高木仁三郎市民科学基金(高木基金)は、在野の立場から核・原子力の問題への専門的批判に力を尽くした核化学者、高木仁三郎(1938-2000)の遺志に基づいて設立されたNPO法人です。
現代の科学技術は、私たちに様々な利便性を与える一方で、市民社会や地球環境をおびやかす「負の側面」をあわせ持っています。高木基金は、そのような社会課題の解明と解決を目指す調査研究活動を、市民から寄せられた寄付を財源として助成する「市民ファンド」です。
困難な問題の現場で調査研究に取り組む助成先のみなさんと、その財源を支えてくださる寄付者のみなさんとがつながり、交流する中で、問題解決への道を見いだすことを目指しています。
2023-10-27 19:59
海渡雄一さんが語る「市民科学者」高木仁三郎
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先日、前橋市で「市民科学者 高木仁三郎さんの思想と行動を活かす前橋の集い」が開催され、その基調講演として、弁護士の海渡雄一さんが、高木仁三郎さんの思想や生き様について語りました。集いが開催された10月8日は、仁三郎さんが亡くなってから23年目の命日でした。
高木仁三郎さんは、2000年10月8日に62才で亡くなりました。それからちょうど23年の今年10月8日に、前橋市で「市民科学者 高木仁三郎さんの思想と行動を活かす前橋の集い」が開催されました(主催:さよなら原発1000万人アクション群馬県実行委員会)。
その基調講演として、弁護士の海渡雄一さんが、高木仁三郎さんについてお話しされたものを動画で記録したものです。
海渡さんの話は、高木仁三郎さんの人柄から自然観について、若き日の海渡さんが仁三郎さんとともに取り組んだ原発関係の訴訟の話、さらにはGXを口実にした最近の原発回帰の動きや、汚染水海洋放出の問題に関わる海渡さんの解説まで、実に内容の濃いものでした。
仁三郎さんのことをよく知る方には、懐かしく、思い出がよみがえるような話だと思いますし、仁三郎さんのことを知らない方には、仁三郎さんのことをさらに知りたくなるような話ではないかと思います。(仁三郎さんの書籍について、海渡さんからのお勧めコメントもありました。)
動画はこちら→ 海渡雄一さんが語る「市民科学者」高木仁三郎
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(この動画は現場で菅波がZoomのホストを担当して録画したものですが、準備不足の面もあり、パワーポイントの発表者モードで録画されていることなど、技術的には今ひとつのところもありますがご容赦ください。話の内容がとても良いので、このまま公開することにしました。)
ぜひ多くの方にご覧いただき、仁三郎さんが目指した「市民科学」の重要性について、理解が広がればと思っています。(高木基金 事務局長 菅波 完)