活動・団体の紹介
社会的養護に関わる子どもや若者の自立支援を展開する団体です。
就労・住居・生活・メンタルケアなど、あらゆる社会の壁に対し、相談から解決に向けてサポートさせていただいております。
活動の背景、社会課題について
現在、社会的養護下で暮らす子どもや若者は、全国約4万2,000名。児童福祉法のもと、18歳になると「自立」を求められ、児童養護施設や里親さんの元から巣立つことになります。まだまだ親を頼ってもおかしくない年頃でありながらも、親を頼れず、仕事探しや住居探しも自力でなんとかしなければなりません。経済的な理由に加え体力的・精神的な疲労から、進学を諦める、あるいは就職しても長く続かない、といったケースも多く悪循環が絶えません。その連鎖により自己肯定感を著しく低下させ、孤立、不安、最悪の場合は自暴自棄になって非行に走ってしまうなど自分という存在を否定してしまうことも。
保護者がいない、または保護者による養育が難しいと判断された子どもを、公的責任によって子どもを養育・保護する仕組みを「社会的養護」といいます。
社会的養護下の子どもや若者に必要なのは、ささいなことでも相談できるような「居場所」や「頼れる大人」の存在です。今でも声を上げられずに苦しんでいる子どもや若者が数多くいるはずです。私たちは一人でも多く、社会全体で相談を受け入れられるように相談員・相談所を増やしていくことを目指しております。
活動内容の詳細、実績について
■巣立ちの翼プロジェクト
就労・住居・生活・メンタルケア・教育など、あらゆる方面で企業や個人と連携し、一つのセーフティネットとして、若者の相談窓口として機能しております。
グループ企業での積極的な就労受け入れや、受け入れ現場の開拓にも力を入れ、活躍できる居場所作りを目指しています。
■ふれ愛プロジェクト
みんなで食事をしたり、どこかに遊びに行ったり、それだけでなく企業と一緒に企画して一つのイベントを実施するなど、居場所事業として展開しています。
一から企画に参加することもでき、考えることの楽しさや小さな成功体験を感じることができるなど、教育的な取り組みとしても力を入れております。
■社会的養護を考える会(講演会)
企業や個人に向けた、社会的養護に対する認知拡大を目的とした講演会。
これまで合計4回の実施、延べ100名以上の方にご参加いただきました。
社会的養護経験者や児童養護施設職員のリアルな声を発信し、その場だから伝わる当事者の想いをダイレクトに感じていただいています。
代表者メッセージ
「これまで支えてくれた人達に恩返ししたい!何としてでも、この夢を実現させたい!」
そう思った私が、初めて夢を持ち行動し始めたのは、2008年20歳の時でした。
「今日から、あなたはここに住むんだよ。」と母に告げられ、
2003年15歳の時に親元・故郷を離れました。
その当時は、自暴自棄になり、沢山の方々にご迷惑をお掛けしました。
それでも、突然現れた私を快く受け入れてくれた方々がおりました。
その方々に出会い、沢山の支えのおかげで、私の人生は少しづつ変わり始めました。
「誰にでも夢を持つ資格や可能性がある」
将来の “夢” に対する希望は、大きく人生を左右します。
子どもたちの人生を変える事は出来ないかもしれませんが、
子どもたちが変わろうと思う “きっかけ” を作ることは出来ます。
学歴が無くても・病気がちでも・家庭に問題があっても・貧困だったとしても、
諦めなければ “チャンス” はあります。
私に変わるチャンスを与えてくれた方々への感謝の気持ちを忘れず、
与えられる側から、与える側となり、
これまで得た経験を生かし、日本と子どもたちの未来に恩返しできれば嬉しいです。
その為には、皆様のお力が必要です。
皆様と一緒に活動できる時を、心より楽しみにしております。
寄付金の使い道について
皆様からご寄付いただいた温かな支援金は、主に相談員の拡充・相談所の設置のために活用させていただきます。
日々会議を実施する上で見えてきたところとして、圧倒的に相談員不足が挙げられます。
まずは相談員を増やすことで、一人一人に対する細やかな対応を実現することができ、自立に向けた大きな改善が見込めます。
そこからさらに首都圏のみならず、地方へも相談所・居場所の設置を行っていくことで、社会に対する大きな呼びかけと、さらに多くの若者を守ることができると信じております。
また、総じて運営体制の強化のため大切に活用させていただきます。