フィリピンの現状
マニラ首都圏では、特にスラム街などの貧困地域に住む子どもたちの栄養失調が深刻な問題となっています。都市部であるにもかかわらず、食糧不足や栄養の偏り、医療・衛生環境の悪さが影響し、多くの子どもたちが発育不良に陥っており、スラム街では3-4人に1人が栄養失調状態にあるとされています。
栄養不足による子どもへの影響
■身長・体重の低下ー発育阻害
■学習能力の低下ー集中力が続かず、勉強の理解が遅れる
■感染症への弱さー免疫力が低く、病気にかかりやすい
■乳幼児の死亡率増加ー特に肺炎、下痢、栄養失調による衰弱
マニラ首都圏の5歳未満の子どもの健康課題(ユニセフ調査)
■慢性的な栄養失調(発育阻害)約30%
■急性の消耗証 約10%
■その他の健康課題 約60%
赤メガネ食堂(給食支援)の取り組み
対象となる児童
全校児童3200名を対象に健康診断を実施したところ、700名の児童が低栄養状態にあることがわかりました。
そのうち、特に状態が深刻な児童100名から給食支援を実施し、スポンサーや寄付金が増えた際には支援児童数を増やしていく予定です。

提供する給食
小学校内に建設した給食センター(調理室)で栄養のある給食を調理し、低栄養児童に対して授業がある月曜日から金曜日まで毎日給食を提供しています。献立は自治体の栄養士と協力し、月曜日から金曜日まで、栄養バランスに配慮した学校給食をつくっています。
フィリピンの公立小学校には、一般的に給食制度がありません。児童は昼食を持参するか、学校の売店で食事を購入しますが、貧困家庭の子どもは昼食を食べずに過ごすことも多いです。

給食がもたらす3つの効果
1.健康の改善
・バランスのいい食事で体重・身長の増加
・ビタミンやミネラルで免疫力向上
・空腹による心理的負荷の軽減
2.教育への好影響
・「給食があるから学校に行く」という理由による出席率の向上
・栄養のある食事で学習意欲・記憶力の改善
・活動量や集中力の向上
3.家庭、地域への波及
・給食が家庭の経済的負担を軽減
・子どもが学んだ食習慣が、親や地域にも波及
・地域全体で「栄養と教育」を大切にする意識が芽生える
給食支援以外の活動
■栄養改善指導(児童・保護者向け
栄養士やソーシャルワーカーの指導のもと、児童と保護者を対象に栄養に関するレクチャーを実施します。また、食材費を抑えた上で成長に必要な栄養を摂取できるレシピの指導や保健衛生全般についても指導を行います。
■夏季休業中の補習教室やスポーツプログラムへの食事提供
4月〜5月の夏休みに、教員が学習困難児向けの補習教室にて給食を提供します。地域のスポーツクラブは、貧困層向けに無償教室を開いても空腹で参加できない子が多いため、赤メガネ食堂が軽食や食事を提供することで、参加意欲の向上を目指します。
一緒に子どもたちの健康と未来を支えませんか?
赤メガネ食堂は、ただ給食を届けるだけの活動ではありません。地域の小学校と連携しながら、子どもたちの健康を支え、安心・安全に成長できる環境をつくることで、子どもたちの未来を守る取り組みです。
アクションは30年以上、日本とフィリピンで活動してきました。この新しい取り組みに賛同いただけるパートナーと共に、子どもたちの未来のために、現地に根ざした持続可能な仕組みづくりを目指しています。
赤メガネ食堂の活動は日本の皆様からの寄付で成り立っています。より多くの子どもたちに給食を届けられるよう、一人でも多くのパートナーを募集しています
5,500円で児童1名の1ヵ月分の給食費をサポート可能
毎月の寄付、単発寄付、自由金額で寄付などから、子どもたちの給食をサポートすることができます。子どもたちが空腹に悩むことなく、安心して学び、夢に向かって挑戦できる機会を作る活動に、ぜひご協力をお願いいたします。
その他詳細はwebサイトをご覧ください!
https://www.action.or.jp/

