
1989年第1回目山形国際ドキュメンタリー映画祭の日刊紙「デイリー・ニュースの発行に始まり積み重ねられてきた映画祭のインタビュー史。現在、映画祭のHP上にアーカイブされて読むことができるインタビューは2013年から2023年までで、王兵(ワン・ビン)、ミカ・カウリスマキ、蓮實重彦、佐藤真 、鈴木志郎康 、吉増剛造、ペドロ・コスタ、菊池信之、エディ・ホニグマン、マハディ・フレフェル 、イギル・ボラ 、河瀬直美、牧野貴、章梦奇(ジャン・モンチー) 、ソン・グヨン 、草野なつか 、クレア・パイマン 、アミール・ナデリ 、テオ・モントーヤ 、イグナシオ・アグエロ 、ミコ・レベレザ 、小田香 、トリン・T・ミンハ 、小森はるか、バフマン・キアロスタミ 、 三宅唱 、足立正生(順不同) 他、全542組に上る。それぞれの年を掘っていくと監督インタビューのみならず、映画祭審査員、特集について、マスタークラスレポート、講談師が語るドキュメンタリーなど映画祭の雰囲気を捉えた内容のものもあって興味深い。今まで、わたし自身がこのインタビュー集によって、作品や制作者、映画祭そのものを理解するためのヒントや学びを得たことは一度ではない。
2023年と2025年の映画祭ではインタビュアーとしての役割をいただいた。今年、編集長の小野聖子さんに映画祭本部でお会いした際に、読者の想定によって投げかける質問の内容が変わるがどうしたものかとアドバイスを仰いだところ、その場での対話そのものを大事にすれば良いというような言葉が返ってきた。なるほど、臨機応変に即興、取材そのものがドキュメンタリーであっていいという意味に受け止め、事前の下調べだけでなく映画祭会期中に現場で得た新たな情報も携えて、いざ本番へ。担当は台湾のサーユン・シモン監督の『烤火房で見るいくつかの夢』である。取材室で待っていると、プロデューサー、ラインプロデューサー、監督、編集、出演者、その家族や恋人の計8名の御一行が到着し大変賑やかな取材となった。予め、質問やゴールを設定せずに、台湾チーム8名、通訳の秋山珠子さん、現場をまとめる佐藤寛朗さんや撮影の大下由美さん全員の存在が在って成り立った40分間程度のセッションは大変にスリリングで、その旅路が導いてくれた先に見えた風景に一同が歓喜するという忘れられない時間となった。
インタビュー集は、映画祭終了後も映画との出会いの機会を提供してくれる貴重な資料、その重要さを声を大にして訴えたいと思います!インタビュー集の完成に向けて、是非のご支援をどうぞよろしくお願いします。


YIDFF2023で川上アチカさんがインタビュアーを務めた小森はるか監督のインタビュー記事はこちらです。
『ラジオ下神白 ―あのとき あのまちの音楽から いまここへ―』小森はるか 監督インタビュー
https://www.yidff.jp/interview...

YIDFF2023での川上アチカ監督のインタビューはこちらです。
『絶唱浪曲ストーリー』川上アチカ 監督インタビュー
https://www.yidff.jp/interview...

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金額20,000円 | 在庫23 |

金額35,000円 | 在庫29 |

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