【アークどこでも本読み隊】の紹介

【アークどこでも本読み隊(Always Reading Caravan)】は、
タイ北部チェンマイ県プラーオ郡を拠点に活動するNGOです。
設立者は、全盲の日本人女性、堀内佳美です。
障害の有無にかかわらず誰もが学び、読書を楽しめる社会を目指し、
タイ北部の農村地帯では移動図書館、山岳地域では識字教育を行うことで、
本と人、村と社会をつなぐ活動を15年以上続けています。
主な活動:
- 山岳地域での読み聞かせ・移動図書館活動
- 障害のある人も含めた識字教育
- 幼児教育センターの運営(「太陽の家」と「えがおの家」の2拠点)
- 学用品や給食の支援
など、教育を軸に地域社会の底上げに取り組んでいます。
活動のひとつとして、山岳少数民族の村に
2つの幼児教育センター「太陽の家」と「えがおの家」を設立。
2〜6歳の子どもたち約50名に、
タイ語や英語の基礎、数の数え方、生活リズムなどを遊びを通して教えています。
教師は、タイ語が堪能な同じ民族の出身者で、子どもたちと同じ地域に暮らしながら、毎日温かく見守りながら、小学校の入学に備えた学習をサポートしています。


この2つの教育センターが、今回のクラウドファンディングでの主な支援対象となります。
活動の背景、社会課題について

タイ北部は、10を超える民族が暮らす多民族地域です。
多くの少数民族は、タイ語とは文法も発音もまったく異なる母語を持っているため、
小学校に入学して、いきなりタイ語を使った教育を受けることに大きな壁があります。
さらに、多くの村には学校がなく、
5〜6歳の子どもが親元を離れ、寮生活をしながら通学しないといけない生活環境です。
経済的に厳しい家庭も多く、
栄養バランスの取れた食事を毎日食べられない子どもも少なくありません。
2021年のミャンマークーデター以降は、
国境を越えてタイに避難してきた子どもたちも増えています。
彼らの多くは教育機会を失い、居場所を求めて山岳地域に流れ着いています。

【アークどこでも本読み隊】はそんな子どもたちに
「安心して学べる場」
「心も体も満たされる食事」
「母語とタイ語をつなぐ教育」
を届けてきました。
しかし、このように支援が必要な子どもたちがたくさんいるにもかかわらず、
建物の老朽化や運営費不足という壁が立ちふさがり、思うような支援ができない現実があります。
今回の企画について
山岳民族の子どもたちのための「タンブン・ツーリング」

・開催日程:2025年12月16日~27日(予定)
・ルート:バンコクからチェンマイのプラーオ郡まで(約800km)
・主催:NGO「アークどこでも本読み隊」
・代表:堀内佳美
・ツーリング発起人:あいばかおり
・参加者:あいばかおりとタイ人サイクリスト
「タンブン・ツーリング」の特長

★国境を越えた複合的なファンドレイジング
タイ国内でのツーリングによる直接の寄付集めに加え、
日本とタイの両国でクラウドファンディングを同時展開します。
★文化的架け橋としての活動
障害を持つ日本人女性が立ち上げたNGO団体によるタイの山岳民族支援という、国際協力の新しいモデルを示します。
日本人ひとりと数十人のタイ人サイクリストが、約800kmという長距離を走破しながら、出会う人々に活動を紹介し直接寄付を募ります。
このタイプのチャリティツーリングは、タイではあちこちで行われているのですが、日本人は知らない人がほとんどなので、タイに根付く文化を紹介する機会にもなります。
現地の文化や習慣を尊重しながら、「タンブン」(タイ語で「寄付・喜捨」を含む善行すべてを広く指します)という現地の慣習を取り入れた支援方法で寄付を募り、タイと日本でのオンラインでのクラウドファンディングを並行して開催します。
発起人サイクリスト「ダーウ」から

寄付集めツーリングの発起人「アークどこでも本読み隊」のボランティアの一人、
ダーウこと、あいばかおりです。
(DAAW/ดาว/ダーウとは、星という意味のタイ語です)
私は、20年ほど前から、ときどきタイを訪れてはタイを自転車で旅する人でした。
タイ在住時に自転車屋のタイ人に誘われて、99%の参加者がタイ人である寄付集めツーリングに参加しはじめ、タイ人サイクリストとともに寄付を受け取ってはさまざまな施設へ送り届けるというボランティアツーリングの経験を重ねて来ました。
自身の精神的・身体的な健康にも有益で、それぞれが自分も楽しみつつ、そして社会的にも誰かの役に立つ。
善意が循環し、社会が活性化する活動に、すっかりハマってしまい、今では参加回数は50回を数えるまでになりました。

タイでは「徳を積む・善行を行う」(タンブン)という文化が広く浸透しており、サイクリストがこのような形で寄付を集めて届ける活動があちこちで頻繁に行われているのですが、外国人の目に留まることはめったになく、タイ人でも時々知らない人もいます。
(タイで一般的に知られている寄付を集める物を使っているので、タイ人の場合見れば寄付を集めていることはすぐ理解できます。)
自転車ツーリング旅が好きで、もともとひとりでタイをツーリングし、行ったことのある県を増やしていたところだったので、
「タンブン・ツーリングついでに全県を自転車で制覇しちゃおう!」と思いつき、
オリエンテーリングよろしく「タイ全国77県に車輪を踏み入れる」という裏ミッションも自分一人でひそかに進め、達成しました。
タンブン・ツーリングは、その県へ出かけて行って、
ちょろっと自転車でアピール走行するだけではありません。
バンコク近辺をスタートすることが多いのですが、スタート地点から目的地がある県まで、
毎日寄付を募りながら、すべてのルートを自転車で走って行く、
まさに「走る募金箱」なのです。
なので、一度のツーリングはおよそ1週間から10日、
走行距離は500-800kmほどになることがほとんどです。
ということで、現在、一応大阪在住なのですが、タイ人が企画したタンブン・ツーリングにちょいちょい参加するため、しょっちゅうタイに出没します。
タンブン・ツーリングを始めて7-8年は、いろんなグループから声をかけてもらい、参加しているだけでしたが、いろんなタイ人に助けてもらい、貴重な経験をさせてもらったタイに何かしたい、また、普段からボランティアとしてお手伝いしている【アークどこでも本読み隊】も支援を求めている、ということで、
「私が【アークどこでも本読み隊】のための寄付集めツーリングを企画できるんじゃないか」
と思いつき、2023年に初めて企画側に立ちました。
今回はその第2弾となります。

第1弾の「寄付集めツーリング」の際は、リアルではタイ国内の多くの人々、そして日本からの支援者にはクラウドファンディングにて寄付いただきました。
この写真のように、多くのタイ人に助けられ、手伝ってもらうことで実現でき、企画したこちらもとてもうれしく、感謝の気持ちを抱きました。
山岳民族の子どもたちの教育支援は、お寺でも学校でも病院でもなく、タイ人が対象でもないので、タンブン・ツーリングの対象として注目されることが少なく、支援が漏れがちです。
【アークどこでも本読み隊】の活動を日ごろお手伝いしている流れで、当団体が子どもたちをより良く支援できるように、再び、タンブン・ツーリングを企画する運びとなりました。
★「タンブン・ツーリング」(寄付を集めるツーリング)ってどんな活動なの?
うまくまとめてもらった記事があるのでこちらからどうぞ ↓
ほ・とせなNEWS
タイ社会に根付く「タンブン」 日本人がツーリングを通して見た精神とは

寄付金の使い道について

★募金目標額:
タイと日本合わせて200万円を目指しています。
目標総額200万円のうち、今回のクラウドファンディングでは30万円の寄付を募りたいと考えています。(NEXT GOALは50万円です。NEXT GOALが目指せるようにみなさまのご協力をお願いいたします。)
この資金を確保することができれば、子どもたちに、
より安全で健康的な学習環境を提供することが可能となります。
★支援対象:タイ北部山岳地域の少数民族の子どもたち
(両センターで学習している2~6歳児、約50名)
★具体的な用途:

| 使い道 | 内容 | 目安金額 |
|---|---|---|
| 幼児教育センター修繕費 | 老朽化した日干し煉瓦校舎の修繕 | 約70万円 |
| 給食費 | 子ども約50名の1年分の食費 | 約60万円 |
| 運営費・教材費 | 教員の給与・教材・衛生用品 | 約70万円 |
※ツーリングの様子は、このサイトの活動報告のほか、
主にInstagramにて発信していく予定です。
🌐 公式サイト(日本語)
📘 Facebook
📷 Instagram
▶️ YouTube
代表者の堀内佳美からのメッセージ

山の小さな村の子どもたちが、未来に希望を持って学べるように、
私たちは本とことばを通じて、人と人をつなぐ活動を続けてきました。
今回の企画では、自転車を通じて、日本とタイ、そして地域社会をつなぎます。
このタンブン・ツーリングは、子どもたちへの思いやりの連鎖を生む活動です。
どうかこの輪の中に、あなたも加わってください。



