保護犬の歯周病治療とは?
飼育放棄されて保護されているワンちゃんの大半は、長年、歯の手入れをしてもらえずに生活し、歯垢が付着し、歯周病に至っている場合が多いです。中でも、ひどい子は、歯に歯垢がこびりつき、何本かの歯はぐらぐらで、ひどい口臭になっています。このまま、歯周病が進行すると、頬から膿が出てきたり、骨が溶け、下顎が溶けてなくなってくることも考えられます。そうなる前であれば、ワンちゃんを歯周病から救うことができます。ただ、ワンちゃんの歯周病治療は歯周病手術というレベルです。
そして歯周病手術では以下のような施術が行われます。
①全身麻酔をかけて歯石を除去し、歯周ポケットに入り込んだ歯垢も綺麗に取り除きます。
②ぐらつきがひどい歯は抜歯をし、抜いた穴は糸で縫合(ほうごう)します。
③歯石を除去した歯の表面をつるつるに磨き、口腔内を徹底的に洗浄します。



なぜ歯周病治療の手術が必要なのか?
歯周病になるとどうなるのか、その中でも、特徴的な症状についてご紹介します。
①口臭がきつくなる。
②歯石がびっしりついてきます。
③歯茎が赤く腫れる。 歯茎から血や膿が出る。 歯がぐらぐらする、抜ける。歯槽骨が溶けることで顎の骨がもろくなります。特に、小型犬の下顎は歯周病に由来する骨折を生じることもあるのです。
④頬から膿が出る。歯根から歯茎までの距離よりも歯根から頬の皮膚までの距離の方が短く、膿が排出されやすいからです。
また、炎症の起きた組織の血管はもろく、細菌が侵入しやすいため、血管に歯周病が侵入すると、口内だけでなく全身にまわります。すると、心臓や腎臓など、さまざまな臓器にも感染し、炎症を起こす恐れがあります。 特に、心臓や腎臓は、一度損傷を受けると完治することができません。歯周病を防ぎ、かかってしまったら、早期に治療することが重要です。



犬の歯周病治療の例
歯周病手術の診療明細例
診療項目(内容) 金額
診察 500円
検査 15,000円
全身麻酔 17,000円
歯科処置 59,900円
点滴 3,000円
処方 1,900円
合計 97,300円
これは、手術1回に係る費用の1例です。もちろん、手術の前の診察、手術後の通院の費用は含まれていません。金額はあくまで一例であり、平均・水準を示すものではありません。 また、各診療項目の金額は動物病院によって異なりますのでご了承ください。



ご支援の使い道
ご支援いただいた寄付金は、当団体で保護しているワンちゃんの中でも、歯周病の症状がひどく手術で、なんとか悪化を止めれそうなワンちゃん達に、動物病院にて歯周病手術を受けさせる費用に充当させていただきます。
今回、目標金額を100万円としたのは、当グループにて保護している300頭のワンちゃんの中から、まずは10頭の手術を目指してのことです。実際には、歯周病の手術が必要なワンちゃんは、その何倍もいます。全部のワンちゃんの歯周病手術を終わらせることを目標にクラウドファンディングを続けていきます。是非ともご支援をお願いいたします。