ある日の相談
相談者のお話しはどれもかけがえのないもの
『どんな話でも聞いてもらえるのでしょうか』
先程のようなご相談のお申し込みの際に、よく聞かれるご質問です。
東京メンタルヘルス・スクエアではどんなお話でもお聞きします。
内容によって、これはOK、これはNGということはありません。
順序だてて論理的に話す必要もありません。
思いつくままに、湧き上がってくる感情を自分の言葉で語ってみる。
そこに真摯に耳を傾けるカウンセラー達がいる。そんな時間です。
言葉にして語ってどみると、自分でもよくわからなかったモヤモヤの正体が、見えてくることがあるのです。
私悲しかったんだ...、私わかってほしかったんだ...、私頑張り続けていたんだ...。
そんな風に気づくことができると、ふっと気もちが軽くなる。
そして自分に優しくなれるような感覚がおとずれたりすることがあるのです。
相談者が話したいと思って語ってくれるお話が、相談者自身をほっとさせたり、元気にしたりする大事な種であるように思えてなりません。
私たち東京メンタルヘルス・スクエアでは、相談者の話したいお話は、どれもかけがえのないものだから聴かせていただきたいと思い、日々ご相談をお受けしています。
年々増える相談者
私たちの相談活動への相談者は、年々増加傾向にあります。年齢層は、10代から70代以上と幅広く、電話相談や対面でのカウンセリングでは30代以上の方が大半を占めており、SNSでは10代~30代の方が中心となっています。
相談に利用する方法によって年齢の傾向はありますが、周りに相談をしづらくて私たちのところにいらしているという点は年代に関わらず共通しています。「身近な人にはどうしても話せなかった」という声をよく聞きます。身近な人には心配をかけたくない、身近な人に弱い自分を知られたくないという気持ちが働いているようです。また、身近な人に傷つけられているので話すことができないという悲しいケースもあります。
東京メンタルヘルス・スクエアの事業
東京メンタルヘルス・スクエアでは、3つの相談事業「お話しパートナー(傾聴カウンセリング)」「こころのほっとチャット(無料SNS相談)」「こころのほっとライン(無料電話相談)」を実施しながら、専門講座や勉強会、一般参加可能なテーマでチャリティセミナーの開催を通じてカウンセラー育成にも努めています。
私たちは、誰かに話を聞いてもらいたいとお悩みを抱えている方々からお話しを聞き、そのような方々がいらっしゃる限り、私たちの活動を継続していきたいと思っています。
ご支援のお願い
お話しパートナー(傾聴カウンセリング)とこころのほっとライン(無料電話相談)はNPO発足時期より私たちの独自活動として、大きな支援をいただかずにメンバーの気持ちで運営してきました。
しかし、ご相談者の増加とともに事務業務も増え、活動の継続のためには対応できるカウンセラーを育成して各相談事業を継続する運営資金が必要になってきています。
ご支援いただいた寄付金は、こころのほっとライン(無料電話相談)やカウンセラーの育成事業をはじめ、当法人の運営費用に活用させていただきます。
また、新型コロナウィルス感染症流行の影響を受けて、インターネット経由でのカウンセリングにも取り組み始めています。インターネット経由でも安全なカウンセリングを実施できるように、セキュリティの強化も必要となっており、ネットワーク環境の強化にも活用させていただきます。
すべてのひとに、温かくて優しい空間を
当団体の活動にご関心をお寄せいただき、ありがとうございます。
東京メンタルヘルス・スクエア会長の武藤清榮です。
振り返ると2011年の東⽇本⼤震災をきっかけに、東京メンタルヘルス株式会社の社会貢献室をNPO法人化したことが東京メンタルヘルス・スクエアの始まりでした。 当時、被災地に赴いて傾聴ボランティアをしたり、支援が必要な方の電話相談を東京で受けるにあたり、NPO法⼈格を取得して⻑期に渡り⽀援を続けていく 必要性があったことを思い出します。
その後、「話をちゃんと聞いてくれる社会をつくる」ことを目標に、NPO法人としての活動を開始しました。最初は、月に1人しかいらっしゃらなかった相談者が、今では傾聴カウンセリングでは年間約800件、無料電話相談では年間約4,000件、無料SNS相談では年間60,000件以上のご相談をいただくようになりました。
みなさまそれぞれの環境の中で悲しみや苦しみを抱えて、それでも頑張って日々暮らしていらっしゃいます。そんな方たちに温かくて優しい空間をお届けしたい。私たちはそう思って活動しています。
温かく優しい、安心して話ができる場所を長く続けていけるよう、ご支援をお願いします。
NPO法人東京メンタルヘルス・スクエア 会長 武藤清榮