「子どもの貧困」は深刻な状況です
最近、「子どもの貧困」という言葉を聞くことが増えたのではないでしょうか。
日本ではおよそ7人に1人の子どもが貧困であるという現状があります。さらに、沖縄県では子どもの貧困率は29.9%(2016年のデータ)、3人に1人が貧困状況にあります。食べるものや着るものがないという「絶対的貧困」とは違って、この「子どもの貧困」とは「相対的貧困率」のことを指しています。「相対的貧困」とは、世帯の所得を順番にならべたとき、中央値の人の額の半分に満たない人の割合のことです。先進国の中でも日本の「子どもの貧困率」は低い水準であり、今すぐ手を打たなければならないほど深刻な問題です。
私たちは、子ども達が高校・大学に進学することを諦めなければならないという状況を問題視しています。貧困状態にある子ども達は、教育の機会や娯楽、様々な体験の機会を失うこととなり、学費にもお金はかけられません。このことは子どもの将来設計に大きく影響し、収入にも格差が生まれ、貧困の負の連鎖が起きてしまうのです。
そして、何より教育格差によって進学できない、自分の希望する学校にいけないといった状況を生み出してしまうことは日本にとって社会的損失でしかありません。
貧困を「学び」の側面から解決することを目指します
私たちは、日本に顕在化しつつある問題を「学び」の側面から解決することを目的としています。
NPO法人パラダイムは、代表の平良理揮(さとき)が学習塾に務めていたとき、ひとり親家庭の子や家庭の経済状況によって入塾ができないという子と多くか変わったことがきっかけで設立されました。
貧困の負の連鎖を断ち切るには、今貧困に陥っている子ども達が充分な教育を受け、豊かな教養と技術・知識を持って社会に出ることが必要だと考えています。そのためには、学習の支援を必要としている子ども達に手助けを行ってあげることが大切なのです。
主な活動は代表の平良と大学生が中心となり、沖縄県内で子ども達に無料塾の提供をすべく活動しています。子ども達が目標を達成できるようボランティアの方々とともに全力でサポートし、地域の貧困問題を解決するため取り組んでいます。
◇NPO法人パラダイムのホームページ
https://paradigm-npo.com/
学習支援塾パラダイム
現在は沖縄県内の児童館や公共施設で「学習支援塾パラダイム」と称し、学習支援活動を行っています。家庭の状況により塾に通えない子どもや充分な教育を受けられない子どもを対象とした事業となっています。
目的
活動の目的は、子ども達が希望する進路先に進めるよう手助けし、ともに成長していくことを目指しています。
そして、学習支援では高校生から大学生、社会人まで様々な方がボランティアに参加しています。子どもたちにとっては勉強面だけではなく、ボランティアの方々と遊んだり、いろいろなお話を聞くことが楽しく、大切な時間になっています。また、ボランティアの方々にとっても、子どもたちとの交流を通じてわからないことは一緒に考えたり、勉強の楽しさを分かち合うことで、お互いに成長する機会にもなっています。
学習支援塾パラダイムの特徴(カリキュラム作成、映像授業)
学習支援塾パラダイムでは、子ども達の成績を向上させるために、様々な工夫を凝らしています。
その一つがカリキュラム作成です。ただ勉強を闇雲に教えるのではなく、一人ひとりの学力に合わせた学習カリキュラムを作成することで、その子にあった学習支援を提供しています。
また、最近は映像授業の作成にも挑戦中です!ボランティアで運営しているため、授業回数は週に2〜3回が限度です先生が少ない時もあり、どうしても本格的な学習塾と比べると見劣りしてしまいます。そこで、私達は授業動画を撮影し、Googleクラスルームにアップロードして課題を提出させるなどして、自宅でも学習ができるようなシステムを構築することを決断しました。現在はYou Tubeなど様々なところで無料または安価な授業動画を見ることができますが、やはり学習支援を受ける生徒にあった動画は中々ありませんでした。そのため、いつも側で見ている私たちが子ども達にあったICT教材を作成することで、持続可能な支援が可能であると考えたのです。
より持続的な支援を目指して
このように私達は子どもたちに向けてより良い学習支援が提供できるよう日々工夫を凝らしています。
しかし、活動を行っていく上で皆さまのご支援が必要です。
私達が必要としているものは以下の3つです。そして、それらを購入できるための支援を皆さまからいただければと思っております。
- 教材
- 人件費
- ICT学習を作成・受講するための機器(タブレットなど)
学習支援を受けている子の中には、高校進学、大学進学を目指している子も多いですが、学校以外の参考書を購入することが難しい子もいます。現在はパラダイムの教材をコピーして配布しています。しかし、毎授業コピーするのはボランティアの負担になり、子どもたちも自分のペースで学習を進められないことがあります。
また、子どもたちにより充実した、手厚いサポートを行うためには、ボランティアの安定した確保が必要となります。NPO法人パラダイムのボランティアの方はもちろん無償で子ども達へ支援していただいているのですが、この学習支援を長期的に続けるためには多少なりともベネフィットを用意することも重要だと考えています。
そして、最後にICT学習を作成・受講するための機器も必要となります。現在はICT教材を作成するために、簡易的な撮影セットで行っていますが、資金に余裕ができてきたら機器もグレードアップしたいと考えています。なにより、自宅にパソコンやタブレットなどがないご家庭に安価なもので良いのでタブレットを提供したいです。通信環境がないご家庭である場合はポケットWi-Fiのレンタルなども検討しています。
皆さまからのご支援があれば少しずつ今の学習支援が良いものになっていくことでしょう。皆さまのご支援が決して無駄にならないよう、そして期待に応えられるようパラダイム一丸となって沖縄県が抱える社会課題を解決していきます。何卒ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
NPO法人パラダイム一同
子ども達にいま必要な支援を届けます
皆さまにご支援していただくことでできることがあります。
・子ども達への教材を購入し、無償で配布することに使います
・ボランティアの方との協力で、子ども達一人ひとりに合わせた指導を行います
・学習支援が持続的に行えるようボランティアの方へ適切なベネフィットを提供します
・通常の学習塾では提供できないような、幅広い学力層に合わせたICT教材を作成し、それを誰もが受講できる環境を構築します