきたいと考えています。
ただ、そんな東蔵も100年の時を経て、老朽化が進み、耐震工事や修繕をしないと、維持をしていくことが難しくなっています。
代々受け継がれてきた空間・建物を実際に使い続け、次世代に繋いでいくことではじめて、伝統文化がリアルな形で未来に残っていきます。
今回、東蔵を再生することで、伝統的酒造りを価値ある産業として、未来に繋いでいきたいと思い、このプロジェクトを立ち上げました。
一般社団法人酒蔵保存協会
東蔵の建物修繕及び東蔵再生プロジェクトの運営は玉乃光酒造から委託された「一般社団法人 酒蔵保存協会」が行います。
本協会は、日本の伝統的酒造りを次世代に継承していくために歴史ある酒蔵を保存・活用し、その文化的価値を日本から世界に発信していくことを目的とします。
貴重な文化財を後世につなげるために
今回は、玉乃光酒造 東蔵の再生・保存の費用を募るプロジェクトです。
東蔵は玉乃光酒造株式会社本社の向かいにあります。
玉乃光酒造は和歌山県で350年前に創業し、戦後70年前に京都伏見に移転しました。
京都で最初に酒造りを始めた第二創業の場所が東蔵です。
東蔵は、大正 13 年棟上げ、築 100 年の酒蔵で、300 坪の土地に 85 個の貯酒タンクが並びます。
当時は他の酒蔵と共同で酒造りを開始しましたが、現在は東蔵の向かいにある玉乃光酒造の本社に酒造りの場所を移しています。
酒造りの場所としての役目を終えた後も、東蔵は貯酒設備としてや地方から酒造りにやってくる蔵人の住まいとして長らく使用されてきましたが、現在ではほとんど使用されていない状況です。
今回の事業を実施することで、東蔵の歴史を損なわないよう現状の建築を可能な限り残存させつつ、耐震補強・修繕を行って安全性を確保することで伝統的酒造りを世界に発信する拠点として活用したいと考えております。
本プロジェクトの概要
- 目標金額:3,080万円
- 資金使途:東蔵修繕工事に係る基本調査費用
- 募集期間:令和6年10月3日(木)~令和7年2月28日(金)
※ 本プロジェクトは令和6・7年度の2箇年での実施を予定しています。令和6年度は修繕工事に向けての基本調査を行い、目標額以上の寄付金が集まった場合には令和7年度の東蔵修繕工事費用に充てさせていただく予定です。
<ご支援の前にお読みください>
- 本プロジェクトは、寄付総額が期日までに目標金額に届かなかった場合でも、事業内容の見直しや目標金額分を自己負担するなどして、事業を実施します。
- いただいたご寄付のうち、30%は京都市が行う文化財保護施策及び事務費等に充当します。
- 認定事業者の都合等により事業を中止した場合、それまでにお寄せいただいた寄付金は、京都市の基金に積み立て、京都市が実施する文化財保護施策に活用させていただきます。
- 酒粕セットや日本酒ボトルをはじめとしたお礼の品は、京都市在住の方は受け取れませんのでご注意ください。
- 寄付額1万円以上でご希望の方は、京都市のホームページに、お名前を掲載させていただきます。
- Kyoto Art Donationへのご寄付は、コングラント株式会社の決済システムを利用しています。
- 取得する個人情報は、Kyoto Art Donationの事業目的、事業範囲の中でのみ使用します。また、お礼の品をご希望の方については、本人の同意があったものとみなし、個人情報保護法第69条第2項第1号に基づき、「住所」「氏名」「電話番号」「寄付額」「メールアドレス」を認定事業者に提供いたします。
代表者メッセージ
一般社団法人 酒蔵保存協会理事長
玉乃光酒造 第14代蔵元 代表取締役社長 羽場洋介
玉乃光酒造は、350年の歴史の中で多くの困難を乗り越えてきましたが、その中でも特に大きな転機となったのが、京都伏見への移転です。70年前、戦争で和歌山の酒蔵が焼失し、玉乃光は京都に移転して再出発しました。その最初の酒造りを始めた場所が東蔵です。東蔵は大正13年に建設した築100年の建物であり、玉乃光酒造の原風景が残る蔵として現存していますが、今は利用されておらず、老朽化が進み、このままでは維持することが難しい状況です。
そんな玉乃光の酒づくりの原点とも言える東蔵を再生することで、日本酒造りの精神性と伝統を次世代へと繋いでいく場所として蘇らせます。単なる修復ではなく、歴史を感じさせる風情や佇まいを大切にしながら、現代に生きる日本酒の価値を再発見する場にしたいと考えています。世界に誇る日本文化を後世に伝えていくために、皆様のご支援をお願い致します。
一般社団法人 酒蔵保存協会理事
株式会社京伝びと 代表取締役 梅原英哉
私は、「京都から世界へ」をビジョンに、玉乃光とともに日本酒ブランドを立ち上げています。現代のテクノロジーの進化に伴い、私たちの国が守り続けてきた歴史や文化が失われつつあることに、強い危機感を抱いています。消えゆく京町家や減少する職人、風化する伝統。しかし、日本には未だ計り知れない美しさがあります。豊かな自然や長い歴史、そして驚くべき職人技が存在しているにも関わらず、それが十分に評価されていない現実があります。私たちは、この魅力を再発見し、未来へ繋げていく責任があります。「東蔵」は日本酒に限らず、47都道府県に眠る文化的な宝を世界に発信し、次世代へ継承する拠点にしたいと考えています。職人技や伝統の魅力を再評価し、国際的な舞台で輝かせる挑戦です。歴史や文化に新たな息吹を吹き込むこの取り組みを通じて、「東蔵があって良かった」と多くの人に感じてもらえる未来を共に創り上げましょう。
一般社団法人 酒蔵保存協会理事
株式会社Skeleton Crew Studio 代表取締役 村上雅彦
私は、京都のゲーム会社の代表をしながら、若手クリエーターの育成や独立して活動しているクリエーターの活躍の場を創出する事業をしております。長い日本の歴史の中で、今日まで継承されてきた日本酒の醸造の舞台である酒蔵は、単なる建物ではありません。日本の風土、四季、そして人々の情熱と技が結晶となった日本の重要な文化遺産です。これを守ることは、日本文化のDNAと歴史を未来に継承することに繋がると思います。
デジタル産業に関わり、そのクリエーター達と接する中で「デジタルとアナログ」「革新と伝統」の調和の重要性を感じています。多くの人の注目が集まり、進化する新しい価値も大事ですが、その中で失われている二度と取り戻せない古くからの価値があります。失うともう取り戻せない、新しく生み出すことの出来ない100年の歴史を持つこの酒蔵を、未来へとつなげるプロジェクトにどうかご協力いただけると嬉しいです。この失ってはいけない日本の大切な価値を共に未来へと繋げましょう。
Arts Aid KYOTO(文化財保護・事業認定型)について
京都市では、大切な文化財を後世へつなぐため、令和4年9月から「Arts Aid KYOTO」(京都市 連携・協働型文化芸術支援制度)の支援対象に、文化財の保護のための事業を追加しました。
事業認定型は、寄付金等の7割を文化財所有者等が行う文化財保護事業への支援に、3割を基金に積み立て、本市が行う文化財保護施策(京都市指定・登録文化財への修理等助成など)に活用します。
ご寄付のメリット① 税制上の優遇措置を受けられます。
京都市に対するご寄付は、個人の方からの場合はふるさと納税、企業の方からの場合は企業版ふるさと納税の対象となります。
個人の方 ふるさと納税
京都市へふるさと納税(寄付)をすると、確定申告を行うことで、その納税額のうち2,000円を超える部分について、原則として所得税及び個人住民税から全額が控除されます。
- 控除される金額には、収入や家族構成に応じて一定の上限があります。
- 京都市内にお住まいの方からの寄付についても、ふるさと納税制度による税額控除は可能です。
- 確定申告が不要な給与所得者等について、所定の条件を満たしている場合、ふるさと納税ワンストップ特例制度の利用により、確定申告なしに寄付金控除申請を行うことができます。希望された方には申請書の様式等を送付いたします。
※ふるさと納税の詳細については、こちらをご確認ください。
企業の方 企業版ふるさと納税
令和2年度の改正により、税の軽減効果が寄付額の最大約9割(改定前は6割)となり、企業の負担がさらに軽減され、これまで以上に利用しやすい制度となりました。
- 1回あたり10万円以上の寄付が対象となります。
- 本社が京都市に所在する法人の寄付は対象外となります。ただし、本社が京都市内に所在する企業も、寄付の全額を損金算入できますので、寄付額の約3割の税が軽減されます。
- 寄付を行うことの代償として経済的な利益を受けることは禁止されています。
※企業版ふるさと納税の詳細については、こちらをご確認ください。
ご寄付のメリット② 表彰制度があります。(条件あり)
一定金額以上の寄付をいただいた方に対しては表彰制度があります。該当する方には後日、京都市からご連絡いたします。
京都市における篤志者表彰
京都市では、本市に多額のご寄付をしていただいた方に対し、市長が篤志者として表彰する取組を行っています。
- 100万円以上のご寄付をいただいた方を対象としています。(京都市篤志者表彰規則による)
- 表彰は原則として、京都市最大の式典の一つ、京都市自治記念式典(10月15日)において執り行います。
国からの紺綬褒章
京都市へのご寄付は、金額などに応じて、国の栄典制度である「紺綬褒章」の対象となります。
- 公益のために私財(個人500万円以上・法人1,000万円以上)を寄付した方が対象です。
- 褒章の対象となるご寄付をくださった方が希望される場合において、京都市から国に申請し、審査・授与されるものです。
※紺綬褒章の詳細についてはこちらをご覧ください。
お問い合わせ
京都市 文化市民局 文化芸術都市推進室 文化財保護課 Arts Aid KYOTO担当
住所:〒604-8571 京都市中京区寺町通御池上る上本能寺前町488
TEL:075-222-3130、FAX:075-213-3366、メール:bunkahogo-kihu@city.kyoto.lg.jp
金額10,000円 |
金額50,000円 |
金額120,000円 |
金額500,000円 | 在庫20 |
金額1,000,000円 | 在庫1 |
金額10,000円 |
金額50,000円 |
金額120,000円 |
金額500,000円 | 在庫20 |
金額1,000,000円 | 在庫1 |