子ども・若者居場所食堂「YここKitchen」とは
2022年4月にオープンした、小学生~35歳までを対象とした居場所事業です。
「YここKitchen」という名称は、〈YWCA〉〈ここ(居場所)に来れば誰かに会える。ひとりじゃないよ。〉〈一緒にあたたかいご飯を食べよう〉という思いから、参加者と一緒に考え名づけられました。



■事業内容
・手作りの夕食提供(毎回25食前後)
・日用品、インスタント食品などのの無料配布
・ 悩みや困りごとの相談受付
・役所や病院への同行
■オープン日
月曜日:14:00~20:00(18歳以下の居場所として開放、19歳以上の参加者にはテイクアウトで食事提供)
水曜日:16:00~20:00(小学生~35歳が対象)
土曜日:15:00~20:00(小学生~35歳が対象)
■場所
京都YWCAサマリア館うららかふぇ
■プログラム
・美ボディプログラム:月曜日に開催(月3~4回)
・ストレッチ・お灸プログラム:水曜日に開催(月1回)
・心理士と話せる時間:月2回
・季節のおでかけプログラム



参加者が抱える生きづらさ
YここKitchenの参加者の多くは20代以上で、さまざまな事情を抱えながら、医療や福祉の支援を受けて生活をしています。
■参加者アンケートより、最近の心配ごと
・学校が卒業できるか心配です
・日用品の値上がり
・仕事が上手くいっていないことが常に心配
・働きたいが心身が整わないこと
・将来への不安(学校とか仕事)
・話せる相手がいない。
参加者とともにつくる【セーフスペース】
YここKitchenは、居場所で過ごす全員が安全・安心を感じられる【セーフスペース】であることを大切にしています。
過ごし方に決まりはなく、それぞれが自由に過ごしています。
参加者にも【セーフスペース】について伝えており、みんなで安全・安心の空間づくりをしています。
■参加者アンケートより、YここKitchenの安心感の理由
・一人になれる場(個室)があったりするのと、人が苦手なことへの理解がある。
・自由に過ごしていられる。
・利用者のみんなと話せるとほっとするので!
・ぼーっとできる、スタッフさんが仲良い
・いつ行っても元気なスタッフの皆さんに声をかけてもらえる為
・知っている人たちと楽しく過ごせるから
■参加者アンケートより、YここKitchenに来て嬉しかったこと
・人と話す機会があるのが嬉しいです
・名前を呼んでもらえること
・ご飯が食べられて、ゆったり過ごせて、スタッフと話ができること。
・日用品がもらえるのでとても助かる。
・居場所があるんだなと思えた
・お金がなくて困っている子供達が美味しくご飯を食べられることがうれしいです。
・同世代の人たちと楽しく過ごせる
・いろんなことがあったけど、初めて本当の意味で信頼できる人に出会えたことです



参加者の声
【Aさん(20代前半女性)】
私は以前YWCAで生活をしていたことがあり、数年前から一人暮らしをしていました。
コロナ禍で食べるものやお金に困りYWCAに相談をしたところ、「YここKitchen」を紹介してもらいました。
YここKitchenでは手作りの温かいご飯を食べられて、日常生活の相談を聴いてもらえます。私は外出の機会が多くはないし、家にひとりでいるとしんどくなることがあるので、スタッフのみなさんとお話をできることはとてもありがたいです。
「誰かがいて話をすることができる」「自分がありのままでいられる場所」だからこそ、私は何度もYここKitchenに行きたいと思えます。
【Bさん(20代前半女性)】
私は夫、幼児2人と生活をしています。仕事をしながら家族の夕食を作るのは大変で、負担を感じることも少なくありません。
YここKitchenには月2~3回参加しています。私はスタッフに普段のことを話しができて、子どもは他の参加者に遊んでもらい嬉しそうにしています。
何より一番は、夕食を作ってもらえることがありがたいです。しんどい時、少し休みたいとき、YここKitchenに来たくなります。



「YここKitchen」オープンのきっかけとなった自立援助ホーム「カルーナ」
公益財団法人京都YWCAは2015年に自立援助ホーム「カルーナ」を開設しました。
自立援助ホームとは、「何らかの理由で家庭にいられなくなり働かざるを得なくなった、原則として15歳から20歳までの青少年達が暮らしの場とする施設です。(厚生労働省HPより)」
「カルーナ」を退所した少女たちが帰ってくる場所となるための居場所事業開設計画の中で、「YここKitchen」のオープンが決まりました。



「カルーナ」退所者の現状
退所後は親元に戻って生活する人もいますが、多くはアルバイトしながらひとり暮らしを始めます。
しばらくは緊張感があって頑張ることができても、日常の家事とアルバイトを両立させることの疲れ、ひとりで生活することの不安と寂しさが、夜更かしや食事の偏りになって現れ、金銭的にも厳しくなってしまうことがしばしばあります。
退所後も職員やボランティアが家庭訪問をしたり、相談を受け付けたり、通院に同行したりすることもありますが、彼女たちがその手を離れて、自分らしく生きる力をつけるための支援を模索しながら続けています。
ご支援の使い道
いただいたご寄付は、居場所を継続して開放し、参加者一人ひとりへ伴奏支援を行うために大切に使用いたします。
例えば)
■無償提供している夕食の食材費
■生活困窮に陥っている人へ配布する食料品・日用品等の準備費
■「生きづらさ」を抱える若者の相談受付(SOSを受け止める人の配置)、同行支援時交通費
■季節のおでかけプログラム実施費用
最後までお読みくださりありがとうございます!
みなさまのご支援をよろしくお願いいたします。

