東大寺福祉事業団について
今から1260有余年前、東大寺の盧舎那大仏を造顕された聖武天皇とそのお后の光明皇后は、現在の病院や社会福祉施設にあたる悲田院や施薬院も建立され、人々のために尽力されました。
この故事に則り、社会の要望にも答えるため、東大寺は「社会福祉法人東大寺福祉事業団」を設立し、聖武天皇の1200年御遠忌の記念事業として1955年(昭和30年)に「東大寺整肢園」を開設しました。
その後、2018年(平成20年)4月に施設名を「東大寺整肢園」から「東大寺福祉療育病院」に改称しました。
現在、私たち東大寺福祉事業団は、
❖ 東大寺光明園(医療型障害児入所施設)
❖ 東大寺福祉療育病院 華の明(児童発達支援センター)
❖ 東大寺福祉療育病院 外来診療
❖ 障害児(者)相談支援事業
を運営する他、奈良県重症心身障害児者支援センター運営事業や奈良市相談支援事業を受託するなど、地域社会での福祉環境の向上に努めています。
また、難病や障害を持つお子さんとそのご家族・ご兄弟が、自然豊かで長い人々の歴史を見てきたこの奈良の地で穏やかな時間を過ごしていただけるよう、2010年(平成22年)9月27日に東大寺境内で奈良親子レスパイトハウスの事業を開始しました。
活動の背景・社会課題について
医療的ケア児を始めとした重度の障害児・者は増えており、その傾向は今後ますます強まると予想されています。
これら障害や難病と共に暮す方々が「地域の中で自分らしく生活できる」環境づくりがこれまで以上に求められています。
そんな社会の実現に向け、私たちは今後も必要な取り組みを進めていきたいと考えています。
代表者・富和清隆からのメッセージ
出生数が歴史上はじめて大きく減少する一方、重症心身障害児者は確実に増えています。
これから日本社会はどうなるか、福祉制度は大丈夫か、等々、障害者や家族のみならず、多くの人が不安を感じつつあります。
しかし、医療、看護、ケアの進歩は目覚ましく、障害とともに快適に暮らすことが可能になりつつあります。
また、障害者の快適生活を目指した研究は、時代を開く新たな価値観、人生観、さらにはこれからの世の中を支える新たな経済活動をもたらす可能性を秘めています。
東大寺福祉事業団は、次の時代、そして広く世の人々が求める障害児・者福祉環境を目指しています。
- 社会福祉法人東大寺福祉事業団 理事長 富和清隆
寄付金の使い道について
現在私たちの施設・サービスをご利用いただいている方々へ、より充実したケア環境を提供するための資金として使うほか、
❖ ウィリアムズ症候群やダウン症に特化した外来の運用
❖ 地域社会と障害児・者をつなぐような福祉活動の強化
❖ 介護をする人・される人へ心と身体の休息を提供する短期入所(レスパイト事業)の充実
など、地域社会における福祉環境を充実させるための活動資金として活用させていただきます。