活動・団体の紹介
NPO法人淀川アートネットは、十三の街をアートなどの文化活動で盛り上げるため、2004年に設立した団体です。文化・芸術活動に携わる人や団体等(=アーティスト)と、十三地区を中心とした大阪市淀川区に居住・訪問する人や所在する企業・店舗・団体等(=十三の人やお店)に対して、相互の紹介や啓発・支援等に関する事業を行うことで、街の文化的意識を上げ、自由な表現をできる魅力的な街作りを目指しています。
活動の背景、社会課題について
■「十三の街」の状況
<写真左:十三駅西口、写真右:十三駅東口。乗降する人をもっと増やしたい。>
昭和の頃は「日本有数の歓楽街」として賑わいを見せていた十三地区は、時代の流れと共に活気を失っていました。街の賑わいを数字で表すのは難しいですが、ひとつの指標として「街の顔」である十三駅を利用(乗り降り)する人数がどう変化したのかが参考になると思いました。
何と十三駅で降りる人の数は、50年前の約3分の2以下にまで減っていました。
<写真左:1980年代(昭和55~)頃の、十三交差点を十三駅西口から見た風景。派手なキャバレーの看板が目を引きます。写真右:2024年の同じ位置からの風景。ワンルームマンションが街中のあちこちに見られます。>
街のイメージは今でも「歓楽街」のまま。府内有数の公立高校の最寄り駅であるにもかかわらず「十三に行く」というと昼間より夜の街に繰り出すイメージがあります。ところが今の実態は、梅田地区への利便性の高さから賃貸集合住宅が目立つ街に変わっているのです。
<写真左:独立系映画館「第七藝術劇場」、写真右:ヴォ―リス設計の「博愛社聖贖主教会」>
ところで、「かつて賑わった街」十三地区には、時が止まったかのような古い店構えや、現在からみても文化的価値の高い建造物は多く(独立系映画館・有名建築家が建てた教会・老舗キャバレー等)文化芸術活動に携わる人や団体も多い下地もあります。これらを紹介し支援することで、この街の魅力を向上できると考えました。
■アーティストとの関係
<写真左:こどもが造形を楽しめる街に。写真右:街の銭湯にもアート作品を展示(いずれも「十三アートフェス2023」より)>
アーティストの多くは発表の場に恵まれておらず、モチベーションの継続や経済的理由による活動の継続自体が困難となる恐れがあります。
十三地区は居住者・店舗とも転入出が激しく、また市内中心部に比べ買い物や飲食等の訪問者も多くありません。繁華街のイメージにより訪問を敬遠する部外者も根強いです。商業地域の衰退や居住の低下を招く恐れがあります。またアートに触れる機会の乏しい居住者の文化・学習意識が停滞する恐れがあります。
十三地区の店舗等の魅力向上、特にアートのイメージを発信することで、居住者の文化意識の向上や訪問者の拡大を期待できます。またアーティストにとっては発表機会の増加をもたらします。
活動内容の詳細、実績について
淀川アートネットは、以下6つの活動を行っています。
<1> 十三アートフェス
○毎年秋に十三の様々な店舗や施設でアート作品の展示を行い街を回遊し楽しむイベント。2021年から実施。
○参加団体は、福祉施設、飲食店舗、販売店舗、教会、個人宅、映画館、公民館 など多岐にわたる。イベント主催者には社会福祉協議会や開発会社、大学ゼミなども。
○アーティスト(作品・パフォーマンス)は一般公募で行い、誰でも参加できる形式
○2024年(通算4回目) 9日間開催 約70団体が参加。
なお同年は初めて、隣接する西淀川区・東淀川区のアートイベントと連携した「さんよど大文化祭」として実施。同一作家による屋外創作物のリレー展示や、地域対抗写真大喜利イベントを開催。
<2> 十三新発見マップ
○毎年夏に発行する街紹介マップを制作・発行。
○2024年は飲食店・商店街等を中心に約160カ所を掲載し、1万3千部を各掲載店に設置・配布。特にこども食堂やこども関連施設・新規の淀壁、などを追加掲載。
○OpenStreetMapをベースにしたオンライン版マップも制作。
<3> ナナゲイギャラリー
○淀川アートネットが運営するギャラリースペース。月替わりで様々な作品を展示。
○十三のミニシアター「第七藝術劇場」内にあり、誰でも入場無料で観覧可能。
○アーティストの利用料は月額 10,000円(淀川アートネット会員は半額)
<4> 十三市民芸術大学
○十三にさまざまな「文化的学びの場」を作る取組み。
○「撮っておき十三」(街歩き撮影会)、「十三まち歩きマッピング」(OpenStreetMapへの名所マッピング体験)等を開催。
<5> 淀壁プロジェクトサポート
○淀川区内で展開されている壁画プロジェクト「淀壁」のサポート。
○壁面提供者の募集、壁面募集チラシの配布、淀川アートネット発行の「十三新発見マップ」や「十三アートフェス」のチラシへの壁画情報掲載 など。
<6> 会員のアート活動応援
○淀川アートネットの正会員・賛助会員となっていただいているアーティストのイベント告知や運営ボランティア募集等を支援。
○正会員らがイベントにできるだけ足を運びSNSにて紹介。
<活動実績>
2004年に発足した「NPO法人淀川アートネット」ですが、現在のコンセプトで活動を再開したのは2021年から。「新発見マップ」と「十三アートフェス」は同年から開始し、翌2022年からは「市民藝術大学」シリーズを随時開催してきました。
「十三アートフェス」は回を重ねるごとに規模を拡大。2021年は27店舗だったのが、2024年は約70の店舗・団体が参加するようになりました。
また、活動再開以来、多くのメディアにも紹介いただいております。特に阪急阪神ホールディングス及びグループ各社様には「JUSO CROSS各イベントへの参加」や「沿線紙TOKK掲載」などで大変お世話になっております。
<その他トピックス>
2024年7月 淀川区役所と包括連帯協定を締結しました。区との連携による活動の拡大が見込まれます(区主催イベントへの参加、区の要請による制作物の作成納付、区施設の展示利用など)
代表者メッセージ
こんにちは、淀川アートネットの代表の牟田麻希です。
私たちの団体は、十三を中心に淀川区の文化的な発展を目指し、地域の皆さまやアーティストと様々な活動をしています。取り組みの中で、表現の機会を作り、地域の人やお店が自然に繋がり合えるような地域作りを目指しています。
皆さまのご支援とご協力を、心よりお願い申し上げます。みんなでより良い街にしていけたらと思っています。
寄付金の使い道について
淀川アートネットの広報活動(告知物の制作・確認・SNSなど)やイベント運営は、これまで理事や正会員を中心とした有志による無償作業で行ってきました。今後の活動拡大を見込み、デザイン制作などの部外委託や有償ボランティアの活用などを計画しています。
○広報物デザイン制作費 @3万円×3種類=9万円
○有償ボランティア @1,000円×延べ10名=1万円 計10万円
このプロジェクトは「ゆめ・まち クラウドファンディング」の認定プロジェクトです。
「ゆめ・まち クラウドファンディング」では、寄付決済手数料を阪急阪神ホールディングスが負担し、広報PR等を支援することで、社会課題の解決に取り組む市民団体の資金調達を応援します。阪急阪神ホールディングスは本プロジェクト等を通じて、ステークホルダーと協働しながら、持続可能な社会の実現に向けて地域社会の発展に貢献してまいります。
▽ゆめ・まち クラウドファンディング特設サイトはこちら
https://congrant.com/jp/corp/h...