1.青河小学校で「学びの里帰り」報告会を実施しました
いつも「はじめの一歩プロジェクト」へのご支援をありがとうございます。
2025年11月5日、広島県三次市立青河小学校にて、「世界とつながる学び」の成果を振り返る“学びの里帰り”報告会講演を行いました。全校児童に加え、保護者や地域の皆さまも参加し、1年間の探究学習がどのように世界とつながったのかを、動画や写真とともに共有しました。

2.児童が作った「AOGA SOAP」がルワンダの手洗い授業へ
青河小学校では、世界のリアルを学ぶインプット講演の後、探究学習として「せっけんづくり」に挑戦しました。児童たちは配合や形、見た目、使い方などを話し合い、試行錯誤を重ねながら、カラフルで楽しい学校発の石けん「AOGA SOAP」を完成させました。
このAOGA SOAPを、なかよし学園がルワンダへ持参。首都キガリを拠点とする若者の居場所支援団体「African Mirror」や、市内の小学校「KIBAGABAGA SCHOOL」と協働し、手洗い習慣を広げる予防医療の授業で活用しました。子どもたちは実際にAOGA SOAPを使いながら楽しく衛生の大切さを学び、青河小からの石けんとメッセージが、現地の実践につながりました。

3.ルワンダの歴史も学び、“支援の意味”を自分事に
報告会では、石けんが届いたことだけでなく、ルワンダで起きた過去の虐殺の歴史や、今も続く課題についても一緒に学びました。
児童たちは、「本当に必要としている人たちに、自分たちが作ったAOGA SOAPが届いた」こと、その学びが人のいのちを守る行動につながることを実感しました。また、なかよし学園が行っている海外活動全体の紹介や、今後の展開についても共有し、「次は自分たちに何ができるか」を考える時間になりました。
4.保護者・地域も参加する“学校発の国際協力”
今回の講演には、多くの保護者や地域住民も参加しました。
ある保護者の方は、
「子どもが『平和のために何かしたい』と言っても、どこから始めたらよいかわかりませんでした。今回、日々の学びが世界に届く道筋が見え、子どもがいきいきと行動し始めています。この取り組みに感謝しています。」
と話してくれました。
谷川佳万 校長先生からは、
「1年間の取り組みが形になり、海を越えて子どもたちの健康増進に役立つとは思いませんでした。今日の講演でルワンダの歴史と今も厳しい現状を知り、自分たちの学びで応援できることの大切さを再確認しました。保護者や地域の皆さんに聞いていただけたことも大きな収穫です。次のAOGA SOAP便が世界に届くのが楽しみです。」
とのメッセージをいただきました。

5.“つくる→届ける→学びが還る”第2ラウンドへ
青河小学校の児童たちは、新しいAOGA SOAPの制作にもすでに取り組んでいます。
次の便では、石けんそのものに加え、児童自身が工夫した「使い方の解説ビデオ」も一緒に世界へ届ける予定です。
なかよし学園は、12月以降の海外活動でこの新作AOGA SOAPとビデオを活用し、
「つくる → 届ける → 反応が戻る → 改良してまた届ける」
という往還型の学びを、次の学期につなげていきます。
6.三次市発・グローバル探究教育モデルとして
「世界とつながる学び」は、三次市教育委員会が掲げる「みよし結芽人(ゆめびと)~幸輝心(こうきしん)~」の理念――高い志で挑戦し、多様な共創で“住み続けたいまち三次”をつくる――と連動したグローバル探究実践です。
青河小のAOGA SOAPに加え、みらさか学園での海外実装を伴う取り組み、三次市教員の海外現地訪問など、「つくる→届ける→声が還る」往還型の学びを通じて、子どもたちの挑戦が地域の誇りと国際協働へと広がりつつあります。
三次市は、地域と世界を結ぶ“グローバル探究教育”のモデルケースを生み出す発信地として注目されています。
7.ご支援への感謝と、今後の応援のお願い
AOGA SOAPの材料費や制作にかかる費用、ルワンダへの輸送費、現地での衛生授業を行うための運営費など、多くの部分が、皆さまからのご寄付に支えられています。
皆さまの応援がなければ、「学校発の国際協力」としてのAOGA SOAPも、「世界とつながる学び」の往還型の実践も実現しませんでした。
子どもたちの小さなひらめきと挑戦が、世界のどこかの“いのちを守る行動”につながっていく——。
その循環を、これからも一緒に育てていただければ幸いです。
引き続き、「はじめの一歩プロジェクト」および、なかよし学園プロジェクトへのご支援・ご参加を、どうぞよろしくお願いいたします。



