「居場所と出番」が必要な理由
日本の福祉制度は整ってきました。年金も医療も生活保護制度も、社会保障は充実しています。
しかし、お金が最低限あっても、生きがいや充実感を持てずに生きている人もいます。
- 生活保護を受けていて、仕事もなく仲間もいないため、家にこもっている人がいます。
- お金を計画的に使うことができずに家賃を滞納し、アパートを追い出される人もいます。
- 家族から虐待を受けながら、逃げ場所が無く、耐え忍んで暮らしている人がいます。
こうした方々は、無職のため外界とつながる機会がない、家族との縁が切れている、社会を生き抜く能力に見あった支援を受けられていないなど、広い意味で「孤立」した状態とも言えます。
だれもが、孤立感を深めず、「ここにいていい」「生きていたい」「社会から必要とされている・社会に貢献している」という実感を持てる世の中をつくりたい。
そのために、どんな境遇にあっても社会とつながり、役割を持てる仕組みをつくっていきたい。
まず住居。そして職業。ボランティアでも家の仕事でも。他者と空間を共にし、感じること。
居場所(住居や職場、カフェなど他者と過ごす場所)と出番(仕事や、家庭・地域での役割)があることは、生きる意欲に不可欠だと思うのです。
寄付を必要とする活動・寄付金の使途
私たちの活動の中で、特に寄付金を必要としている活動は次の通りです。
不登校の子ども訪問「シマエナガ」
不登校で家にいる子どもの自宅を訪問し、好きなことや勉強を一緒する活動です。
寄付金の使途:訪問のガソリン代、訪問スタッフの人件費(利用料で足りない分を補填)
例えば、5千円の寄付をいただけると、3回の訪問ができます。
家を失った人のための一時避難部屋「スパロウハウス」
家を失った状態にある方に、家具家電や日用品を備えた部屋を日割りで一時的に貸す事業です。
家を失う事情は、失業、強制退去、虐待からの避難、刑務所出所、退院、災害など様々です。
寄付金の使途:家具家電の調達、部屋の管理や入居者の見守りをするスタッフの人件費等。
例えば、5千円の寄付をいただけると、定期的な見守りつきの部屋を2日間提供できます。
わたしたちの理念
「いきる、くらす、はたらく。みんなで奏でよう♪」
わたしたちは、すべての人が、人生を自分で動かす力を持っていること、社会において役割を担っていることを信じ、「はたらく」をキーワードに、その自己実現のため、共に歩みます。
また、そのために多くの企業・団体、一般市民と手を結び、地域社会に働きかけます。
「はたらくあおむし」に込めた思い 代表理事:柳谷 君予
ワークフェアのマスコットキャラクターは「はたらくあおむし」です(左のイラスト)。
私の家で捨てられかけていたゼンマイ仕掛けのおもちゃ(右の写真)が、モデルとなりました。
この虫には、こんな思いを重ねています。
- ちっぽけで足もないが、自分を動かす力を持っている。
- 葉っぱを食べてウンチを出して土を作り、生態系の一環を担っている。
- さなぎになってひきこもる時期もあるが、蝶や蛾に羽化して舞う日も来る。
だれもが尊重され、見捨てられ感を抱くことなく、役に立っている実感を得て生きている。
そんな世の中に近づくために、日々、試行錯誤しています。ご協力、よろしくお願いします。
(右端が柳谷です。北見市役所から期限切れ間近の災害食を寄付いただいたときの写真です)
*詳しい活動については、ぜひ、ホームページやFacebookをご覧ください。