増え続ける「学校へ行かない子」「発達障害といわれる子」
私たちはこれまでの学習支援事業を通して様々な子たちと出会ってきました。その中には学校へ行っていない子、別室登校の子、発達障害といわれている子なども含まれています。全国的にもその数は増加傾向にあり、そのための通所施設も数多く出来てきました。
現在の制度においては、学校へ行かない子は適応指導教室や民間のフリースクール、発達障害といわれている子は「放課後等デイサービス」という施設に通ったりします。
学校へ行かない子、発達障害といわれる子の現状
ここで私たちは疑問を感じ始めたのです。現実には適応指導教室やフリースクールに通っている子の中に発達特性を持つ子もいれば、放課後等デイサービスに通う子の中に不登校の子もいます。結局大人の都合で子どもの居場所を区分してしまっているのではないだろうか・・・。
<グレーゾーンと言われる子どもたち>
発達障害と言われている子は「受給者証」というものを持って「放課後等デイサービス」に通所します。私たちが出会ってきたお母さんはみんな子育てに真剣でした。「子どものために少しでもいい環境を用意してあげたい」そう願ってあれこれ勉強しますし、施設めぐりもたくさんします。「受給者証を更新しないとお世話になっているデイサービスに通えなくなるし、でもうちの子グレーだし・・・」なんて考えて日々頭を悩ませている方もいらっしゃいます。
もし受給者証を更新しなければ(取得しなければ)慣れ親しんだその施設には通えなくなるのです。
この子達を行き場のない子にしてはいけない。
全ての子どもが集う居場所とは
「全ての子ども」とは遊び相手を見つけたい子、落ち着ける場所を探している子、学校へ行かない子、発達特性を持っている子、などを指しています。学校へ行かない子や発達特性を持った子を分けず、一緒に過ごせる居場所づくりに挑戦します。
ただし、子どもの感情理解や発達特性を理解している福祉専門スタッフは必要と考えています。そういった必要性があるフォローをしながら保護者も子どもも安心して通える環境づくりにつとめていきます。
活動内容は子ども達が好きな事ができる「サークル制度(「読書サークル」「理科実験サークル」「鬼ごっこサークル」)など」を基本に「気になるあの子のサポートをする」「大人と一緒に地域のおばあちゃんの家を訪問する」「畑で作物づくりにチャレンジしてみる」「お昼寝をする」「ぼーっとする」など、地域交流を交えた子ども達が心からやりたい事を中心にしていきます。
新たな居場所づくりを一緒に支えてください
私は学習塾講師や児童発達支援事業所での勤務の傍ら、勉強に困り感のある子達に学習機会を広げたいと思った事がきっかけで「地域子育てネットすくさぽ」を作りました。
活動開始から6年、これまでイベント等を含めると大人ボランティアや高校生なども合わせて、延べ200人を超える方に参加していただいています。4月から、学校へ行かない子も発達障害といわれる子も含めた全ての子ども達が集える居場所づくりにチャレンジしていきます。私たちは「ここに来てもいいよ」という、子ども達にとっての選択肢になりたいと思っています。
私たちはこの居場所プロジェクトが「誰一人取り残さない地域社会」を作っていくためのステップとして多きな一歩になると信じています。私たちの力だけでは難しい事も多くあります。今、まさにあなたの力が必要なのです。
地域子育てネットすくさぽ
代表 大澤 浩介
ご支援の使い道
地域子育てネットすくさぽの「みんなの居場所ひので」は、皆さまからのご支援を必要としています。従来の形にとらわれず、福祉的支援の専門スタッフを配置し継続運営していくにのはとても厳しいです。
みなさまからのご寄付は福祉専門スタッフを配置するための費用、学習用具、遠隔地に住んでいる子にオンライン学習を届けるための設備等に活用させていただきます。