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これまでスペースノットブランクの作品はいくつか見てます。いつも不可解です。
どう不可解か。スペノのパフォーマンスには常にある種の熱があるのですが、なぜそのように熱を込めるのか? どうしてそんなところに熱をあげてるのか? それがわからないのです。また、パフォーマンスのクオリティが問題にされている、そのことはとても強く感じるのだけれど、さて、ではここではクオリティなるものははたしてどのようなものだと定義されてるのか? それがわからないのです。
不可解だから不快ということではもちろんありません。快いわけでもないのですが。
ここで何が問題にされているのかが、いつか自分にわかるときが、来たらいいなと思っています。
だからクラウドファンディング、ぜひうまくいきますように。心から応援してます。
チェルフィッチュ 主宰
岡田利規 Toshiki Okada
演劇作家、小説家、チェルフィッチュ主宰。 2005年『三月の5日間』で第49回岸田國士戯曲賞を受賞。主宰する演劇カンパニー・チェルフィッチュでは2007年に同作で海外進出を果たして以降、世界90都市以上で上演。海外での評価も高く、16年よりドイツを始め欧州の劇場レパートリー作品の作・演出を複数回務める。近年は能の現代語訳、歌舞伎演目の脚本・演出など活動の幅を広げ、歌劇『夕鶴』(2021年)で初めてオペラの演出を手がけた。2023年には作曲家 藤倉大とのコラボレーションによる音楽劇、チェルフィッチュ × 藤倉大 with クラングフォルム・ウィーン『リビングルームのメタモルフォーシス』をウィーンにて初演。小説家としては2007年にはデビュー小説集『わたしたちに許された特別な時間の終わり』(新潮社)を発表し、2022年『ブロッコリーレボリューション』(新潮社)で第35回三島由紀夫賞、第64回熊日文学賞を受賞。