新型コロナウィルスの影響でロックダウン施策下にあるフィリピンの厳しい現実
世界中に甚大な影響を及ぼしている新型コロナウィルス。
フィリピン政府は、3月16日からマニラを「強化されたコミュニティ隔離」、いわゆるロックダウンとし、
約2ヶ月間、人の移動や、不要不急の外出を禁止しました。
公共交通機関の運営も停止し、学校も休校となっています。
5月15日、経済活動の停止に限界を感じた政府は、「強化されたコミュニティ隔離」を緩和しました。
しかし、フィリピンの人々にとって、主要な交通機関となるシプニー(乗り合いバス)は規制されており
自家用の車や、会社が提供するバスなどの移動手段がなければ、出勤もできない状況です。
また、自治体や警察官がマスクの着用やソーシャルディスタンスを強く規制しています。
そんな中、感染者は依然として増え続けており、7月9日には国内感染者合計が51,000人を超え、
一日あたり1,000人単位で増えています。

ロックダウン下のフィリピン貧困地区の実情
私たちが例年、ファッションショーのモデルとして起用している子どもたちは
パヤタスというゴミ集積所エリアと、バゴンシーランという町に、住んでいます。
彼らの家族は主に、ジプニーやトライシクルの運転手、
サリサリストアと呼ばれる個人経営の小さな売店経営者などが多く、
ロックダウンの影響により、収入がほぼ無い状況が続いています。
このようなスラムに住む家族やストリートチルドレンは政府のシステムに登録されていないことが多く、
政府の食料支援も行き届いていない状況で、食事もままならない人々が大勢います。
彼らは生き延びるために、警察や自治体スタッフの目を潜り抜けて、ものを売り、生計を立てようとしています。
また、貧困地区では、手を洗う水や、石鹸、アルコールが不足していることや、家同士の距離が近かったり、
家が小さいためソーシャルディスタンスが保てないこと、もともと栄養が不足してることなどが影響し、
今後も感染拡大が懸念されます。
いつも元気や勇気を与えてくれる子どもたちや家族の命を守りたい
私たちは毎年、ファッションショーの事前準備として9月にフィリピンに渡航しています。
その時に子どもたちや家族、現地のスタッフさんはあふれんばかりの笑顔と元気で私たちを迎えてくれます。
言葉は通じなくても、一緒に笑い合う時間は、私たちの中でいつもかけがえのない時間となります。
またファッションショーで、前を向いて堂々と歩く彼らの姿は、
見る人すべてに「生まれた環境に関係なく、自分の人生を懸命に歩く大切さ」を教えてくれます。
そんな彼らが、コロナの影響で、上記に述べたような苦しい状況に立たされています。
子どもたちの中には、学校に行けず、友達とも遊べず、精神的なストレスが溜まっている子どもも多くいます。
笑顔で元気いっぱいの彼らにまた会える日まで、私たちも彼らの生活を守りたいと強く感じています。

ご支援の使い道
このような状況の中、7月よりファッションショーの現地連携NGO団体の国境なき子どもたちが
パヤタス地区とバゴンシーラン地区で供給活動を行うことになりました。
私たちもフィリピンに行くことはできないですが、この供給活動を応援するために、
この支援サイトを立ち上げました。
【国境なき子どもたちによるコロナ支援供給活動】
◆対象者:パヤタス地区に住む100人の子ども 及び バゴンシーラン地区に住む100人の子ども
◆期間:7月~9月(予定)
※資金調達の状況を見つつ、実施期間は適宜調整していきます。
現在はまず、7月1ヶ月を予定しており、できる限り長い期間で供給活動を行いたいと考えており、
皆様の支援次第で、より長い期間、彼らに必要物資を提供することができます。
◆供給活動内容:
①各家庭1ヶ月に1回、下記の物資を配布
米・・・6キロ
ミルク・・・8パック
卵・・・20個
緑豆・・・2キロ
果物・・・8個
石鹸・・・8個
②食料配布を通し、子どもや保護者の心身の健康をモニタリングし、必要に応じて関係機関への照会や保護を行う。
③行政と協力し、ヘルスサービスや現金給付などの行政サービスに関する情報を収集、対象者に伝達し、
行政サービスにつなげる。
※緩和されたコミュニティ隔離により子どもは家の外に出ることができないため、
供給活動は親や、若者に行います。
★1,000円のご支援で1家庭に1ヶ月分の下記の物資を提供できます。
米・・・6キロ
卵・・・20個
★2,000円のご支援で1家庭に1ヶ月分の下記の物資を提供できます。
米・・・6キロ
ミルク・・・8パック
卵・・・20個
緑豆・・・2キロ
果物・・・8個
石鹸・・・8個
皆様のご支援で、一人でも多くのフィリピンの人々の命を守ることができます。
どうか温かいご支援のほど、何卒宜しくお願い致します。