活動・団体の紹介
社会福祉法人ライフサポート協会では、地域に住む高齢者や障がい者をはじめとする「すべての人」を対象にした総合的な福祉事業・活動を行っています。
介護保険事業では、地域で住み続けられるような地域密着型の在宅サービス事業(小規模多機能型居宅介護、認知症グループホーム、居宅介護支援、ヘルパー派遣等)を行っています。また、いざという時の住処として特別養護老人ホーム(小規模特養)を運営するとともに、地域包括支援センターを受託して、総合相談機能の確立および地域包括ケアの具現にむけた事業を展開しています。
障がい福祉事業では、児童から成人までの通所事業(放課後等デイサービス事業、生活介護・生活訓練・就労支援事業)や、地域生活を支えるグループホーム、ヘルパー派遣、そして相談支援事業(大阪市発達障がい児療育相談事業、地域活動支援センター事業・計画相談支援事業)等、障がいの種別や程度・年齢にかかわらず幅広い事業を展開をしてきています。また、事業のほとんどは大阪市住吉区内で運営していますが、堺市南区でも障がい児・者の通所事業(放課後等デイサービス事業、生活介護・就労支援事業)を行っています。
上記に掲げた事業の推進においては、専門職同士の連携のみならず、ボランティアや地域住民等と協働して進めていくという理念を貫徹させています。法人事業に関わるボランティアの登録者数は、63名(2023年7月末日現在)で、各事業部ごとにボランティア担当職員を配置し、法人全体のボランティアコーディネーターも配置しています。また、地域福祉全般の増進に向けた「なごみ食堂」や「近隣小学校での読み聞かせ」などの取り組みを積極的に行っています。
活動の背景、社会課題について
社会福祉法人ライフサポート協会のある住吉地区は「被差別部落」として差別されていましたが、その劣悪な環境や生活実態を改善しようと住民による「人権のまちづくり」が取り組まれてきました。
1973年には「住吉地区総合計画実行本部」が設置され、「6つの原則」が定められました。この原則に沿って、1970〜1980年代にかけて市営住吉住宅の各棟が整備されていき、同時に地域福祉の拠点施設として住吉解放会館(のち住吉人権文化センター〜市民交流センターすみよし北。現在は隣保館「寿」)や住吉保育所が整備され、1986年には住吉総合福祉センターが開設されました。
住吉のまちづくり6つの原則
① 我々が永住するまちである
② すべての地域住民を対象とする町づくりである
③ 人間のつながりを大切にする町づくりである
④ 住民の健康を守る町づくりである
⑤ 子ども・老人・障害者がのびのびと生活できる町づくりである
⑥ 近隣住民に開かれた町づくりである
住吉総合福祉センター(以下「総セン」と記します)は老人福祉センター・障害者会館・診療所の合築施設でした。老人福祉センターでは同和対策によるヘルパー派遣や相談事業を、障害者会館では障がい児の就学支援や機能訓練などの事業をおこなってきました。
1989年には「総セン」内の地下に「オガリ作業所(無認可)」が開設されました。総センのご利用の方や地区内外の在宅で活動の場を求めておられた障がいのある方が軽作業などを通じて社会参加の活動を開始しました。
1990年代に入ると同和対策事業から一般施策としての福祉事業への転換が課題としてあがってきました。同時に2000年からの介護保険制度の実施も視野に入れて、社会福祉法人設立により地域の福祉に取り組んでいく方針が立てられました。
1999年3月1日に開かれた第1回住吉地区社会福祉法人設立準備委員会は、設立趣意書の中で、法人が「人権のまちづくり」の取組みの中から設立されることになったことを明らかにしています。続く6月30日に行われた法人設立記念式典では大伴清馬初代理事長が、法人設立の原点を次のように説明されました。『21世紀を目前に設立される私たちの協会がめざす活動は、地域において住民一人ひとりが自分らしく生きがいをもって暮らしていくことを権利として保障すること、お互いを支え合いながら暮らしていける地域福祉社会の建設に貢献することにあります。当事者による「自己決定」を尊重し、自己選択できる障壁のない人権の保障された社会のしくみを築き上げていくということ、私たちの原点はそこにあります。』
法人設立の経過と原点は、法人理念と使命に明確に反映されています。
〇法人理念 「すべての人が尊敬される社会の実現(人権確立社会の実現)」
〇法人使命 ①人間の尊厳を守る地域生活への貢献 ②一人ひとりが助け合い生き生きと暮らせるまちづくり ③安定的事業の推進
この理念には、差別を受け、社会から排除されてきた歴史を持つがゆえに、差別をなくし、すべての人の尊厳が守られる社会を、地域福祉活動を通じて実現しようという地区住民の長年の願いが込められています。
代表者メッセージ
法人が事業・活動を行っている拠点施設の「住吉総合福祉センター(総セン)」や「なごみ」は、大阪市住吉地区における「人権のまちづくり」の取り組みのなかで開設された地域福祉の拠点です。
法人設立以来、「すべての人が尊敬される社会(人権確立社会)の実現」を理念に掲げ、両施設を拠点にして、入所・通所・訪問・相談など、高齢者や障がい児・者の地域生活を支援する広範囲の事業に取り組んできました。
こうした取り組みの拠点となってきた「総セン」は開設以来37年、「なごみ」は19年が経過し、建物の傷みがいよいよ目立ってきました。これまでも都度、修繕してきていますが、「総セン」の特殊エレベーターの交換や「なごみ」外壁の防水塗装などに加えて、堺市泉北地区拠点のウッドデッキ修復作業など、大規模な修繕が必要な状況です。
また、福祉拠点の更なる機能強化のために、災害時の非常用電源にもなるハイブリッド自動車の購入や、「大領地域の家であい」の災害時用備蓄品の収納用倉庫の購入なども検討しています。
今後も、法人職員のみならず、ご家族をはじめ、地域住民の皆様、行政や福祉・医療関係者等、多くの皆様との連携のもと、「本人主体」を原則に事業活動を進めて参ります。そのための基盤となる地域福祉の拠点施設の修繕や機能強化に、何卒ご支援ご協力賜りますようお願い申し上げます。 社会福祉法人ライフサポート協会 理事長 村田 進
寄付金の使い道について
皆さまから頂きましたご寄附は、以下の修繕等に役立てられます。
〇「住吉総合福祉センター(総セン)」の大型特殊エレベーターの交換工事費(約1,000万円)として
〇「住吉総合福祉センター(総セン)」のトイレ改修工事費(約200万円)として
〇「なごみ」の外壁塗装工事費(約3,000万円)として
〇「なごみ」のベッド交換代(約1,000万円)として
〇「なごみ」の厨房の大冷蔵庫の交換代(約100万円)として
〇「であい」の災害時避難物資の収納庫購入費(約50万円)として
〇「はぴな」のウッドデッキの防水塗装費(約100万円)として