趣意書
令和の百姓一揆へのご参加、協力のお願い
私たち農業者(百姓)は、安全でおいしい農産物をつくるために、日々土を耕し、家畜を養い、自然と向き合い農業を営んできました。また、農業生産を通して、地域の共同体を維持し農村の集落を守ってきました。環境を守り、生態系を維持することにも努めてきました。
しかし、残念ながらこのような農業を続けていくことが困難になってきました。村も農民も農の現場から締め出されようとしています。戦後農地解放によって生み出された470万の自作農が、日本農業の基礎を築いてきましたが、その急激な瓦解の中で、今や風前の灯になろうとしています。全国の村々から農民たちから「農じまい(農終い)」のため息が聞こえてきます。
果たしてこの国から、農民が消えていいのでしょうか?村が消えていいのでしょうか?これから未来に渡って日本で暮らしを営む人たちの為にも、私たちは、農、食、地域を支えていきたいと決断しました。次代に「タスキ」を渡したい!途切れさせてなるものか!こんな地域の百姓が集まりました。持続的に安全な農産物をつくりたいと思いをよせる農業者(百姓)がなにか行動をおこせないかと立ち上がりました。百姓一揆といっても、決して「打ちこわし」などを行うわけではありません。
異常気象による災害、農業の担い手不足、農業経営の赤字などにより農家人口は年々減少し、食料自給率も低迷しています。消費者の中には、安全でおいしい国産の農産品を食べたいと思う方がたくさんいらっしゃいます。令和のコメ騒動であったように、このままでは安全な国産の農産物が食べられなくなってしまう日が近づいています。
農業を持続的に続けていくためには、農地を守ることが重要です。長年土作りをしてきた農地は一度耕作をやめてしまえば、すぐに戻すことはできません。農地を守り農業者の減少を止めるためには、欧米で実施されているような所得補償が必要と考えます。多くの方に農業のおかれた現状を知ってもらい、多くの生産者、消費者の声を農政に届けていきたいと考えています。
この取り組みは次世代の子どもたちが健康な生活ができることにもつながります。また、経済格差が進み、物価高により多くの方が貧困に苦しんでいます。すべての方が安心して食糧を手にするために農業生産の維持、拡大が必要と考えます。ぜひ、多くの団体、個人の方の参加、賛同協力をお願いします。