「生きていっていいと思える社会」をめざして
横浜YWCAは、人の価値は存在そのものにあるとの理解にもとづき、 なにができるかではなく、誰もが本来もっているものを生かすことのできる、「生きていっていいと思える社会」をつくろうと日々、活動しています。
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わたしたちが提供する「セーフスペース」とは?
まず何よりも安全で、そして安心して過ごせる場でありたいと考えています。ここでは、人から一方的に何かを決めつけられたりせず、自分らしくいられ、そして「自分らしくある」とはどういうことかをいろいろ試せます。うまくいったことも、うまくいかなかったことも話すことができ、受け止めてもらえます。必要だと思ったら「手伝って」と言える、そんな関係性もめざしたいです。ここに来ることで、彼女たちが少しずつ自分を取り戻し、そうして「今日と明日を歩いていくためのチカラ」や「思い」をもつことができる、そんな場を彼女たちといっしょにつくっていきたいと思っています。
「次の一歩を踏み出すチカラ」を取り戻した女性たち
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横浜で働く若い女性たちのために「ご飯が食べられて相談もできる安全な居場所を」と、わたしたちがここ横浜の地で活動をはじめて100年、これまでずっと、わたしたちは「セーフスペース」をつくるということにこだわってきました。わたしたちが運営している「生きづらさ・働きづらさを感じる女性のためのYカフェ・パーショ」でも、女性たちが「次の一歩を踏み出すチカラ」を取り戻すお手伝いをしてきました。
- 「イヤなことはイヤって言っていいって、ここで初めて思えました」
- 「うまくできなくても、何度も何度も丁寧に優しく教えてくれるので、もう少しやってみようかなって、少し思えるようになりました」
- 「自分ってこういう人なんだっけ?と考えさせられるような声かけをしてもらえたのがよかったです。自信はいまでもないけど、もしかしたらできるかもって、少し思えるようになってきました」
彼女たちの声は、わたしたちの取り組みが彼女たちの「次の一歩」に向けて意味あるものだということを物語っているのではないでしょうか… こういったこれまでの経験をもとに、自立援助ホーム「カルーナよこはま」でも、いっしょに今日と明日を歩いていきたい、そんな願いをもって「セーフスペース」を提供していきます。
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今日と明日を歩いていくために、「ただ寝る場所」ではなく
わたしたちが作りたいのは、「ただ寝る場所」ではなく、安全で心地よく感じられ、安心して過ごせる「ホーム」です。自立援助ホームには、児童養護施設を退所した後に行き場が見つからなかったり、虐待などさまざまな事情から家族と一緒に暮らすことが難しい状況におかれている15~20歳の人たちがやってきます。彼女たちにとって「カルーナよこはま」が、「ただ寝る場所」ではなく、「今日と明日を歩いていくためのチカラ」を得られる場になるよう、環境を整えていきたいと考えています。
そのためには、「カルーナよこはま」を居心地のよい快適な空間にする必要があります。居心地のよい快適な空間は心を落ち着け、安定感を与えてくれます。落ち着きと日々の生活の安定が、少しでも彼女たちの心の回復につながればと思います。自分のために空間を作り上げるという経験が、自分は無力ではない、自分は自分の生活を自分の手で選び取れるんだと、少しでも感じられるものになればと思います。安全な環境で、時間や生活、経験を共有することで、人とのかかわりの中で生きているということを少しでも彼女たちが感じられればと思います。
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あなたの寄付が起こす変化
わたしたちは、これまでのかかわりの中でお声がけをいただき、自立援助ホームを運営するにふさわしい建物をお借りすることができました。3階建ての一軒家で、彼女たちひとりひとりの居室6部屋と、そして1階には広いリビングとキッチンがあります。そこを彼女たちが安全で安心して生活できる居場所へと共に作り上げるために、あなたのチカラが必要です。
いただいたご寄付は、以下のものを整えるために用います。
- ひとりひとりの居室に
- 快適で心地よい寝具とベッド
- 落ち着いて学べる机とイス
- 落ち着いた雰囲気をつくりだす照明
- 居室を自分らしくするカーテンやカーペットや収納家具
- 共同のリビングの居心地のよさを高める照明や家具
- 清潔で整った環境、そして料理に欠かせない家電
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参考文献:石垣文『子どもの暮らす施設の環境―これからの児童養護のかたち』東北大学出版会、2012 ほか
感謝の印
3万円以上 「Yカフェパーショ」ランチ券+ケーキセット券
1万円以上 「Yカフェパーショ」ランチ券
5千円以上 「Yカフェパーショ」ケーキセット券
3千円以上 「Yカフェパーショ」ドリンク券
来館して「Yカフェパーショ」で感謝の印を利用された方には、パーショのオリジナルポストカードセットも差し上げます
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私たちYWCAについて
YWCA(Young Women’s Christian Association)は、キリスト教を基盤に、世界中の女性が言語や文化の壁を越えて力を合わせ、女性の社会参画を進め、人権や健康や環境が守られる平和な世界を実現する国際NGOです。
1855年英国で始まり、今では日本を含む100以上の国・地域で活動しています。
横浜 YWCAは、設立されて今年で112年になります。開港以来、年を追うごとに貿易がさかんになった横浜で働き始めた若い女性のために、1913年、「ご飯が食べられて相談もできる安全な居場所を」という思いで始められました。その思いを現在につなぎ、2008年に、生きづらさ・働きづらさを感じる女性の自立支援「Yカフェ パーショ」を、2009年には暴力を受けた女性のための相談支援「ゆう」を、2024年にはさまざまな生きづらさを抱える、10〜20代の女性のためのSNS相談をスタートしました。