ダイバーシティのある社会とは
国際社会では当然の権利として確立されている「ダイバーシティ」。一人ひとりの権利が守られ、互いの価値観を尊重する社会の在り方について、日本ではどのような状況にあるのでしょうか?
全人口のうち約7.4%の人に何らかの障がいがあると言われています(厚労省)。そのため、バリアフリーやノーマライゼーションなどの考え方が浸透しつつあり、スロープ等の設置により物理的な障害がなくなったり、障がいへの理解が進んだりと、以前よりも障がいのある人への配慮がされている社会になっていると思われます。
令和4年6月現在で、在留外国人は約297万人と前年よりも20万人増えており、年々増加していっています(法務省)。国内でもローマ字や英語表記の標識が増えたり、学校現場で外国語が重視されたりと、国際化する社会に向けた準備が進められています。
電通の調査では、日本に在住する人の8.9%の人が性的マイノリティ(少数派)に当たるとしています(2020年)。実際、昨今では同性婚を認めるようになったり、ジェンダーレスのトイレを設置したりと性的マイノリティの方へ配慮した制度やデザインが増えてきていると感じます。
これらの状況を鑑みると国内においても様々な配慮や制度が整えられつつあり、多様性のある社会の実現に向かっていることを感じますが、実態としては依然、社会に浸透しているとは言い切れないのではないでしょうか。
キャンプを通して様々な価値観に触れることで、「互いを尊重し、個性を大切にすること」に気づく貴重な機会になることを願っています。
富山YMCAについて
富山YMCAは1951年の誕生以来、子どもから大人までが生涯を通じて成長できる機会を提供しています。語学やスポーツなどの生涯学習をはじめ、野外活動、保育園、アフタースクール(学童クラブ)の運営や、私たちと志を共にするボランティア指導者の育成にも励んでいます。
こうした活動は、従来の学校から離れたオルタナティブ(もう一つの)な学習の場となっており、子ども達が社会生活に必要な知識や人間関係のあり方を学ぶこと、そのためのさまざまな学びや育ち・生き方を支援しています。
また、YMCAでは、「精神・知性・身体」のバランスのとれた人間のとしての成長を願い、生涯学習という考えの中でプログラムを実施しています。
野外活動分野も例外ではありません。自然体験を子どもたちに提供するだけではなく、複数人の子どもと大学生等のボランティアリーダーでチームを形成し、他のメンバーとの関わりや日常とは異なる空間での挑戦を通して子どもたちの成長を促しています。
共に活動するボランティアリーダーはもちろん、子どもたちを見守るスタッフたちも成長できる場所です。
そのような私たちだからこそ、今回のキャンプでも参加者同士が交わりを持ち、多様な価値観に触れることで、それぞれの参加者が成長したり新たな気づきが得られるものにしたいと考えています。また、キャンプ中には、色々な場面で参加者が挑戦したり、協力する場面が生まれると思われます。互いを尊重し、個性を大切にできる社会を願って、このキャンプがそのきっかけになればと願っています。
今回実施するキャンプについて
キャンプ名:One Peace Camp(わんぴーすキャンプ)
日程:2023年8月19日(土)~20日(日) (1泊2日)
場所:呉羽青少年自然の家
活動内容:森遊び、池遊び、キャンプファイヤー、野外クッキングなど
参加者:誰でも参加可能(定員60名ほど)
数日間を共に過ごし、互いの価値観を認めたり受け入れたりするため、キャンプは小さな「現実世界の縮図」と言われています。そのような、多様な価値観に触れることができるキャンプを参加者全員で作り上げていきたいと考えています。キャンプ名は、一人ひとりがキャンプを作ち上げるために必要な1つのピース(one piece)であることと、一人ひとりが平和な世界(peace)を作り出すことを願って名付けました。
富山YMCAで開催している多くのキャンプは小学生以下の子どもを対象としています。しかし、今回のキャンプは、年齢や性別、国籍、障がいの有無など、参加にあたってすべての制限をなくしています。また、1人当たりの参加費を抑え、参加しやすい環境を整えています。
現在、小学生はもちろんのこと、様々な世代、立場の方からお申し込みをいただいています。また、富山YMCAからも、ボランティアリーダーや、スタッフ、外国人講師が参加する予定です。
垣根なく、誰もがキャンプを形成する1人として個性を発揮できるようなものにしていきたいと考えています。
ご支援の使い方
今回のキャンプは、より多くの人が参加しやすいように、1人当たりの参加費を低く設定しています。そのため、施設での宿泊費用や、キャンプ中に実施する様々なプログラム(野外クッキング、森遊び、池遊び等)の活動費用が不足しています。まずは、その不足分の補填として10万円を目標としました。また、活動をより充実したものとするために備品や材料等の購入費としてネクストゴールを30万円と設定させていただきました。ご支援のほどよろしくお願いいたします。
寄付金控除について
○確定申告の際に申請し、弊団体へのご寄付分の領収書を提出することで
税制上の優遇を受けることができます。
・個人の方の場合
以下の計算式で算出した分が所得税から控除されます。
年内の寄附の合計額-2000円=寄付金控除額
※所得の40%が上限となります
・法人の方の場合
寄附金の合計額と寄付金の損金算入限度額のいずれか少ない方が損金に算入されます。
なお、損金算入限度額を超える部分の金額は、一般の寄附金の額に含めます。
Ⅰ.特定寄附金の損金算入限度額(限度額まではこちらに算入します)
(資本金×事業年度の月数/12×3.75/1000+事業年度の所得×6.25/100)×1/2
Ⅱ.一般の寄附金の損金算入限度額(特定寄附金の限度額を超えた分)
(資本金×事業年度の月数/12×2.5/1000+事業年度の所得×2.5/100)×1/4