「大星クラス」を始めた理由
◉子ども達に問題はない
”おもがえっコ”に参加してくれている、学校が苦手な子ども達を見ていて感じるようになった事は、子ども達には全く問題がないということです。むしろ、個性豊かで可能性がある子ども達ばかりです。そんな子ども達に共通しているのは、
- 同じ学年・クラスの子と会話が合わない
- 規範意識が強い
- 優しい
です。
子ども達は、同じクラスの子達と馴染めないことで自信を失います。優しいため、周りを責めることもしません。そして、馴染めない自分を責めて、学校に行けなくなり、家に引きこもり、心を閉ざしてしまいます。行かないのではなく、行けなくなるのです。そんなお子さんの姿を見て、お母さんも心配で心が疲れてしまいます。こういったケースが殆どです。そのような親子のどこに問題があるのでしょうか?全く問題がありません。学校に行けないというだけで、その親子が自信や気力を失っていくことが、非常に勿体なく、大きな損失だと感じています。
◉息を吹き返し、そして成長していく子ども達
学校に行けず、辛い思いをしている子ども達が”おもがえっコ”に参加すると、自然の中で遊ぶことで息を吹き返し、顔色が戻り、スタッフや他の子ども達と関わり、その子らしさを取り戻していきます。自然の力や、人との関わりの大切さを痛感しています。
その子らしさを取り戻すと、子ども達は、自分なりの”おもがえっコ”への参加スタイルを見つけていきます。学校へ週2日参加して、週3日”おもがえっコ”へ参加する子もいます。”おもがえっコ”の午後だけに参加する子もいます。不定期で参加する子も。参加しながら自分の気持ちと向き合い、自分なりの参加スタイルを自分で選択して、決めて、実行していきます。その繰り返しをしていると、やりたいことや取り組んでみたいことが出てきます。
子ども達は、自分の意思を持ち、実行する能力を持っています。安心して自分を出せる環境があれば、子ども達は本来の能力を発揮することができます。”おもがえっコ”には、すでにそれができている子ども達がいます。
このような子ども達が1人、2人と増えていき、今では5人以上に。見学の問い合わせも増えています。この状況を目の当たりにして、子ども達がその子らしさを取り戻し、その子らしく成長し進んでいくための場の必要性を切に感じ、フリースクール部門「大星クラス」を作ることを決意しました。そして、「大星クラス」の運営は、無償ボランティアでは難しいので、お金(特に人件費)と向き合う覚悟をしました。
学校が苦手 ただそれだけで、個性豊かで可能性に溢れているお子さん達が自信を失うような社会では、この国の未来はありません。誰もがその子らしく安心して成長していく環境を守るために、「大星クラス」は必要です。どうか、「大星クラス」を継続して活動できるように、ご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。
”おもがえっコ”とは?
”おもがえっコ”は、2022年〜長野県北佐久郡御代田町面替(おもがえ)にて活動しています。
- 親子の居場所づくり
- 自然を楽しむ・自然体験活動
- 食や農作業などを通して”生きる”を学ぶ活動
主にこのような活動を行ってきました。
活動実績
《2022年1月〜12月》
◆開所日数…53日(うちイベント6日)・週に1〜2日開所
◆のべ参加人数…645名
◆活動内容
[平日]おにぎりの日・おさんぽ会
[土日]岩下を食べ尽くそうの会(野草)、ブルーベリー狩り、山の講習会、収穫祭、餅つき
《2023年1月〜12月》
◆開所日数…123日(うちイベント15日)・週に3〜4日開所
◆のべ参加人数…1780名
◆活動内容
[平日]しずかな日(月曜日)・野外の日(火・金曜日)・おにぎりの日(木曜日)
[土日]薪割講習会、セリ採り、味噌づくり、山の講習会、岩下を食べ尽くそうの会(野草)、 田植え(手植え)、夏祭り、稲刈り、フリーマーケット、収穫祭、地蜂を採って食べる会、新米食べ比べ会 など
[不定期]学校に行きにくいお子さんを持つ保護者の茶話会
”おもがえっコ” 活動実績
2022年 | 2023年 | 前年比 | |
開所日数 | 53 | 123 | 2.32 |
参加者数 | 645 | 1780 | 2.76 |
平均参加者 | 12.17 | 14.47 | 1.19 |
「大星クラス」とは?
「大星(おおぼし)クラス」名前の由来
面替には、氏神様として大星神社があります。いつもの活動場所のすぐ近くにあります。
子ども達が地域との繋がりを感じれるようにと、この名前にしました。
活動内容
基本的に、”おもがえっコ”の参加者と一緒に活動します。
自然の中で遊んだり作業をしたり。参加している親子や異年齢の子どもたちとの関わりに慣れたり。それぞれのペースで様々な体験を楽しんでいます。
「大星クラス」の目的
- 平日・日中、居場所の選択肢を増やす
- 安心して過ごせる場所の確保
- その子らしさを取り戻す
- 自分の学びのカタチやスタイルを作る
「大星クラス」に必要な事(課題)
- 学校や専門機関との連携
- 個別支援計画
- 保護者の方も含めて、細やかな対応
- 参加費は安価で設定(参加者の経済的負担を減らす)
- スタッフの安定した収入(人件費の確保)
→2024年4月
長野県フリースクール認証制度申請予定
「大星クラス」 活動体制
スタッフ
*共同代表2名(教員資格あり)
*サポートスタッフ5名(会計・事務・調理・外部連携・デザイナー)
合計7名のスタッフ
参加している子どもたちの中で、16歳・18歳の2人はスタッフとしてもお手伝いしてくれています。
年会費・参加費
【 参加費(1回) 】
*「大星クラス」(預かり) 1人・1000円
*「大星クラス」(親子参加) 親子・1000円
【 年会費 】
*「大星クラス」(親子) 10000円(スポーツ保険料込)
【 対象 】
*小学生〜中学生
(※ このプロジェクトにおいて、参加費は募っておりません)
学校が苦手なお子さんは、朝、時間通りに動くことが難しかったり、不安が出てきたりと、その日の状況や体調によって気持ちが揺らぎがちです。基本的にはお子さん1人での参加ではありますが、お子さんの様子によっては、親子でも参加できる形にしています。
活動日
*月曜日(静かな日) 地域の施設にて自分の好きなことを持ってきて過ごします。
*火曜日(野外の日) 地域の野外フィールドで様々な遊びや体験活動をします。
*木曜日(おにぎりの日) 地域の施設にてみんなでご飯を作って食べます。
*金曜日(野外の日) 地域の野外フィールドで様々な遊びや体験活動をします。*活動時間 10:00〜15:00
【野外の日・活動例】
季節の味覚(山菜・筍・栗・など)を探しに行く。焚き火をする。山に登る。川で遊ぶ。畑作業をお手伝い。田んぼ作業をお手伝い。散歩をする。野外で調理。工作活動。など…
子ども達は、自然を体感したり、人との関わりを通して、様々なことを学んでいます。
寄付金の使い道について
*「大星クラス」必要経費
パソコン購入費 10万 プリンター購入費 2万 工作道具購入費 3万 農作業道具購入費 3万 フィールド整備費 40万 メインスタッフ人件費(※6ヶ月分) 42万 合計 100万
※長野県フリースクール認証制度の申請が通るまでの人件費
代表者メッセージ
私は3人の子ども達が学校に行かなくなり、2019年、環境を変えるべく神戸から御代田町へ移住しました。面替の土地と出会い、地域の素敵な方々と出会い、ずっと引きこもっていた子ども達は、今、自分の力で少しずつ人生を進んでいます。私自身も豊かな自然のおかげで息を吹き返しました。
今、学校にいけなくて悩んでいるお子さんやその保護者の方々も、面替の豊かな環境の中で、自然体験や関わりを通して、元気を取り戻して、その子・その人らしい道を見つけて進んでいけるようにと心から願っています。
共同代表 中村里子