今年のテーマは「わたしたち、母と子の暮らし」
こんにちは。シングルマザーの心身のセルフケアを支援するNPO法人シングルマザーズシスターフッド代表の吉岡マコです。今年も、母の日を祝う季節がやってきました。
シングルマザーズシスターフッドでは5月と12月に啓発と寄付のキャンペーンを実施しています。有志のシングルマザーがチームを結成してエッセイを制作・発表し、活動に共感してくださる方々に応援の寄付を呼びかけています。
2021の5月にスタートし、今回は7回目のキャンペーンです。
今年のMother's Dayキャンペーンでは「わたしたち、母と子の暮らし」をテーマにシングルマザーたちがエッセイを執筆し、ひとり親家庭の親子の人生を祝福します。
「表現による自己の回復プログラム」というエンパワメント
キャンペーンの見どころは、シングルマザーたちの自作のエッセイです。
自らの経験を物語ることには、自己の回復、癒し、他者との関係性の回復という効果があります。私たちは、これを「表現による自己の回復プログラム」と呼び、一つのエンパワメントプログラムとして確立させました。
エッセイという一つの作品を仕上げるために、シングルマザーのチームで校正作業をおこないます。仲間からの問いかけ、励まし、といったやりとりの中で、作品は磨かれ、力強い連帯(シスターフッド)が生まれます。
誰かに代弁された言葉ではなく、ほかでもない自分自身の言葉でつづられたストーリーには、人間性が詰まった、尊厳のある言葉が並んでいます。それらを読むことは、記号的な「ひとり親像」とは違った、一人ひとりのかけがえのない人生があるのだということを再確認させてくれます。
わたしたち、母と子の暮らし
メディアで描かれるシングルマザーの像は二極化しています。「貧困」「食べていくのがやっと」という貧しさが強調されたイメージ、もしくは、いわゆる「女社長」のような自立した孤独な成功者のイメージ。そのような極端なイメージに合致するわかりやすいストーリーが好まれることも私たちは知っています。
でも、本当は、それぞれの家庭に、それぞれの暮らしがあり、個性がある。誰かが勝手に抱くイメージに私たちが合わせる必要はない。
大変さも楽しさも、あるがままの暮らしを見つめ直すことで、自分たちの「今ここにある時間」を慈しみ、それをエッセイにしよう、というのが今年のMother's Dayキャンペーンが目指すところです。
「母子家庭」という大きな枠組みでは見えてこない、一人ひとりの生きた生活の実感、その多様さを、エッセイを通じて私たち自身が可視化し、再認識し、社会に届けます。
シングルマザーが心を込めて執筆したエッセイをご覧ください。エッセイはこちらからご覧いただけます。
寄付金の使い道
私たちシングルマザーズシスターフッドの活動は、日々の生活に忙しく、自分のケアが後回しになりがちなシングルマザーに「30分だけ、自分のために時間をとってセルフケアをしよう」と呼びかけたオンライン講座から始まりました。
20分のストレッチと5分の瞑想で、体をほぐし、心を落ち着ける。この習慣を続けることで、心身の感受性が高まり、呼吸の深さや体の違和感など、ちょっとした変化に気づけるようになります。
シングルマザーの心身の健康は、本人だけでなく、子どもにとっても重要なことは明らかですよね。自分の心身については自己責任とされているそんな現代社会で、私たちはこのセルフケア講座を通じて、シングルマザーの心身の健康を応援します。
そんな私たちの支援活動に共感してくださった方は、このキャンペーンにぜひご寄付いただければ幸いです。
今回のキャンペーンでいただいた寄付は、上記の「セルフケア講座」の運営費として大切に使わせていただきます。シングルマザーの心とからだの健康は、子どもたちにとっても不可欠です。サポート頂けることに感謝致します。