保護者の居場所「うさぎカフェ」とは
「うさぎカフェ」は、倉敷市初の認定NPO法人「ペアレント・サポートすてっぷ」が運営する、【障がい児の保護者の居場所・カフェ形式の相談所】です。2015年の秋から冬にかけて実験的に2カ月OPENしたところ、開所4日目から1日に10人を超える保護者が訪れるようになり、本格運用を決定。2016年春から週に2回のペースで開所すると、おひとり様、小さい子ども連れの人、お友だち同士のグループなど、様々な保護者が来所するようになり、年間1000人を超える保護者を受け入れる居場所となりました。
うさぎカフェでは、心をこめて手作りしたランチやスイーツが人気です。うさぎカフェは、ただのカフェでもなく、ただの相談所でもありません。カフェ形式にすることで相談に来る人の心理的なハードルを下げています。飲食代を支払っていただくことで、「相談者」は「お客様」にもなり、相談を受ける側と相談する側との関係性が、フラットなものになります。また、美味しい料理やスイーツは、訪れる人たちの心を身体の内側から癒す大事なツールとなっています。「自分へのごほうびに」として、うさぎカフェのスイーツを楽しみに食べに来てくれるお母さんも多いのです。また、来所者がみんなで同じランチを食べていると「同じ釜の飯を食った仲」という感じになり、互いに親しみを覚えやすくなるという効果もあります。
うさぎカフェでは、通常のカフェ営業のほかに、保護者をサポートするための様々なイベントも毎月実施しています。また、2018年夏の西日本豪雨のあとは、被災地・真備町へ毎月出張してカフェを開催してきました。そんな「うさぎカフェ」は、2020年春で、開所から丸4年が経ちました。
なぜ障がい児の保護者に居場所が必要なのか
障害児・者福祉の業界では、障がいのある当人を支援することが第一義であり、その家族の支援というのは、二次的なものとしてとらえられています。しかし私たちは自分たちも「障がい児の親としての当事者」であり、その経験からも、親が精神的に安定していないと子育てに悪影響が及び、結果的に障がいのある当人たちが幸せになれないと考えています。
障害のある子どもの子育てはどうしても、普通の子育てよりも難しくなります。特別な知識も必要とされ、思うようにならない子育てに親のメンタルも弱りがちです。しかしそんなときに、同じ経験をしてきた親同士が、配慮ある環境のもとで交流し合える場があり、互いに思いやりを持ちながら経験を分かち合うことができると、「自分の気持ちをわかってくれる人がいた」と思うことができ、とても救われるのです。そのような場が「保護者の居場所」です。
移転後も居心地の良い“居場所”を提供したい
ここまで読んでくださってありがとうございます。認定NPO法人ペアレント・サポートすてっぷ理事長の安藤希代子です。
私たちの法人は、メインのスタッフ全員が障害者の親であり、自分たちが子育て期に苦労した経験から、若い世代の負担を少しでも軽減させられないかと考えてこれまで8年間、様々な形で保護者支援の活動を展開してきました。その活動の中心となっているのが「保護者の居場所うさぎカフェ」です。
今回の移転は、これまで貸していただいていた建物の契約期限が迫っていることや、駐車場不足の問題解消、そして少しでも交通の便の良いところへ移ることで車を持たない保護者の方でも来られるようにしたい等の理由のもとに決断したことですが、その移転費用はどこかから援助していただけるようなものではなく、すべて自分たちで賄う必要があります。
新しいところに移転後は、これまでより一層便利で、赤ちゃんを連れている人でも利用しやすいような居心地の良いカフェを作りたいと思っております。その資金について、どうか応援してください。よろしくお願いいたします。
認定NPO法人ペアレント・サポートすてっぷ 理事長 安藤希代子
ご支援の使い道
この寄付はワンコイン(500円)からしていただけます。皆さんのお気持ちを少しだけ分けてください。いただいた寄付金は主に、カフェの設営に必要なキッチン家具や、保護者の方が座る椅子や、和室の座布団の購入、同伴されたお子さんのおもちゃや絵本を入れる収納家具、洗面所に設置する赤ちゃんのオムツ交換台等の購入に使わせていただきます。
これまで使ってきたもので使えるものは、新しいカフェでも利用しますが、移転前のカフェと移転後のカフェでは床面積や構造がかなり違うため、移転前の家具で再利用できるものが、あまりありません。ご支援いただいた資金で、新しい場に合ったものをそろえたいと思います。