「東京賢治シュタイナー学校」の教育目標
宮澤賢治の精神に根差したシュタイナー教育の実践を通して、子どもたちの生命に最も必要なことは何かを常に考え、その将来も見据えた学びが生きる力を育みます。生命あるものに深い関心を寄せ、学ぶことを愛する子どもたちが、やがて本当に自分自身の目標を見つけ、能力を思う存分生かして未来を切り開いていける人間として成長していくことを目指します。
【宮澤賢治とシュタイナー】
賢治の授業や言葉に示された人間の生き方、精神の中には、現代の教育の在り方を考えるときの多くのヒントが見いだせます。この賢治の精神を子どもの学びから見ると、ドイツの哲学者ルドルフ・シュタイナーが提唱する教育の人間観、カリキュラムと重なり合うと私たちは考えています。賢治は人間の精神のあり方「農民芸術概論綱要」や童話・詩などに記しましたが、具体的な教育の道筋、年齢ごとのカリキュラムなどは示しませんでした。シュタイナー教育には、この賢治の精神の教育的実践が息づいていると考えられるのです。
【シュタイナー教育とは?】
シュタイナー教育とは、思想家であり哲学者でもあるオーストリア出身のルドルフ・シュタイナー(1861~1925年)の人間観に基づいた教育実践の総称です。1919年、ドイツで最初のシュタイナー学校である「ヴァルドルフ学校」が誕生し、その精神は世界中で引き継がれ、現在では世界60カ国に1039校のシュタイナー教育を実践する学校やフリースクールがあります。日本国内では学校法人となった2校を含む、8校の全日制学校が開校しています。
すべてのカリキュラムは、人間の成長を包括的に見ていく「人間学」という教育理念に基づいて構成されており、それぞれの成長段階に豊かな学びを育みながら自分の能力を思う存分生かし、自分自身の人生の目標を見つけ未来を切り開いていける人間形成を目指しています。
どうして皆さまからのご支援が必要なのか?
この学校はNPO法人であるため、公的な援助は一切ありません(公立学校、私立学校であれば、税金による公的支援が得られます)。学校運営の資金は、そのほぼ全てが生徒たちの学費で賄われています。
過去、リーマンショックや東日本大震災の後には、生徒数が落ち込み、学校の運営が不安定になったこともありました。そのため、学費以外の継続的な財源を確保することは、学校の安定的な運営にとって非常に大切な課題となっています。
子どもたちに安定した学びを保障するために、是非継続的なご支援をお願いします。
ご支援の使い道 《月々1,000円~の月額サポートをお願いします!》
皆さまからのご寄付は、学校運営に係る費用や教師の給与への充当、教室の床の張替えから机や椅子、黒板等をはじめとする学びの為に必要な教材や器具、そして廊下やトイレ、外壁等 校舎や教室の修理修繕のために大切に使わさせて頂きます。
皆さまからのお気持ちが集まり必要な修繕や運営が行われることで、子どもたちは安全で整った環境の中でのびのびと学校生活を送ることができます。
ご支援、どうぞよろしくお願いいたします!
東京賢治シュタイナー学校とは? ~子どもを真ん中にして 学校をつくる~
東京賢治シュタイナー学校は、創立者である鳥山敏子の「何としても子どもが子どもとして生きられる社会を」・「つながれ いのち」という社会的な投げかけに衝動を得て始まりました。東京都立川市で全日制小学部1年生が入学したのが1999年。どんな時でも子どものことを第一に〝子どもを真ん中にして” 教師と親とで力を合わせて学校をつくってきました。
2019年には20周年を迎え、5月には企業主導型保育園(つめくさ保育園)を開設。都内で唯一、保育園・幼児部を併設し高校3年生にあたる12年生まで、0歳~18歳の18年間一貫教育を実践することが可能となりました。2020年3月には11期生が卒業を迎え、現在は217名の子どもたちが日々学んでいます(2020年6月現在)。