トルコ南東部で2月6日に大地震が発生し、隣国シリアと合わせて5万6,000人超が犠牲になりました。
数ヵ月がたつ今も多くの人々が仮設住宅やテントで不自由な避難生活を送っています。
2023-03-28 15:27
「非公式キャンプ」で暮らす被災者たち
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トルコ南東部で2月6日に起きた大地震の被災地では、損壊した建物のがれき撤去が進む一方、仮設住居に使うコンテナやテントが続々と運び込まれています。被災住民は数家族ずつ集まって空き地に「非公式キャンプ」を形成し、不自由な避難生活を続けています。
トルコ政府は仮設住宅が立ち並ぶ「公式キャンプ」を各所に開設し、食料支給などの支援を実施していますが、その半面、非公式キャンプには支援が行き届かない状況があります。被災者からは「公的な支援がなかなか届かず、食料も飲料水も不足している」と訴えます。
公式キャンプの仮設住宅は3月上旬時点で200カ所余りに設けられ、約4万6,000人が利用する一方、140万人以上がテント生活を余儀なくされています。公式キャンプの建設が進むにつれて、非公式キャンプから移る人々が増えることが予想されるとはいえ、被災者の数がけた外れに多いことから、「非公式キャンプは少なくとも今後数カ月は残るだろう」(現地当局者)と見られます。また、仮に仮設住宅に入居できるとしても「自宅から遠い町には移りたくない」というお年寄りも少なくありません。
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AAR Japan[難民を助ける会]は震災発生直後から食料、毛布などを配付する緊急支援を実施しています。被災地の復興、生活再建が強く意識される時期に入り、支援をするうえで新たな課題も見えてきました。AARは支援が行き届かない遠隔の農村部、非公式キャンプなどで暮らす人々のニーズを聞き取り、刻々と変化する状況に対応しながら支援活動を続けてまいります。引き続き、AARのトルコ地震被災者支援へのご協力をお願い申し上げます。
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