NPO法人おおぞら は1999年に茨城県第1号のNPO法人として認証を受けました。障がい者も生まれ育った地域の中で“普通の暮らし”ができる社会の実現を目指して活動を開始しました。
障がいを持って生きる人たちは、決して「支援されるだけ」の人たちではありません。言葉を話せなくても、与えられた仕事を何十年も淡々と続けている人がいます。生産活動ができなくても、周りに笑顔を与えられる人もいます。身の回りのことができないとしても、その存在で心が癒されることがあります。私たちはひとりひとり違いを持って生きています。ひとりではできないことも、力を合わせればできることもたくさんあります。だからこそ、それぞれの個性を存分に発揮すれば、きっと素敵な地域社会になると信じ、「地域で生きる♡地域が活きる」をテーマに日々活動を続けています。
どうぞ私たちおおぞらの活動を知って下さい。そして私たちの活動を通して、障がいを持って生きる方たちを身近に感じていただける機会になれば嬉しいです。
働いてお金を稼ぎたい!という想いを持つ障害者の人たちはたくさんいます。
就労支援事業所きりの木は、障がい者の方々の働きたい!という想いを実現するために2014年に自然栽培の野菜をつくる、「きりの木農園」をスタートしました。農園では、食べてくれる人、野菜を作る人の安全のために、農薬や化学肥料を使わない野菜作りをしようと試行錯誤してきました。そして自家栽培野菜を使ったジャムやスイーツの加工品を作り、障がい者の方々の工賃を生み出しています。
また、きりの木では地域の放置竹林を障がい者の人たちと一緒に整備し、竹の資源化を目指す「竹循環プロジェクト」を行っています。地域課題への取り組みで「何もできない人」と誤解されがちな障がい者の方々のイメージを変えることができればと願っています。
私たちは現在、茨城県牛久市内に既存の民家等を利用した小規模なグループホームを4棟運営しています。
10年前、住宅街の中に小さなグループホームをつくろうとしたときに、周囲の住民の方々から大きな反対を受けました。そのときに言われた言葉です。
「施設が必要なのはわかる。でもなぜ住宅地なの?山や森がたくさんあるじゃない」。
その後大きなトラブルもなく障害者の人たちは地域の一員として住宅街で暮らし、彼らの生活を支えるスタッフとして地域の方たちが携わってくれています。
最近開設したグループホームの地域の方から、「入居者が明るく挨拶をしてくれて、地域が明るくなったよ」と言っていただきました。グループホームはただ生活する“場所”ではないのです。すれ違えば「おはようございます」「おかえりなさい」とあいさつを交わす関係性の、グループホームの意義があると考えています。
これからも人里離れた「山の中」ではなく、地域の中で普通の暮らしができる地域の関わりの中で、施設のペースではなく、自分のペースで暮らすことができることを大切にしたグループホームを運営していきたいと願っています
新しいグループホームをつくります!
私たちはこれまで、おもに既存の戸建て住宅等を活用したグループホームを運営していました。20年余りが経ち、入居者が高齢となり、今の設備では生活の継続が難しくなってきている方々がいます。また私たちの暮らす地域には、重度の障がい者の方々が暮らせるグループホームがありません。
そこで私たちはバリアフリーの設備を持つホームをつくりたいと考えています。そして高齢となっても重度の障がいがある方も、グループホームがその方の“家”となり、マイペースな暮らしができる環境をつくることで、地域生活の新しいモデルにしたいと思っています。
さらに、もしもの災害時ライフラインが回復するまでの避難所としての機能も持たせたいと考えています。
このグループホーム建設のためには、たくさんの資金が必要となり、自己資金だけでは建設が叶いません。いただいたご寄附は、この新しいグループホーム建設のための資金として使わせていただきます。どうぞ私たちの活動の趣旨にご理解をいただき、ご協力をお願いいたします。