困窮世帯の利用者の声
ひとり親困窮世帯の利用者の皆様よりたくさんのメッセージをいただいています。
「自分のことは後回しになっているのでお化粧をいただけて嬉しい」
「育ち盛りの息子2人いるのでお米とても助かります。命の恩人です」
「お給料日まであと〇日だけどお米がない時にフリッジを利用してお米をいただけたので安心です」
「服が買えなくて息子がジャージを私服として利用している」
「大変な時期でやりくりに困って元気を失っていましたが、フリッジに来ることができて沢山の方からのお品に感謝してます。大切にいただきます」
「いつか恩返し、恩送りできるように頑張ります」
メッセージから、物価高騰の影響を受けて資金繰りが厳しい状況が続いている世帯が多くいること、困窮している現実が目の当たりとなり、食材や日用品等の需要が高くなっています。
ひとり親困窮世帯や学生のために
コミュニティフリッジひまわりとは、食料品・日用品の支援を必要とされる方が、人目を気にせず、提供される食料品・日用品を取りに行ける仕組みです。
現在106世帯、約400人の方がご利用されています。週2回、長期休暇時には毎日開所させていただき、給食のない時に開所できるように実施しています。
実際の流れは以下のようになります。
利用者と寄付者にメッセージを書いていただくことから、感謝の心の交流ができるようになっています。無人型のため、実際に会って交流することはあまりありませんが、メッセージを通じて寄付してくださる方の思いをみることができ、感謝の見える化によってペイフォワード教育にもつながっています。
実際に、「いただいた恩を将来恩送りしたい」「子どもの喜ぶ姿が見れてうれしい。寄付してくださる方に感謝しています」「次も献血に行きます。少しでも恩返しできればと思っている」等の利用者からのメッセージがあります。
これまでクリスマスプレゼント配布会を2回開催させていただきました。
開催したきっかけは、利用している方より「プレゼントを買ってあげることができない。サンタをしてくれる人もいないから子ども達に体験させてあげることができない」との言葉です。
このことをきっかけに、体験の貧困を防ごうと皆様のご協力のもとクリスマスプレゼント配布会のみならず、ひな人形の設置等行事の体験も提供しています。
コミュニティフリッジひまわりの成り立ち
様々な事情により生活に困難を抱える方がいらっしゃる中、新型コロナウイルス感染症の影響から仕事ができない、お客さんが来ないなど、その影響を多くの人が受けており、困難を抱える状況になった方が増えています。また、子どもが生まれ育った環境等に左右されず、健やかに育成される環境を整えるためには、親だけでなく地域で子どもを育てていく気持ち、環境や仕組みが必要です。
福島県は2011年3月11日の東日本大震災以降、たくさんの方々に応援をいただくとともに、「困ったときはお互いさま」の精神で助け合うことを全国の、世界の皆さんから教えていただきました。
今後は福島県から「困ったときはお互いさま」の精神で助け合うことを全国にひろげ、次世代の日本に恩送りできる循環につなげたい、そして、福島といったら「お互いさまの街ふくしま」というふうにしていきたいという想いで、日本初のアパート型の無人型フードパントリー「コミュニティフリッジひまわり」を2022年2月3日よりスタートしました。
現在、株式会社いちい様のご協力のもと、社員寮の一室をお借りして行わせていただいております。
この取り組みや恩送りをはじめたきっかけは、東日本大震災の出来事になります。
障がい者の収入向上につながる
福祉作業所に仕事として、寄付品の陳列や整理整頓、清掃、管理を行っていただいています。
そのため、障がいを持った方が社会課題を解決するチェンジメーカーとしてご活躍されています。
また、利用することによって障がいを持っている方のお仕事にもつながっているため、利用者も利用しやすいお互いさまで溢れた日本初の福福連携モデルとなっています。
食品をきっかけに職業や相談できる場所へつなげる
食品や日用品の提供から、就職や相談できる場所に繋げています。コミュニティフリッジひまわりに依存するのではなく、自立に向けて情報発信を行っています。
社会福祉協議会や子ども食堂ネットワークと連携することで横のつながりができ、就職や相談窓口等の情報発信や食料品等の提供、体験の貧困対策、シェルター、行政機関につなげています。
実際に、利用されていた方で利用しなくても問題ないような状態まで行かれた方もいます。
また、コミュニティフリッジひまわりを利用することによって、救われた命があります。生活が厳しい状況が続いている中でコミュニティフリッジひまわりの情報を知ったことから支援につながり、子どもの命が救われました。また、食料品が手に入ることから親の心の負担が軽減され、ゆとりが生まれることから、犯罪抑制や虐待防止の役割も担っています。
次世代の子どもたちの明るい未来のために
利用者の登録数は、月を重ねるごとに増加しており、事業が認知されてきているとともに、子育て困窮世帯が増加しており、原因としては物価上昇による家計の負担増加による影響だと感じます。利用者数が106世帯までのぼり、現在ご利用いただいている世帯に支援が行き渡るようにするため、新規の利用者の登録をストップしている状況です。
それほど、コミュニティフリッジひまわりの必要性が高まりつつあるとともに、子育て困窮世帯にとって1つの拠り所として認知され、機能されつつあります。
一方で、寄付者の登録数も増えており、何か支援をしたいと思っていた方へ認知されつつあります。また、子育て困窮世帯の抱える課題に対する関心が世間的にも高まっていることも影響があるように感じます。
支援をしたい寄付者と、支援を必要とする子育て困窮世帯の間に立ち、子どもが生まれ育った環境等に左右されず、健やかに育成され、親だけでなく地域で子どもを育てていく気持ち、環境や仕組みとしての役割が「コミュニティフリッジひまわり」にあると考えています。
コミュニティフリッジひまわりを利用することを通じて、お互いさまの気持ちで助け合えることができれば、日本の未来はより明るいものになると信じています。
これからも「コミュニティフリッジひまわり」を継続していくために皆さまからの温かいご支援をお待ちしています。
ご支援の使い道
「コミュニティフリッジひまわり」の活動費として、大切に活用させていただきます。