高木仁三郎市民科学基金(高木基金)は、在野の立場から核・原子力問題への専門的批判に力を尽くした核化学者、高木仁三郎(1938-2000)の遺志に基づいて設立されたNPO法人です。現代の科学技術は、私たちに様々な利便性を与えた一方で、市民社会や地球環境の脅威となっているような課題も少なくありません。高木基金は、その解明と解決を目指す調査研究活動を、市民から寄せられた寄付を財源として助成する「市民ファンド」です。私たちは今回のクラウドファンディングを通じて、高木基金の活動についてより多くの方に知っていただき、仲間になっていただきたいと考えました。高木基金は、困難な問題の現場で調査研究に取り組む助成先のみなさんと、その財源を支えてくださる寄付者のみなさんとがつながり、交流する中で、問題解決への道を見いだすことを目指しています。ぜひあなたのお力を貸してください。
2022-09-09 17:18
アジアの助成先:シュリプラカッシュさんから応援メッセージをいただきました。
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シュリプラカッシュさんは、2011年度のアジア枠助成先です。
2011年度アジア枠として助成を受けたインドのシュリプラカッシュさんより応援のメッセージをいただきました。(写真中央がシュリプラカシュさん)
シュリプラカッシュさんの助成研究の概要はこちらからご覧いただけます。
私は20年近く、ウラン採掘が環境や生物に与える影響の問題に取り組んできました。 市民はこの間、抗議行動、メディア、政治家や司法、政府委員会への働きかけなど、あらゆる民主的な機会に訴えながら、正義を勝ち取ることができませんでした。
原子力業界のあらゆる利害関係者、特にそこから利益を得る人々は、「エネルギーの必要性」や「核抑止力」といった言葉で核を正当化し、自分たちの利益を優先してきました。その結果、被害を受けたコミュニティや環境だけが破壊され、私たちはその代償を払わなければならなくなったのです。
同時に、一般市民が科学的研究や知識を獲得する機会がないことも、正義を追求し、裁判で結果を出していく上で最大の障害になっていることに気づきました。
高木仁三郎市民科学基金は、私や私の多くの仲間たちがこうした議論を次の段階に進めるのを助けてくれました。この基金が大きくなり、より多くの一般市民が恩恵を受けるようになることを願っています。
シュリプラカッシュ
災害映像作家
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