九州の実家から離れた大阪で暮らす ひとり親家庭のお話
-現在の生活について教えてください
「大阪市でフルタイムの保育士として働きながら、4歳の息子を一人で育てています。実家は九州にあり、身内で頼れる人が近くにいません。毎月の手取り収入は約15万円ほどです。子どもがいる中、何十社もエントリーをしてなんとかたどり着けた職場ですが、決してゆとりのある生活はできていません」
-毎月、生活をやりくりするのは大変ですよね
「自炊をして、服なども古着やバーゲンで安く買い、生活費を抑えるように工夫しています。それでも貯金ができない月もあり、日々の生活はギリギリです。旅行やレジャー施設への外出も控え、年に1~2回帰省する以外は近所の公園や自宅で過ごすようにしています」
ママ友と旅行の話題になると話に入りづらいと感じることがあるのですよね
「はい、わたしは金銭的に参加することができないので話の輪に入れないのはつらいです。本当は息子の友達だから一緒になにかさせてあげたいという気持ちはあるんですけれど⋯」
-子どもが病気になったときはどのように対応していますか?
「頼れる人がいないので、自分が仕事を休むしかありませんでした。子どもの病気による休みで収入が減ることが多く、特に子どもがアデノウイルスの結膜炎にかかった際には、私にまでうつってしまい、2週間ずつ、合計1か月間働けなかったこともありました。そのときは貯金を使って乗り越えましたが、そういうことがあるたびに、貯金が減ってしまいます」
-子どもが風邪を引かないように対策をするという話をよく聞きます
「はやり目になった経験から、プールへは行かなくなりました。また、夏祭りなどの季節の行事は、行かないようにしています。自分の体調管理もしないといけませんし、子どもが病気をしたら仕事を休まなくてはならなくなるので、それを避けるため、人混みのある場所へは行かないようにしています」
-ノーベルの病児保育を知ったきっかけは何だったのでしょうか
「息子が通う保育園から配布されたチラシがきっかけでした。訪問型の病児保育で、自宅で保育スタッフさんが看病してくれるので子どもへの負担が少ないですし、私が仕事を休まずに済むのが何よりありがたいです。これまではいつ子どもが病気になるか分からないという不安がありましたが、今はその不安から解放され、心にゆとりが持てるようになりました。また、保育スタッフさんの知識が豊富でたくさん遊んでくれるので、子どもはいつもノーベルのスタッフさんが家に来ることを楽しみにしています」
病児保育を利用することによって、生活においてもいい変化があったのですね
「ノーベルを利用し始めてから、仕事を続けやすくなったのが一番の変化です。収入が安定したことで、無理なく少しずつ貯金もできるようになりました。親にゆとりがあると、子どもへの優しく接することができるようになると思います」
精神的にもサポートする大切さ
絵里子さんのお話をお伺いし、少しでも毎月貯金ができるように一切の無駄を排除し、常に気を張り詰めた節約生活を送ることの大変さを強く感じました。
私たちは皆、日常の中で休息や気分転換を取り入れながら心と生活のバランスをとるものですが、絵里子さんは「私しか子育てをする人がいない」「私が稼がないと生活が成り立たない」という強い緊張感の中で生活されています。その重さは計り知れないものだと感じます。
また、ママ友との会話で旅行やレジャーの話題が出ても、気軽に参加できず、身近にひとり親家庭がいなければ、同じ気持ちを分かち合える人も少ないというのが現実です。
そんな中で、ノーベルの病児保育サポートを利用するようになってからは、収入が安定し、少しずつ貯金もできるようになったとお聞きできてよかったです。また、保育スタッフが子育ての相談相手となり、精神的な支えにもつながっていることも教えてくださいました。
絵里子さんが、ひとりで全てを背負っているような感覚から少しでも解放されるように、これからも私たちができるサポートを続けていきたいと思います。
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