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サンタナ学園の支援者の方々から頂きました応援メッセージを紹介致します。
第4回目は滋賀県立大学教員で滋賀県にある4つの外国人学校を見守り支援している
河先生の応援メッセージです。
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河かおる先生(滋賀県立大学教員&NPO法人コレジオ・サンタナ理事)
私は、愛荘町に隣接する彦根市に所在する、滋賀県立大学で教員をしています。リーマンショックの少し前ぐらいにサンタナ学園の存在を知りました。おそらく在日朝鮮人の歴史を少しでも知る者が、サンタナ学園を訪れたなら、誰もが初期の朝鮮学校を思い起こすだろうと思います。私もその一人でした(もちろん、私は初期の朝鮮学校を証言や資料を通じてしかわかりませんが)。リーマンショックでピンチに陥ったサンタナ学園を素通りできずに関わるようになり、NPO法人コレジオ・サンタナも2017年の設立当初から理事をさせていただいています。
今回のクラファンの目的の一つに健康診断の実施費用調達があります。
日本の保育所、幼稚園、学校に通っている子どもたちは、学校保健安全法などによって基本的な健康権が保障されていると言えますが、サンタナ学園のような外国人学校は同法の対象ではありません(各種学校でも対象外です)。そのため、学校健診の実施や保健室の設置、養護教諭の配置など、学校保健安全法の対象となっている学校ならば予算措置のもとに義務的に行われていることが、財政的事情により行われにくく、外国人学校の子どもの健康が置き去りにされているとの指摘がずっと前からありました。
コロナ禍で、文部科学省はようやく外国人学校の保健衛生環境の課題に向き合って有識者会議が設置され、それなりに意味のある議論と提言がなされましたが、やはり依然として状況は変わりません。NPO法人コレジオ・サンタナでは、各種助成事業にも応募を試みて資金調達に努めていますが、採択されないものもあり、子どもたちの健康診断などが実施できていません。
とりわけ5歳児までの保育の部分については、健康診断が実施できないと幼保無償化の継続に関わるため、喫緊の課題です。現在、サンタナ学園(を利用する保護者)が受けられている唯一の公的な財政支援が幼保無償化であり、この対象から外れてしまったら、保育の部分だけでなく学園そのものの存続が危ぶまれます。
もちろん、根本的な解決には適切な公的支援が必要です。NPO法人コレジオ・サンタナでは、今後とも学園と行政の架け橋となって話しあって行きたいと思います。しかしそれまでの間、どうかサンタナ学園の子どもたちを皆様の力でお支えいただきますようお願い申しあげます。