ワンファミリー仙台の紹介
ワンファミリー仙台は2002年からホームレス支援を機に発足したNPO法人です。
現在は主に生活困窮や社会的孤立など様々な生きづらさを抱えた方々の自立を支援をしています。住まいの支援をベースに生活支援や就労支援等を組み合わせて、その人らしい人生を送れるように当事者とともに考え、既存の福祉のみならず、一人一人に合ったサポートを提供しています。
(1)団体の特徴
私たちが活動にあたって大事にしてきた理念(価値観)が3つあります。
ワンファミリー仙台の理念
★世界は一つの家族である
★見て見ぬふりはしない
★行動をおこす
現場のスタッフはこの3つの想いを持ち、日々奮闘していますが、一市民にとって自ら行動をおこすのは簡単なことではありません。だからこそ…
この理念にご賛同いただける方には、寄付というアクションで私たちと想いをともにするファミリーになっていただきたいと思っています。
(2)寄付者とともに目指す社会
あなたの寄付で助かる人生があります。
あなたの寄付で変えられる若者や女性の未来があります。
様々なつらいことがあっても、人生あきらめずに「生きていてよかった」と心から思える社会を目指して、寄付者の皆さんと一緒にこの活動を進めていきたいと思っています。
生活困窮や社会的孤立は若者や女性にもおこる身近な社会問題です。就労環境や家族のあり方が変化し、単純に自己責任では片付けられない社会構造があります。だからこそ地域全体で支え合う仕組みづくりが必要です。
寄付というアクションを通じて市民ひとりひとりが主体的に参画し、協力し合うことで、地域課題を乗り越えていくためのプラットフォームを構築したいと考えています。
私たちワンファミリー仙台が市民の皆さんの想いを受けとめ、住まいや希望を失った方々をサポートする役割を担います。
社会課題の構造や背景
(1)生活困窮者が生まれる背景
生活困窮に陥る方のほとんどは、単にお金がないという問題だけでなく、幼少の家庭環境や発達特性などにより、家族や友人などに頼ることができず、社会的に孤立した状態になっています。
失業・解雇、刑務所出所、精神疾患、虐待や育児放棄など、それぞれの状況や生育環境により、固有の悩みや生きづらさを抱えています。
そして深刻な孤立と困窮の先に「住まいの喪失」に陥ります。ここまで来ると自力で社会復帰することはまずできません。
(2)どこに相談していいのか分からない
住まいを失うほど困窮した方々のほとんどは、相談できる家族や友達がいないだけでなく、「どこに相談していいか分からない」という状態になっています。
生活保護などの社会制度の手続きは基本的に申請主義であり、社会的に孤立・閉塞している方が自主的に行うにはとてもハードルが高く、公的支援を受けられないまま、住まいの喪失につながることが多くあります。
ワンファミリー仙台ではこういった方々が、気軽に相談できるように様々なルートからアクセスできる相談窓口を設けています。また、地域の関連団体に行きついた生活困窮者も当法人の住まいの支援を受けられるよう、様々な団体と連携して支援を提供しています。若者や女性が相談しやすいSNSなどを使った相談ルートの強化にも努めています。
(3)若者や女性も例外ではない
生活困窮者と言えばホームレスの年配男性をイメージされると思いますが、現実は違います。ワンファミリー仙台に相談を寄せる方の約3割は女性です。また、20~30代の若者も仕事や住まいを失い、ネットカフェや友達の家などで寝泊りしている方がたくさんいます。コロナ禍以降、こういったケースは増加していて、今や生活困窮は年配男性だけの問題ではありません。
若者や女性で生活困窮に陥る方のほとんどは、生育環境から家族に頼れず、失業をきっかけに住まいを失うケースが多くあります。労働環境の多様化により、若者の退職や雇止めは当たり前の社会になっていて、これを機に住まいを失うケースは珍しくありません。
今や生活困窮は特別な人だけの問題ではなく、私たちの日常と隣り合わせの身近な社会問題であり、そうなっても地域全体で支え合う仕組みづくりが必要です。
活動内容の詳細
(1)支援の全体的な流れ
まずはワンファミリー仙台の支援の全体像をご紹介します。
(2)支援内容の詳細
①相談支援
ワンファミリー仙台では、住まいや生活に困りごとを抱える方々が気軽に相談できる窓口を設置し、アウトリーチを行うなど支援を必要とする方々と直接つながるルートを広げています。
また、市民から相談を受ける関連機関を通して、住まいが必要な方々の入居依頼や相談を受け付け、様々なルートから支援を必要とする方々を受け入れています。
②居住支援
まずは安心して生活できる住まいを提供します。そこを拠点にスタッフのサポートのもと生活保護などの申請を行います。これによって通院やその他の必要な支援を受けることができ、心の余裕が生まれ、次のステップに移るためのベースを築くことができます。
自立に向けた住まいは、集合住宅(シェアハウス)やアパートタイプなど様々な形態があり、その方の状況に合わせて適切な住まいの形を提供します。また、女性専用の支援付き住宅もあり、専門性のある女性スタッフが適切なサポートを提供しています。
③その他の必要な支援
住まいを拠点に、生活支援、就労支援、つながりづくりなど、その人に合った支援を組み合わせて、既存の福祉のみならずインフォーマルな包括的サポートを行っています。
(3)支援のゴールと自立のあり方
私たちが提供する支援のゴールは必ずしも「卒業」=「就職・一人暮らし」ではありません。一人一人の状況によって、その人らしく生きていくために必要な環境は異なります。時には住まいの提供を続けたまま残りの人生を継続してサポートする場合もあります。また就職は難しいけれども日常生活を自立させることを目標にする方もいます。当法人以外の外部の福祉サービスも使いながら、生活の安定と社会と途切れない関係構築をすすめ、自分が自分らしく生きていける環境の持続性が求められます。
様々な生きづらさを抱えた方々にはそれぞれ違った自立の形があり、私どもが提供する支援の目指すべきゴールも多様な形だと考えています。大事なのは一人一人としっかり向き合い、その人らしい自立のあり方を見出して、それを実現するまでしっかりサポートすることだと考えています。
支援の事例紹介
(1)寄せられるご相談
ワンファミリー仙台には、様々な困難や生きづらさを抱えた方からSOSや相談が寄せられます。
(2)支援を受けた方からの声
これまでワンファミリー仙台の支援を受けた方からいただいた声の一部を紹介します。
20代・女性より
ネットカフェでお金がなくなりそうな時に、検索でワンファミを見つけ、シェルターに入れてもらいました。幼少期から親との関係が悪く、頼る先がない状態の私の話を親身にきいてくれました。その後、このままじゃダメだと思って、就職活動しています。あの時ワンファミを見つけることができて良かったと思っています。
40代・男性より
うつ診断をうけ仕事をやめました。家族や友達もなく、誰に相談していいのか分からなくて、死のうと思って宮城に来ました。その後、警察経由でワンファミにつながり、生活保護を受けることができました。まだうつ症状はあるのですが、少し前向きになれたので、今はワンファミの仕事を手伝ってパートで働いています。
30代・女性より
生活のために風俗で働いていました。年々、不安に思えてきて、思い切ってワンファミにLINEをしたら、女性スタッフがケアしてくれて、女性専用のアパートに入れてもらいました。相談して本当に良かったと、涙が出てました。
活動財源と寄付の必要性
(1)共感と寄付による体制強化
ワンファミリー仙台では、これまで助成金や行政からの委託金などを活用して、こうした活動を続けてきました。しかし、一NPOにできることや資金には限りがあります。増え続ける生活困窮者を継続して支援するための安定した財源も必要です。また、若い世代の人がこのような仕事にやりがいを感じて参入してくるような環境整備も必要です。
そのためにもこの活動を私たちの中だけで完結させても、問題の根本解決につながりません。だからこそ今、市民が広くこの社会問題を知り、自分事として考える当事者意識を持っていただけたらと思っています。そして、寄付というアクションを通して主体的にこの問題に対峙し、社会全体で地域課題を乗り越えていくための強固なコミュニティを形成したいと考えています。
ワンファミリー仙台の理念
★世界は一つの家族である
★見て見ぬふりはしない
★行動をおこす
この理念に共感し、私たちの活動を応援してくださるサポーターをお待ちしています。
寄付という行動を通して、私たちと想いをともにするファミリーになりませんか?
(2)寄付金の使い道
いただいたご寄付は、支援付き住宅の環境整備や相談体制の強化、新たな社会課題への調査・研究等に活用させていただきます。
増え続ける生活困窮者に対して、必要な住宅はまったく足りません。また、現在の住宅は古い建物が多く、特にバリアフリーの環境が整っていないお部屋が多いため、単身高齢者の増加への対策が必要です。必要な設備を更新し、整った環境で自立に向けて少しでも前向きになれる環境をつくります。
また、当法人の相談受付け体制も、人員の関係上、曜日や時間を限定しているのが現状です。この受付け時間を増やしたり、新たなSNSの相談ルートを整備するなど、若者や女性がいつでも相談できる体制を構築したいと思っています。支援スタッフの増員やノウハウを磨くためのスキルアップ研修も行います。
そして、支援を進める中で新たに見えてきた課題に対し、果敢にチャレンジしていきたいと考えており、その新たな課題に対して取り組むための調査・研究・開発などを進めていきたいと考えています。
<女性専用の支援付き住宅の内覧会の様子>
逐50年以上の空き家をリノベーションして明るく綺麗な居室に変身。こうした女性や若者が自立に向けて前向きになれるような住宅も整備していきます。
よくいただく質問
◆振込用紙はありますか?
ご寄付用のゆうちょ銀行の振込用紙がございます。ご希望の方はお問合せフォームにて、「振込用紙希望」とお書きいただき、送り先のご住所・ご希望の部数をご連絡ください。
◆毎月の継続寄付と都度寄付はどちらがおすすめですか?
毎月継続いただく「マンスリーサポーター」をお薦めしております。住まいと希望を失った方々に安定した支援を届けるためには、毎月継続したご寄付があると絶え間ない支援が可能となります。住まいの提供が突然途絶えることがないように、マンスリーサポーターをお勧めいたします。
◆活動報告はどのようにしていますか?
活動報告は公式ホームページに定期的に情報掲載しております。また、今後ご希望者には定期的にメルマガ等で活動報告を行う予定です。また、来年度以降は年次の活動報告書を作成し、お届けすることも検討しています。
◆税制優遇は受けられますか?
当法人は認定NPOではないため、税制優遇の対象となりません。しかし、数年後に認定NPOとなることを目指して活動しています。サポーターの皆さまが税制上のメリットを受けられ、より多くのご支援をいただけるように、団体の組織基盤を強化していきたいと思っています。
◆領収書はもらえますか?
当サイトでの寄付手続き完了後に、自動的にメールでPDFの領収書が届くようになっています。領収書が届かない場合は、お問合せいただければ再送信させていただきます。