9月13日
8:30
先遣隊2名は宿泊施設を出発。
9:45
メディナ旧市街地へ向かう。道中、12世紀頃に建てられた町の外壁や一部家屋の倒壊が確認できたが、大規模な被害は確認できなかった。
10:00頃
昨日連絡を取り合った現地在住の日本人コミュニティメンバーと面会をし、情報交換を行った。Amizmiz(アミミズ)という山岳地域(マラケシュから南に55㎞)に多くの被害があり、その地域を中心に支援物資が送られているとのこと。そこからさらに山奥にはいくつもの地域があるが、現在は道路の崩落などの影響により物資の支援が行き届いていない、あるいは支援に大きな差が出ているとのことであった。さらにそれらの地域ではこれより寒暖差が激しくなり、10月以降は徐々に冬の季節を迎える。摂氏0度を下回る地域がほとんどだとのことで、毛布や靴、洋服などの支援物資が必要との情報があった。
Amizmizまでは通常の車両で走行可能であり、TMATが手配した車両で本日その地域に調査へ行くことを決定。日本人コミュニティメンバーも今回の災害に物資等の支援行っていたため、TMATとの連携を視野に協議していくことともに、今回の調査にも協力いただくこととした。
13:15
Amizmizに到着。山岳ではあるが気温はやや高く、日差しも強く乾燥している。この地域では大規模な建物の崩落、道路の寸断を確認。また、小規模であるがいくつかの場所でテント村が設けられていており、1テントあたり家族5~6名程度が暮らしている様子。テントに住む被災者にからは、現在食料などには困っていないとのことだが、衛生面についてトイレは共用でシャワーはもう数日浴びることができていないとのこと。今後冬に向けての備えができていないことについて心配されていた。テント村近くに食料備蓄のためのテントがあり、水やジュース、米、スナック類などはかなりの量の支援があった様子が見受けられた。
途中、レスキュー犬3匹とともにレスキュー活動を実施しているスウェーデンからのレスキューチームから話を聞くことができた。現在は医療ニーズのあるレスキューはほとんどなく、帰国を検討しているとのことであった。
その後、同地域の病院があり訪問。病院は被災の影響か運営はされておらず病院前の駐車場程度の広場でコンテナとテントを展開しField Hospitalとして診療が行われていた。患者は列をなしており、全体で50名程度見られたが、混乱している様子はなかった。Field Hospitalで責任者をしている麻酔科医(ロンドンから来ているとのこと)の話によると、医療物資の不足はあるが、災害に直接関連する患者は現在ほとんどおらず、慢性期疾患や交通事故等の一般的な診療対応になっているとのこと。
Amizmizでの調査を終え、帰路に着く。途中、数多くの救急車や支援物資を運ぶ車を見かけた。
18:50 マラケシュの宿泊施設に到着。
19:10 マラケシュにてJDR(日本の国際緊急援助隊)先遣隊2名と情報交換。被災地の状況などの意見交換を行い本日の活動を終了とした。
尚、明日は日本人コミュニティメンバーより2名がAmizmizより山奥の集落に向かうとのことであったため、TMATも同行する予定。