こども若者が自分らしさに出会えるまちづくりを、焼津から全国へ。
学校と家と、公民館。地域の中で新たな価値観と体験に出会える場所をつくる
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みんなの公民館まるは10代・20代が「人生の道草を食える、より道ができる場所」をコンセプトとして2024年9月にオープンした民設民営の公民館です。フリースペース、自習室といった物理的な居場所としての機能はもちろん、まる内の部活動コミュニティや施設運営にも若者が参画し、精神的な居場所としても開かれています。
現在こども若者をとりまく社会は、不登校、貧困、自殺など、最悪と言っても過言ではありません。この私設公民館の運営および経営モデルを通じて、こども若者が幸せになれる、自分らしさに出会える地域づくりを焼津から全国へ広げていきます。
こども若者をとりまく今の社会
一般社団法人トリナスは、まるが位置する焼津駅前通り商店街を中心に活動しているまちづくりコーディネート団体です。商店街に芝生を敷き詰め、子どもたちの遊び場をつくる「みんなのアソビバ」の立ち上げや、完全民営の図書館「みんなの図書館さんかく」の運営にも取り組んできました。みんなの図書館モデルはその運営方法が全国に波及し、今では100館近い姉妹館が各地で開かれています。
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まちづくり団体であるわたしたちが、こども若者が主役のまちづくりに取り組む理由。それは、未来に残るまちをつくるためです。
地域の未来を担うこども若者が幸せになれないまちに未来はありません。厚生労働省の統計などによれば、小中高生の自殺者数は年々増加し、年間500人を超えています。また2021年の内閣府の報告によれば、20人に1人のこどもが「居場所が無い」と感じています。
私たちの活動フィールドとなる静岡県焼津市でも、小中学校の不登校が358人(令和5年度)に上るほか、学校内の問題行動として報告されるケースも毎年増加している傾向があります。
現場の様子・公民館がある地域の風景
そのような社会状況の中でみんなの公民館まるではこども若者がいろんな大人、仲間、おもしろいものごとに出会う時間を提供。人生の道草を食べ、より道をすることで、学校と家だけでは出会えなかった世界観に触れ、それぞれが自分らしさを見出しています。
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まるの中でのイベント企画や施設運営の中心となっているのは、10代20代。「やってみたい!」がある人はそれを叶えられる舞台となります。オープン記念イベントや季節の行事、その他ちいさな催しを自分たちの手で行うことで「できた!」という自己効力感を育みながら、自身の可能性を広げる機会となっています。
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では、「やってみたい!」がまだ見つかっていない10代20代は置いてきぼり…にはもちろんしません。
まるでは10代20代向けに様々なワークショップやプログラムを開催。いろんな興味関心に出会えるきっかけをつくっています。合わせて、大人のスタッフが日常的に在中。日々のコミュニケーションの中でそれぞれの興味の種を引き出し「やってみたい!」につなげていきます。
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こちらの写真は近隣の焼津高校と提携して行った「さかさまクラス」。先生が生徒に、生徒が先生に立場を入れ替え、全5回のワークを通して見つけた自分の「好き」をテーマに10代の若者たちが先生となって大人に授業をします。若者の間で流行りのダンスを真剣に学ぶ様子。
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まるを拠点に開催される大学生向けビジネス合宿「わたしの商店街クエスト」では全国から大学生があつまり、自分の好き、やりたいを地域の中で模索しながらそれらをビジネスとして実践していきます。山形出身の大学生が企画した焼津芋煮会では、大人からこどもまで地域のみなさんが50人以上あつまり、地域の仲をあたたかく煮込むひと時をつくりました。
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その他にもそれぞれが自身の活動プロジェクトに取り組んだり、部活としてクリエイティブ活動や料理などを楽しんだり。まるでは、大小問わずこども若者の様々なチャレンジを応援しています。
リアルタイムな日々の様子はInstagramにて発信中。
こども若者の声
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不登校や休学を経て、まるで創作コミュニティを運営・高校生そら
焼津に住んでいて、駅はよく使うので、利用しやすい位置に休んだり勉強できる場所ができたのは素直に嬉しいです!コミュニティスペースとして、準備の際に今までは身近にいなかった同世代の方と話せたり、似た境遇の方や、同じアーティストが好きな方にも出会えて、これからも色々な人と出会える可能性を感じています!オープニングイベントではイラストワークショップという貴重な機会をいただき、そこで出会った創作に興味のある方々と、今後は創作コミュニティの拠点として、新たなイベントを開催できる場所にできたら嬉しいです!
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関東在住、合宿プログラムがきっかけで焼津ファンに・大学生みきほ
神奈川在住ですが焼津には去年から定期的に足を運んでいます。何回も来てしまうのは、やっぱりまちのひとが素敵だから!来ると「おかえり」って言ってくれるみなさんが大好きです。そんな魅力を知って欲しくて、先日は東京からゼミ生16人を連れてきました!まるを拠点にまちの人とお話ししたりラジオを録ったり、、。ゼミ生もこの場所を気に入ってくれたらしく、次まるに行く計画も立てています◎まちのひとも県外のわたしたちもみんなをまるっと受け入れてくれるそんなまるにこれからなっていくんだろうなと思うと楽しみです。
寄付金の使い道について
みんなの公民館まるは民設民営で経営をしています。企業様、個人の皆様からの寄付が直接施設の継続につながってきますので、未来あるこども若者が輝けるまちづくり、そしてみんなの図書館モデル同様全国への横展開を応援してくださるみなさま、ぜひご寄付をいただけますと幸いです。
寄付金は施設の維持費、水道光熱費、運営に関わる人件費などに使わせていただきます。一緒に未来ある焼津を、日本の社会をつくりましょう。
みんなの公民館をわたしもつくりたい!という方は、noteメンバーシップ「こどもの居場所経営ラボ」もおすすめです。スタッフによる運営のリアルな裏側や、経営の試行錯誤をありのままにお届けしています。