これまでの歩み
2015年に練馬の教会ホールをお借りしてはじめた子ども食堂で、地域の子育て家庭の声に応じて、寄贈食品の宅配、親子料理教室等の食材・食糧供給、春夏冬休み昼食勉強会や高校大学受験指導等の学習支援、有資格ボランティアによる子育てカウンセリングや弁護士による法務相談等の各種相談・育児支援、と拡大する子ども食堂と共に展開してきました。
しかし2020年新型コロナウィルスの影響で、食品宅配がメインの食糧供給事業にシフトせざるを得なくなりました。コロナ以前は子育て家庭の多様な課題に寄り添える子ども食堂を目指していましたが、コロナ禍で私達が出来ること、求められることを行っていたら、子育て家庭の食の貧困、食品ロス、へと課題が変わっていき、その為に必要なフードバンク、フードパントリー、フードドライブ、等々の機能を複合的に備えていくことになりました。
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社会課題、取り組み、実績について
私達の利用者様
2023年度3月当社団が行った利用者アンケート(回収率61%/430家庭)
約80%がひとり親で、約10%が障害児子育て中
約55%が児童扶養手当受給だが、生活保護受給は約10%弱
日本の子供の7人にひとり、又ひとり親の約半数が相対的貧困という中で、私達の利用者様も経済的困窮度の高さが伺えますが、私達は子ども食堂での経験から子育て家庭が抱える課題が多岐に渡っており、食の貧困に関しても経済的課題だけではないと考えおり、孤立した様々な問題を抱えた子育て家庭と繋がれるよう、地域の関係機関や親御さんとのネットワーク構築に努めています。
子育て家庭の食卓改善
2021年10月当社団が行った練馬区在住の利用アンケート(回収率70%/230家庭)
ひとり親家庭の14%、二人親家庭の6%がお腹いっぱい食べられない
ひとり親家庭の14%、二人親家庭の10%が朝食を十分に食べられない
ひとり親の32%が簡易食、孤食、36%が偏食
十分に食べられない食品トップ3は、魚類、果物、野菜
野菜接種について
約70%の家庭が野菜接種不十分と感じている
約50%が高価さ、それぞれ約20%がレシピ不足、調理時間不足、
親子の偏食を理由としている
約60%以上が良く使うと回答している野菜の種類は8種類だが、
親一人子一人の家庭になると5種類となる
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量の不足だけでなくバランスの取れた栄養摂取が大きな課題となっています。その為農家様に直接お声がけをし、規格外野菜果物を畑に直接行って収穫し、冷凍2tトラック一杯に引き取らせて頂き、出来るだけ保存期間を延ばすために一部は刻んで真空パックし冷凍保存をして、冷凍カット野菜としてお配りする等で生鮮野菜提供をしています。その他にも食品関連企業様やフードバンク、個人の方のご協力を頂きながら、お米等主食類、野菜果物等青果品、牛乳等乳製品、レトルト・缶詰等既成食品、味噌・醤油等調味料、菓子・飲料類等、子ども達の成長に必要な栄養バランスがとれた食品内容を心掛けています。
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食品ロス
農林水産省の2021年推計値は年間523万トンそのうち事業系が279万トン、家庭系が244万トンとなっていますが、私達がアクセスできるのは主に事業系の食品ロスです。
2022年度
宅配延べ6,043軒 パントリーと郵送で延べ3,909軒に、
約90トンの食品を提供し、その過半がロス品
2023年5月末には移転をして、各2坪のプレハブ冷蔵庫・冷凍庫はじめ保管スペースの大幅な拡充をし、冷蔵、冷凍品を多くお渡しできるパントリーの拠点を展開していくことによって、少しでも多くの社会で余っている食品をお届け出来るよう努めております。
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寄付金の使い道について
頂いた寄付金は、活動拠点の運営費、食品の購入(お配りする食品の多くは無償ですが、精肉類や牛乳は購入しています)、宅配や引き取りの際の燃料費/郵送費、カット野菜の袋や時には設備投資(例:真空パックをする為の機械等)に使用させて頂きます。私達の活動は多くのボランティアに支えられ、少ない予算で活動できおりますが、それでもまだまだ資金の安定化が大きな課題となっております。少しでも多くの方に継続的にご協力が頂けますよう、宜しくお願い致します。