名古屋入管死亡事件弁護団

ウィシュマ・サンダマリさんの死の真相解明と責任追及、ご遺族のサポートのためのご支援をお願いします

img-cover
img-cover
img-cover
名古屋出入国在留管理局(名古屋入管)に収容されていたスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさんが、2021年3月6日に死亡しました。 彼女は、生前、著しい体調不良を訴えていたにもかかわらず、名古屋入管は適切な医療を受けさせませんでした。弁護団では、彼女のご遺族をサポートするとともに、彼女の死亡についての真相を明らかにして、入管・国の責任を追及しています。

活動・団体の紹介

2021年3月末、ウィシュマさんの遺族から、支援団体STARTに「弁護士を紹介してほしい」という連絡が入り、これに応ずる形で、入管問題に取り組んでいる7人の弁護士により名古屋入管死亡事件弁護団が結成されました。弁護団は、ウィシュマさん死亡事件の真相解明のための取り組みを行い、また、そのために、ウィシュマさんの御遺族である妹のワヨミさん、ポールニマさんを日本に招聘して、その在留を支えています。

また、名古屋出入国在留管理局の幹部及び職員らを刑事告訴しました。そして、ウィシュマさん国家賠償請求訴訟弁護団の結成を呼び掛け、その活動に参加し、財政的な支援をしています。名古屋入管死亡事件弁護団は、ウィシュマさん国家賠償請求訴訟弁護団と同一団体ではなく、後者の方が多くの弁護士によって構成されています。

活動の背景、社会課題について

2021年3月6日に、名古屋出入国在留管理局において、ウィシュマ・サンダマリさんが悲痛な死を遂げました。

2021年5月1日に、ウィシュマさんの御遺族(妹のワヨミさん、ポールニマさんら)が、スリランカから来日して以降、御遺族はウィシュマさんを弔い、また、ウィシュマさんの死の真相を知るために、今日まで力を尽くしてきました。

2021年5月16日には、名古屋市内でウィシュマさんのお葬式を執り行い、また、2021年5月29日には、築地本願寺にて「ウィシュマさんを偲ぶ会」を開催して、多くの方々にご参列いただきました。そしてその後も、節目節目に、ウィシュマさんの早すぎる死を悼む心を、御遺族が多くの日本市民の方々と共有する機会を設けさせていただいております。

御遺族はまた、日本の市民の皆様と共に、ウィシュマさん死亡事件の真相解明のための努力を続けてきました。

法務大臣(当時)との面会、名古屋出入国在留管理局訪問、国会傍聴、名古屋地方検察庁訪問、記者会見、インタビュー、院内集会を含む集会、デモ等、多数の機会を捉えて、ワヨミさんとポールニマさんは、ウィシュマさんの死の真相解明の必要性を広く訴えてきました。

また、2021年11月には、ウィシュマさんの死に責任を負うべき名古屋入管の幹部と職員たちを刑事告訴し、不起訴処分が出ると、2022年8月に検察審査会への申立ても行いました。2022年12月に、名古屋第一検察審査会が、名古屋地方検察庁による不起訴処分に対して「不起訴不当」の議決を行い、名古屋地方検察庁は捜査を再開しましたが、2023年9月29日、再び不起訴処分をしました。現在、遺族と弁護団は、事件の関係者の刑事処分に向けて検討を行っています。

活動内容の詳細、実績について

2022年3月には、国家賠償請求訴訟も名古屋地方裁判所に提起し、ワヨミさんとポールニマさんも、法廷で多数回意見陳述等を行い、積極的に訴訟に関り、姉の死の真相解明と責任追及を懸命に行っております。2022年12月には、僅か5時間ほどとはいえ、これまで国が引き渡しを拒み続けてきた、ウィシュマさんを映した監視カメラの映像の一部が裁判所と御遺族に提出されました。2024年2月までに、第11回の口頭弁論が行われましたが、まだ、裁判は続きます。

2024年4月10日現在、ワヨミさんとポールニマさんは、日本に滞在し、裁判の準備を行い、口頭弁論に参加し続けています。

代表者メッセージ

 2021年3月6日、名古屋入管に収容されていたスリランカ女性のウィシュマ・サンダマリさんが亡くなった。食べても、飲んでも吐いてしまう状況の中で飢餓状態に陥り、点滴を求めてもかなえられず死に至ったのである。その直後に、名古屋入管は「医師の指示に従って適切に対処していた」というコメントを出し、責任を否定した。入管庁の最終報告も、入管の責任を否定した。入管局長を始め、誰も懲戒処分をされていない。遺族が刑事告訴をしても不起訴処分となった。

 点滴をすれば助けられた命を助けなかった名古屋入管の責任が問われないということは、国は同じことを繰り返しても構わないと宣言しているのに等しい。これを絶対に許さないために、事件の真相を解明し、入管に責任を取らせるのが弁護団の取り組みである。

 ウィシュマさんの2人の妹さんたちは、お姉さんの死の真相を解明するために2021年5月1日に来日し、その後も滞在を続け、今、「姉のような事件を二度と起こさない。」ために闘っている。

 妹さんたちの滞在と真相解明の取り組みは、すべて、市民のカンパによって支えられてきた。私は、そういう日本の市民の取り組みを誇りに思う。まだ、闘いは続いている。日本の市民のみなさんに、さらなるカンパを訴えます。

寄付金の使い道について

御遺族の真摯な活動とそれを支える弁護団の活動に関する経費には、以下の金員が含まれます。

・ウィシュマさんの御供養のための費用(但し、2024年4月10日現在、ウィシュマさんのお骨の眠るお寺は、無償でウィシュマさんを弔い続けて下さっており、御遺族は大変感謝しております)

・訴訟を続けるために必要な費用(印紙代、郵券代、コピー代、交通費、通訳費用、証拠収集費用等)

・御遺族の日本滞在費

・通訳費用・翻訳費用

・ウィシュマさんの死の真相解明のための多様な活動にかかる経費(御遺族と弁護士の出張費用、記者会見費用等)

これまでも、御遺族と弁護団の活動は、全て市民の皆様の温かいカンパでこれまで支えられてきました。御遺族ともども、御遺族代理人弁護団一同、心より感謝致します。弁護団では引き続きカンパをお願い致したく存じます。御遺族と弁護団の活動にご賛同頂ける方には、是非カンパをお願いしたく、ここに呼びかけます。

なお、事件が完全に終了した際に余剰を生じたときは、弁護団において協議のうえ使用させていただくことをどうぞご了解くださいませ。

団体情報
名古屋入管死亡事件弁護団
このページは寄付・ 会費決済サービス
コングラント」で作成されています。
このページは寄付・ 会費決済サービス「コングラント」で作成されています。