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高野さんは、韓国の大学院に留学していた2018年度と2020年度に高木基金の助成を受けて韓国での原発反対運動の研究を行いました。その経験もふまえ、今年から原子力資料情報室のスタッフとして活動をはじめ、2022年度も高木基金の助成で核廃棄物処分場問題の研究に取り組むことになりました。それぞれの助成の概要はこちらからご覧ください。2018年度 2020年度 2022年度
(上の写真は、2020年8月に、韓国の大統領府前で使用済み核燃料再検討委員会の調査結果に抗議のスタンディングをする高野さん)
高木仁三郎市民科学基金応援メッセージ
高野 聡(原子力資料情報室)
私が韓国の大学院生だった時に、韓国の新コリ5,6号機公論化委員会及び使用済み核燃料管理政策再検討委員会に関する研究で助成を受けました。原子力資料情報室で活動することとなった今年度は、「NUMOによる文献調査と対話の場の問題点とそれに抵抗する寿都町を中心とした北海道民の住民運動に関する研究」で助成を頂いております。問題意識は一貫しており、真の公論形成とは何か?そこに社会運動が果たすべき役割とは何か?というものです。研究を深めるにつれ、熟議民主主義の理論研究から始まり、社会運動の研究を経て、どのように具体的な住民運動に参画・協力できるのか、より現場に近いところで考えるようになりました。自分の研究者としての成長の傍らに、常に高木基金さんの存在があったように思います。権力に抑圧され、疎外された民の救済を目指す市民科学の発展は、日本やアジアの平和と正義の実現に不可欠です。みなさんとともに高木基金さんを支え、学び合うことが、民主主義の実践だと思います。高木基金さんのますますの発展を心から願っております。