活動・団体の紹介
私たちは、「生活困窮」「こどもの貧困」「権利侵害」「災害」「孤独・孤立」「介護人材不足」の6つの社会問題を重点課題に掲げ、その解決に取り組んでいます。

行政と協働した公益性の高い取組に加え、行政の特性上対応が困難な課題には、寄付金などの民間財源を活用し、柔軟かつ迅速な支援を実施しています。
とりわけ、こどもの貧困対策は、喫緊の課題です。豊かと言われる現代においても、空腹のまま登校する子どもや、進学や夢を諦めざるを得ない中高生が存在します。上靴や体操着、眼鏡、防寒具、暖かい布団といった、基本的な生活物質や学用品を用意できない家庭も多く、健康保険が切れていて高熱が出ても病院に連れて行ってもらえないこどもや、修学旅行に必要な鞄や着替え、お小遣いなどが準備できず参加を断念するこどもも少なくありません。
近年の物価高騰も状況を一層深刻化させており、「いま、食べるものがない」という切迫した相談が急増しています。その中で、私たちが運営するフードバンクの提供量も増加の一途をたどっています。こうした切実な「個人的なニーズ」への対応は、公的財源では困難な場合が多く、寄付金による柔軟で即応性のある支援が不可欠です。
また、近年の熊本・大分地震や度重なる豪雨災害等が残した爪痕は大きく、40年以内に90%の確率で発生するとされる南海トラフ巨大地震への備えも喫緊の課題です。各地域における防災力と災害対応力の強化に取り組むこちは、私たちの重要な活動のひとつになっています。
活動内容の詳細、実績について
私たちは、6つの社会問題を重点課題に掲げ、県内488法人の関係団体と協力しながら、「生活の危機等支援活動」「緊急支援活動」「中間支援活動」「アドボカシー活動」を中心に事業を展開しています。こどもの貧困対策においては、年間平均延べ487か所の子ども食堂へ活動費や食料品を提供し、集配した食料品等の総量は174トンを超えています。また、コロナ禍に際しては39,800世帯に生活支援給付を行い、生活困窮世帯の緊急支援に取り組みました。さらに災害対応では、直近20年間で34の被災地へ職員を派遣し、復旧・復興のための支援活動を行いました。
<福祉に関わる社会問題を解決するための4つの柱の活動>
① 生活の危機等支援活動 ~生活困窮世帯の人やこどもたちなどに支援を届ける~
生活の危機、人生の危機にある方々に対して、直接支援あるいは市町村社会福祉協議会や社会福祉法人等と連携した支援活動を実施。
② 緊急支援活動 ~災害時支援活動などを通して日々の“くらし”を守る~
災害時にはいち早く現地に駆けつけ、被害状況把握を行うとともに、災害ボランティアセンターを設置、運営し、被災者の日常生活を取り戻すべくあらゆる支援活動を実施。
③ 中間支援活動 ~社会問題解決の現場を支える~
現場で活動する組織や専門職が社会問題解決を円滑に行えるよう、地元、全国の幅広いネットワークを生かした県内最大規模の中間支援活動(人材育成・環境整備・運営・体制整備支援等)を実施。
④ アドボカシー活動 ~社会問題を広く社会に訴える~
問題解決のために、福祉活動の現場で目の当たりにした社会問題や当事者の現実を広く社会に訴え、対策となる活動、政策等につなげるアドボカシー活動を実施。

代表者メッセージ
本ページをご覧いただき誠にありがとうございます。大分県社会福祉協議会の会長、佐藤章です。私が会長に就任した2024(令和6)年は、能登半島地震にはじまり、9月には県内に甚大な被害をもたらした台風10号の発生など、まさに災害の年でした。
私自身も水害で床上浸水した現地に赴き、ボランティアとして泥出しや家具の搬出を行いました。押し寄せた土砂に覆われ変わり果てた家屋の姿、重く湿った泥の感触、そして清掃後に見せてくださった住民の方の笑顔は、今も忘れられません。これまで福祉以外の分野で活動してきた私にとって、人々の「くらし」を守るということの意味を深く考えさせられる経験となりました。
大分県内には、頻発する災害に加え、物価高騰による生活困難、十分な食事をとれず、将来の夢を諦めざるを得ないこどもたち、障がいのある方やご家族が直面する課題など、多様で深刻な社会問題が存在します。
本会は、こうした状況のなかで、「生活の危機」「人生の危機」にある人やこどもたちを一人でも多く救いたいとの思いから、「福祉に関わる社会問題を日本一解決する」というミッションを掲げております。私も会長として、支援者の皆さまと力を合わせ、大分県の福祉を前進させるとともに、その成果を全国に広げていけるように尽力してまいります。
私たちが直面する社会問題と解決のための取組を多くの方に知っていただき、共に歩む仲間になっていただきたいと願っております。私たちには、皆さまのご支援が必要不可欠です。皆さまのご理解とご支援を、心よりお願い申しあげます。
社会福祉法人 大分県社会福祉協議会
会長 佐 藤 章
寄付金の使い道について
大分県社会福祉協議会では、皆さまからお寄せいただいたご寄付を、「生活困窮」「子どもの貧困」「権利侵害」「災害」「孤独・孤立」「介護人材不足」といった6つの社会課題の解決を中心に活用します。
これらの課題に取り組むため、当会は「生活の危機等支援活動」「緊急支援活動」「中間支援活動」「アドボカシー活動」を展開しており、皆さまからのご寄付はこれらの活動を実現する大切な原動力となります。
さらに、こうした取り組みを継続・発展させるためのマネジメント費用や一般管理費にも活用させていただきます。