子どもたちが多様性を体験する探究学習の教材をつくりたい！

先日、2月12日（祝・月）に茅ヶ崎図書館にて「こころで聴く図書館」イベントを無事に開催できました。

当日は、一緒に準備を進めてきたボランティアスタッフ、ブラインドサッカーチーム「スフィーダ世田谷BFC」の皆さん、茅ヶ崎市聴覚障害者協会、約20名の大人スタッフ総出で、公募で集まった学校3年生〜6年生24名を迎えました。

開催の様子を少し、ご報告させていただきます！

※当日用意した「冒険の書」。今後「テキスト」としてブラッシュアップされる土台となります。

はじめは、お互いに「はじめまして」のあいさつを、スフィーダ世田谷BFCさんによる絵本の読み聞かせを交えながら行います。

実際に選手として活躍する「見えない」あきさん、むーさんにも登場していただきながら、「見えない」「話せない」「聞こえない」ってどういうことだろう？と想像します。

その後、子どもたちはグループにわかれ、それぞれにアイマスク、ヘッドホン、マスクをつけて、会議室から図書館に本を探しに出かけます。

※話せない人だけが書ける紙ボードをもっています。

初めての体験なので、アイマスクやヘッドホンをつけることに不安がありながらも、お互いに手をとりあったり、支えながら、協力して進んでいました。ケガしないように、全員が3役できるように、大人スタッフが付き添いでサポートします。

40分ほどの「冒険」を終え、ミッションコンプリートした子どもたちは、自分が体験したこと、気づいたことを冒険の書にかきとめます。

「見えない」「聞こえない」「話せない」それぞれの体験を出し合うと…

●どんなことに困った？
「障害物がわけわからなくてこわかった」
「自分が言っていることが伝わっているのか不安だった」
「さびしかった」
「おいていかれてこまった」etc

●どんなことが嬉しかった？
「字で書いて教えてくれた」
「ともだちが声をかけてくれた」
「手をずっとつないでくれた」
「どこにいくかそうだんしてくれた」etc

他にもたくさんの声があがりました。
子どもたちが体験を通して相手の立場を想像し、自分から積極的に字を書いたり、声をかけたことが伺えます。

最後は「どんな図書館だったら、より使いやすいのか？」グループで考えたことを全員で共有します。例えば…

「手すりをつける」
「棚をまるくする」
「聞こえない人が見れるポスターがある」
「点字でつたえてあげる」etc

※付箋にアイデアや体験を貼り付けてみんなで共有

わからないことを体験することで、わかろうとしたり、なにがあるといいのか？
そこに答えはありませんが、想像する力、考える力、行動する力が育まれていく姿を感じます。

今回のイベントで、収穫した学びや改善点は、探求学習の教材として編集するうえで貴重な材料となりそうです。
メンバーで振返りの時間もとりながら、多くの子どもたちに多様性を考える、想像する体験を届けることを目指していきたいと思います。

そして何より、2回目となる図書館イベントでしたが、みなさんに楽しんでいただけたようで大変嬉しかったです。子どもたちで協力し合う様子はこちらも勉強になることが多々あり、充実した時間を一緒に過ごせました。

最後に、2月24日（土）19時〜20時半zoomで開催報告を行いますので、ご興味ご関心いただけましたら、ぜひご参加ください。
https://slowcomm.peatix.com/

引き続き、見守っていただけると幸いです。
応援のほど、どうぞよろしくお願いします！