活動・団体の紹介
私たち認定NPO法人心澄は、長崎県で2009年から「一人も孤独にさせない」、「一人でも多く、一日でも早く社会的孤独から脱出させ、再孤独化させない」、「社会的孤独を生まない社会を目指す」、この3つのミッションを掲げ、いつか解散できることを目標に長崎県で不登校やひきもこりなど生き難さを抱える方々を支援している団体です。そして活動を進めるうちに、さまざまな人々との関わりが不可欠であることに気づき、事業を行ってまいりました。
活動の背景、社会課題について
私たちの所に来られる方の多くは、社会的に孤立しています。
それは、子どもだけではなく保護者の皆さんも変わりません。
例えば、学校で孤独に感じ孤立していき、いわゆる不登校になります。
そして、時が過ぎ周囲の人達は卒業し進学や就職をして社会のステージが変わるなど、次のステップに進んでいきます。
そのため数年たつと、本人達は社会へ厚い壁を作り、孤立が進んでいってしまいます。
学校だけではなく、社会に出た後でも同じことが言えます。
孤独になり、孤立していくと、再び社会や復帰が難しくなっていきます。
一人でいる時間が長いと、話したり、行動したりする力が少しずつ低下して行きます。
そして、最初は選択して一人になった方もいるでしょうが、長く独りでいることで、他の選択肢がなく独りになる方も多いです。
活動内容の詳細、実績について
孤立した人を再び社会につなぐには、相談だけでは足りません。
中間支援・フォローアップを通して社会に出るためのスキル・自信を作ることが必要です。
加えて、継続的に人と関わる機会をつくり、再び孤立することを防ぐ必要があります。
心澄では、様々な段階に応じて支援のシステムを構築しています。
現在では、ひきこもり、不登校、若年無業者、成人以降の虐待経験者(社会的養護が必要な方々)、LGBTQ、精神疾患を抱えている方々、さらには何とか頑張っているものの、挫折の危機に瀕している方々など、さまざまな悩みを抱える方々と関わっています。私たちはこれまで、事業の拡充とスタッフの増員を通じて、多様な支援に取り組んできました。
しかし、私たちが事業を拡大することは支援の必要性を証明するだけでなく、既存の支援では上手くいかなかったという支援者としての失敗の結果でもあります。
そのような反省の中で行ってきた、現在の事業をお伝えいたします。
長崎県子ども・若者総合相談センターゆめおす (長崎県委託事業)
2011年から長崎県から委託を受けている事業で、様々な悩みを抱える子ども・若者やその保護者の方などの相談を受ける相談窓口として運営を行っています。
訪問相談事業
ご自宅や本人が出かけられる範囲に私たちから出向いてお話をお伺いします。
今後について話し合ったりすることはもちろん、外に出る練習として一緒に散歩や食事に行ったりすることもあります。
ここでゆっくりお話しを伺い、どのような支援が必要なのかを一緒に考えていきます。
就労継続支援B型しんじょう(障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス事業)
個別相談を行っていく中で、週一度の面談や訪問時にだけ外に出たり人と関わるといった方が出てきたことで、私たちは日常通える場所の大切さを感じました。
そこで、私たちは日常通える居場所として2015年から開始しました。
来たい日に来て、帰りたい時間に帰ることができる。無理をすることなく通える居場所で、様々なスキルや経験を培っていくための活動を日々行っています。
シェアホームおえん (障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス事業 グループホーム)
相談や支援を行う中で、家にいるのが危険なのに帰さなければいけない、そういった若者たちに出会うことが多くありました。
そこで、成人以降も虐待などの影響下にある若者たちが、まず安心できる環境で共同生活を行いながら3~5年をかけて自立を目指す通過型のグループホームを2020年末に開設しました。
施設では、最大10人の若者が生活支援や虐待の影響から抜け出すためのミーティングなどの支援を受けながら、社会へと巣立っていくことを目標に取り組んでいます。
地域若者サポートステーション事業 (厚生労働省・長崎県委託事業)
入口支援である相談窓口や、中間支援の日常通える居場所を作り、次は出口の支援として社会へ巣立つための支援として厚生労働省と長崎県から2019年から委託を受け、15歳~49歳の方を対象とした無料の就労支援を行っています。
現在、長崎市・五島市・佐世保市に常設の就労支援施設を設置しており、キャリアコンサルタントなどによる個別相談やグループワーク、地域の協力企業と共に職場体験などの就労に向けた支援を行っています。
代表者メッセージ
上に書かれている、独りになっていく「ひきこもり」になることは、本人が悪いのでしょうか。
家族が悪いのでしょうか。私たちは、自己責任ではないと感じています。
たまたま、辛い時に寄り添ってくれたり助けてくれる人が身近にいなかっただけなのです。
独りで成長できる人などいません。今、世の中で頑張っている皆さんは、たまたま、辛い時に寄り添ってくれたり助けてくれる人が身近にいただけなのではないでしょうか。
この、独りになる、いわゆるひきこもりは社会全体が生み出したものだと考えています。
逆に、社会にも責任があるという事は、私たちで解決する必要があると思っています。
私はずっと、人は出会う人次第で救われると信じてきました。
逆に出会う人次第で、苦しむこともありますが、人には温かな関係を持った人が必要です。
共に思い悩み、伴走する相手が必要です。
(伴走とは【お互い様】であり、従来の【支援】とは違い、【人としての関係性】です)
私は皆さんと、共に人生を歩んで生きたいと考えています。
悩んでいる方を助けたいと思っています。
そして、私たちのことも助けて下さい。そうして、伴走して歩んで生きたいと思っています。
悩んでいる方、どうぞ私たちと出会って下さい。 助けたい方、どんな形でも結構ですので、私たちと共に、又は、私たちを助けて下さい。あなたのその想いと応援は、皆さんに届けます。
悩んでいる皆さん、応援してくださる皆さん、どうか一緒に、孤立しない社会、孤立しても大丈夫な社会作りを作っていきましょう。
寄付金の使い道について
いただいたご寄附は全て私たちのが行う支援活動で使用をさせていただきます。
例えば毎月3,000円のご寄付があれば、月に1人、いわゆる「ひきこもり」の方への訪問相談が可能となります。これは私たちにとってとても重要なことです。
「ひきこもり」の状況にある方が自ら相談に来られるでしょうか?
様々な理由で他人との関係が希薄な方にとって、よく知らない誰かが自宅を訪れることは皆様が考える以上に大切なことであり、本人にとってはストレスのかかることでもあるでしょう。
傷つき、か弱い自我を抱えた、つまり真に人間的な生を生きるうえで本質的な何かを奪われ、リアリティが希薄な生に、他者との経験を重ねることで見えてくるかもしれない公共性を互いに取り戻そうとする試みです。奪っているのは私たちかもしれません。
1回の5,000円のご寄付があれば、20人分の就労支援利用者の調理実習の食材料費を2回分賄うことことができます。当然ではありますが、できあがった料理は必要な方へ提供しています。
料理の内容と材料の話し合い、買い物、分担調理、食器類の確認などなどを衛生面に気をつけながら最後の片付けまでを行います。買い物から始まる料理は、日常的でありながらも創造的で複雑な活動であり、「先延ばし」にできない特性をもっています。また、目に見えるものであることから達成感が得られやすく、他人との交流も自然と深まることが経験的にも明らかで人間関係に悩む方には素晴らしい経験となります。そして何より食べる楽しみがあります。
私たちは悩んでいる皆さんと、共に人生を歩んで生きたいと考えています。
悩んでいる方を助けたいと思っています。伴走して歩んで生きたいと思っています。
悩んでいる方、どうぞ私たちと出会って下さい。
助けたい方、どんな形でも結構ですので、ご協力ください。
あなたのその想いと応援を、皆さんに届けます。
悩んでいる皆さん、応援してくださる皆さん、どうか一緒に、『孤立しない社会』、『孤立しても大丈夫な社会』作りを作っていきましょう。
どうか、私たちと一緒に活動してください。ご支援の協力をお願いします。