ご挨拶
このページに辿り着いてくださり、ありがとうございます。NPO法人コミュニティ・スペースsaculaの代表、木村です。
2015年、勤務先の児童館で子どもたちから「お母さん20時に帰ってくるまで1人なの」や「土日どこにも行けなくて退屈」など様々な声を聴き、子どもや若者の成長や日常生活のモヤモヤに携わりたいと思い、児童館退職後2016年10月に任意団体「コミュニティ・スペースsacula」を立ち上げ、子どもや若者たちが楽しく幸せに、時に葛藤しながら成長していく姿を見守りサポートするために様々な事業を展開してきました。
活動開始から4年。居場所活動のみならず、相談サポートも展開していく中で、任意団体という社会的信頼を得られないポジションのままでは、子どもや若者の意思の尊重ができきれない場面もいくつか直面しました。そこで、2021年3月に特定非営利活動法人となりました。今後も、子どもや若者と一緒に進んでいけるよう、様々なニーズに応え続けていきます。
これからも子どもたちの居場所を大切に運営していくために、皆さまからの温かいご支援をお願い申し上げます。
NPO法人コミュニティ・スペースsacula
代表 木村 友香理
saculaが大切にしていること
子ども・若者が自分らしく安心した暮らしを送るには、≪ありのままの自分でいられる居場所≫と、≪自分の声を聴いてくれる、一緒に考え一緒に進んでくれる存在≫が必要。
それが、いわばsaculaの”根っこ”です。
ほっと安心できる、ありのままでいられる、居心地のよい居場所をつくることと、しっかりとひとりひとりの想いを聴き、一緒に進んでいくこと。saculaが大切にしているこれらのことは、相互に繋がっていることでもあります。
こんなわたしたちの想いから、saculaの事業は2本柱。
みんなで楽しくのんびり過ごせる場をつくるなかで、さみしさやつらいことを抱えている子どもが元気と自分らしさを取り戻せるように寄り添う居場所事業
家族関係や生活環境、将来への不安や困難を抱える若者(とくに女性)に、ソーシャルワーカーが寄り添い、しっかりと想いを聴き、一緒に考え向き合っていく相談サポート事業
こうした事業を通して、わたしたちは、たくさんの子ども・若者と出会ってきました。
居場所事業
saculaの居場所事業として、8つの居場所があります。
地域のみんなの食堂【ひまわり食堂】
夜の食堂【みにひまわり食堂(通称:みにひま)】
学習スペース【すみれ】
長期休暇のフリースペース【クローバー】
平日日中ののんびりスペース【スイートピー】
子育てレスパイト・ケア(トワイライトステイ・ショートステイ)【ポピー】
若年女性のごはん会【ミモザ】
若年女性のお泊り会【あさがお】
このなかで、【ひまわり食堂】は、sacula で一番最初にはじまった活動。子どもたちを中心に、みんなでわいわいご飯を食べる食堂。でもここに集まる子どもも、おとなも、お客さんではなく、みんなで一緒に準備して、そろって「いただきます!」をして、楽しく食べて、ときにはおかわりもたくさん食べて・・・。そして、食堂という名前ですが、ご飯を食べるだけではありません。ボードゲームなどで遊んだり、おしゃべりをしたりお菓子を食べたり、何もせずにただただのんびりしたりと、みんなが好きなことをして過ごします。安心できる居場所だからこそ、みんながありのままの自分でいられます。
そして、2020年春以降のコロナ禍にとくに求められるようになったのがフリースペース【クローバー】。子どもたちがのんびり過ごす場です。過ごし方はそれぞれ。宿題をしたり、みんなでゲームをしたり、スタッフやボランティアとおしゃべりしたり、ひとりで漫画をよんだり。なかには、お菓子作りや工作に挑戦してみたいという声もあがり、スタッフ・ボランティアがサポートして、子どもたちの「やってみたい」に応えています。”おうち時間”が求められる世の中ですが、保護者の就労やきょうだい・親子の関係性などの事情から、”おうち以外”でほっとする居場所が必要な子どもも少なくないのです。
そのほかの活動も含めて、saculaの8つの居場所のどれもが、そこにあつまるみんなが楽しく、のんびり過ごしたり、やりたいことをできる場。そのなかで、さみしさやつらいことを抱えている子どもにも、元気と自分らしさを取り戻してもらえるように寄り添っています。
相談サポート事業
相談サポート事業は、主に【ソーシャルワーカーによる若年女性相談】と、【若年女性向け自立サポートシェアハウス】を行なっております。
様々な居場所活動を展開していく中、ある関係機関から「女の子の相談を聞いてもらえないか」とお話をいただいたことをきっかけに、2018年より、LINEや電話、対面での相談サポート事業を始めました。
Saculaにつながる相談の多くは、家庭環境に悩みを抱えていて、かつ既に行政等の窓口に相談をしています。しかしそこで「もうちょっと頑張ってみて」や「家族と話し合ってみて」などを言われ、「これ以上何を頑張ったらいいの?」と余計にしんどくなった、というエピソードも本人たちからしばしば聴きます。そんな彼女たちの「これから」をソーシャルワーカーが一緒に考え、背中を押しつつサポートをする、彼女たちの主体性を大切にエンパワメントしていくことを大切に、相談はもちろん、行政や病院への同行、ケース会議参加なども行なっています。この3年間、活動拠点の京都だけでなく、大阪や滋賀、三重など主に近畿圏内から相談を受けています。
そして、そんな相談の中から、「一人暮らししたいけど、きっかけも自信もない」「自立したいけど不安が大きいから練習がしたい」など、自立へのニーズを受けて、2020年より始めたのが、【若年女性向け自立サポートシェアハウス サクラソウ】。ここは、家を出たい・一人暮らししたいけど、公的機関やシェルターなどでキャッチすることが難しい所謂【グレーゾーン】で悩む方に、入居期間を定めて【一人暮らしの練習】をする場を提供しています。ひとりに1人、ソーシャルワーカーが担当し、毎月の生活の振り返りを行なったり、ワーカー以外のスタッフが同世代という【ピアサポーター】として、日々の生活をサポートしたり一緒に過ごしたり、そして入居者同士の交流もしながら、ゆっくりと自分のペースで【自分なりの自立】に向けて進んでいきます。
saculaの活動を支えてくれる存在・・・花束会
これらの活動は、子ども・若者の地域生活と成長を支える実践や研究の経験をもつスタッフおよびサポーターと、子どもの育ちや地域貢献に関心のあるボランティアが中心となって運営しています。
そして、こうした活動の下支えとなっているのが、【花束会】のみなさんです。
花束会は、コミュニティ・スペースsaculaの活動の運営に必要な資金や物品の面から、ご協力・ご支援くださる方々の会です。
居場所活動では食材費や日用品が不可欠であるほか、子どもたちが楽しく、のんびりと過ごす場には、おやつやボードゲームなどのツールも欠かせないものです。
相談支援においては、日常生活の困難を抱えるケースも少なくありません。ソーシャルワーカーとの対話の中で、家族関係や将来の進路に関する課題を整理・解決していくだけでなく、食品、日用品、衣服の物的な支援が必要な場合もあります。アウトリーチのためには交通費もかかります。
野菜、お菓子、衣類・日用品、そして資金などみなさまからのたくさんのご寄付・ご寄贈によって、saculaの活動をここまで継続することができています。
人と人との関わり、そしてその場づくりが中心のsaculaの活動には、花束会のみなさんのご支援が欠かせないものになっています。
「家に未使用の服があるけど、女性の支援に役立ちますか?」「昔使っていたおもちゃ、子どもたちが使えるものがあれば、もらってください」「うちで採れた野菜、子ども食堂で使って」「地域に貢献がしたいけどボランティア活動は苦手。だから資金の応援だけでも」・・・花束会は、”自分ができること”を通してsaculaの活動を、そして子ども・若者を応援できる会。
このページをご覧になったあなたも、”自分ができること”として、継続寄付にご協力いただければ嬉しいです。
コミュニティ・スペースsaculaは、これからも居場所や相談サポート事業を通じて、子どもや若者が【挑戦する理由】や【できること】をみつけ、いろいろな『達成』や『経験』ができる世の中を目指していきます。みなさまも一緒に、子ども・若者の可能性を応援してください!よろしくお願いいたします。