カルーナ開設を経て居場所事業「YここKitchen」をオープン
公益財団法人京都YWCAは2015年に自立援助ホーム「カルーナ」を開設しました。
カルーナの退所者支援を兼ねた若者の居場所食堂「YここKitchen」を2022年度よりオープン。
社会の中で懸命に生きる若者や子どもの居場所として、週に3~4回開放しています。
自立援助ホームとは・退所者の現状
何らかの理由で家庭にいられなくなり働かざるを得なくなった、原則として15歳から20歳までの青少年達が暮らしの場とする施設です。児童福祉法第6条の2第1項および33条の6に位置付けられています(厚生労働省HPより)。
退所後は親元に戻って生活する人もいますが、多くはアルバイトしながらひとり暮らしを始めます。
しばらくは緊張感があって頑張ることができても、日常の家事とアルバイトを両立させることの疲れ、ひとりで生活することの不安と寂しさが、夜更かしや食事の偏りになって現れ、金銭的にも厳しくなってしまうことがしばしばあります。
退所後も職員やボランティアが家庭訪問をしたり、相談を受け付けたり、通院に同行したりすることもありますが、彼女たちがその手を離れて、自分らしく生きる力をつけるための支援を模索しながら続けています。
若者居場所食堂「YここKitchen」とは
小学生から35歳までを対象とした居場所事業です。
2022年4月にオープンし、月・水・木・土曜日の15:00~20:00に居場所の開放をしています。
夕食の無償提供、日用品の無料配布などを行っています。
悩みや困りごとの相談も受け付けており、必要に応じて他機関の支援につなげたり、役所や病院への同行もしています。
「YここKitchen」という名称は、「YWCA」「ここ(居場所)に来れば誰かに会える。ひとりじゃないよ。」「一緒にあたたかいご飯を食べよう」という思いから、参加者と一緒に考え名づけられました。
日常のことをおしゃべりしたり、一緒にカードゲームをしたり、本を読んだり、それぞれが自由に過ごしています。
講師を招いてのストレッチプログラムや、季節ごとのおでかけプログラムも行っています。
参加者の声
【Aさん(20代前半女性)】
私は以前YWCAで生活をしていたことがあり、数年前から一人暮らしをしていました。
コロナ禍で食べるものやお金に困りYWCAに相談をしたところ、「YここKitchen」を紹介してもらいました。
YここKitchenでは手作りの温かいご飯を食べられて、日常生活の相談を聴いてもらえます。私は外出の機会が多くはないし、家にひとりでいるとしんどくなることがあるので、スタッフのみなさんとお話をできることはとてもありがたいです。
「誰かがいて話をすることができる」「自分がありのままでいられる場所」だからこそ、私は何度もYここKitchenに行きたいと思えます。
【Bさん(20代前半女性)】
私は夫、幼児2人と生活をしています。仕事をしながら家族の夕食を作るのは大変で、負担を感じることも少なくありません。
YここKitchenには月2~3回参加しています。私はスタッフに普段のことを話しができて、子どもは他の参加者に遊んでもらい嬉しそうにしています。
何より一番は、夕食を作ってもらえることがありがたいです。しんどい時、少し休みたいとき、YここKitchenに来たくなります。
ご支援の使い道
いただいたご寄付は、居場所を継続して開放し、参加者一人ひとりへ伴奏支援を行うために大切に使用いたします。
例えば)
■無償提供している夕食の食材費
■生活困窮に陥っている人へ配布する食料品・日用品等の準備費
■「生きづらさ」を抱える若者の相談受付(SOSを受け止める人の配置)、同行支援時交通費
■季節のおでかけプログラム実施費用
みなさまのご支援をよろしくお願いいたします。